三重県教育委員会は、4月10日(火)、平成30年度第1回公立小中学校等研修会を開催しました。
本研修会は、県内の公立小中学校において学習指導要領を踏まえた授業改善が、校長のリーダーシップのもと組織的、継続的に推進されることをねらいとして開催しました。概要は以下のとおりです。
1 日 時 平成30年4月10日(火)13時30分から16時00分まで
2 場 所 三重県総合文化センター 中ホール
3 参加者 県内公立小中学校等校長、市町及び県教育委員会事務局職員等 計569名
4 内 容
ア 知事挨拶(三重県知事 鈴木 英敬)
・ 子どもたちにも、メジャーリーグで今まさに活躍している選手のように何事も自分で考え、夢や目標に
向かって意欲的な子どもになってもらいたい。そのためには、子どもたちにとって安心できる環境や達
成感、自己肯定感を感じることができる機会を作っていくことが大切である。
・ 4月1日に施行された「三重県いじめ防止条例」は、子どもたちが安心して学校生活を送れるために重
要である。いじめが起こっているのを子どもたちが見たら、先生や大人に相談できるように、社会総掛
かりでいじめを防止していく取組を積極的に行っていただきたい。
・ 平成29年度全国学力・学習状況調査について、小中学校合わせて8教科中7教科で全国平均を下回っ
たが、中学3年生は小学校6年生の時より、全教科で全国平均との差が縮まっている。また、「自分に
はよいところがある」、「将来の夢や目標をもっている」という子どもの割合が増加している。子ども
たちが「やればできる」という達成感をもてるよう「毎日が未来への分岐点」という思いのもと教職員
が一丸となって校長がリーダーシップを発揮し、子どもたちの能力を引き出してほしい。
イ 教育長挨拶(三重県教育委員会教育長 廣田 恵子)
・ 「安心して学べる環境づくり」について、子どもたちが、いじめは決して行ってはならないものである
ことを理解し、いじめ防止に向けた主体的かつ自主的な行動ができるよう、学校全体でいじめの防止等
に向けてより一層の取組を推進していただきたい。
・ 「学力向上のための取組」について、子どもたちの日々の授業の中で、「わかった」「できた」、そし
て、友達の意見を聞いて、「そうか」「なるほど」といったつぶやきが、さらなる発見や深い学びにつ
ながっている。じっくりと考える姿、わかろうとする姿、理解できて歓喜する姿、すべての子どもたち
の深い学びの姿そのものである。その姿が子ども一人ひとりの可能性につながるよう、校長のリーダー
シップによる組織的・継続的な授業改善を進めてほしい。
ウ 講演
(ア)講師 文部科学省初等中等教育局教育課程課 教科調査官
国立教育政策研究所 教育課程調査官 学力調査官
笠井 健一 様
(イ)演題 「全国学力・学習状況調査の結果を踏まえた授業改善-小学校算数科を例に-」
(ウ)講演概要
・ 次期学習指導要領への移行期間における基本方針・移行措置の内容
・ 全国学力・学習状況調査を活用した授業改善
・ 習熟度別少人数指導における指導方法や指導体制の工夫改善について
(エ)本講演のまとめ
・ 「知識及び技能」、「思考力、判断力、表現力等」、「学びに向かう力、人間性等」をバランスよく
育成する。
・ 調査問題そのものに込められたメッセージを確認することで、学習指導の改善・充実に生かす。解答
類型から児童生徒のつまずきを速やかに把握することで、学習指導の改善・充実に生かす。
・ 効果的な習熟度別少人数指導については、学習集団ごとに、習熟の程度にあった指導を適切に行い、
校内で指導法の研修をする必要がある。