令和2年度みえの学力向上県民運動推進会議を開催し、「感染症拡大防止の取組を工夫しながら学びを継続するなかで、学力の定着・向上に向け、どのような取組、工夫が必要か」「これからの時代を生き抜くための学力を育むため、ICTの活用など、どのような教育を進めるべきか」について、それぞれの専門的な知見から意見が出されました。
1 日時 令和2年11月4日(水)14時30分から16時15分まで
2 場所 三重県総合文化センター 生涯学習センター4階 中研修室
3 内容
(1)知事挨拶
(2)協議
<論点>
1 感染症拡大防止の取組を工夫しながら学びを継続するなかで、子どもたちの学力の定着・向上に向け、どのよ
うな取組、工夫が必要か。
2 子どもたち一人ひとりに、これからの時代を生き抜くための学力を育むため、ICT環境を活用するなどし
て、どのような教育を進めるべきか。
<協議での主な意見>
○コロナの状況下において、子どもたちのやり遂げる経験は学習の中にも生きている。今、学校が変わるチャンス
と捉えて取り組んでいる。学習内容の定着の時間をきちんととって取り組むことにより、子どもたちの学習意欲
も高くなり、やればできるという自信につながっている。
○コロナにおける影響下の中で、今の子どもたちは、目標を持ちにくい状況にあるように思うが、社会の変化に対
応した新しい時代を作っていくことは、子どもたちにも言えることである。
○子どもたちはやれば間違いなく伸びていく。子どもたちに将来、夢を持つことを教える先生を育てていくことも
必要である。
○各学校の実践の成果を検証しなければならない。継続することと改善することを整理し、それを実践に生かすこ
とが大切。成果につながらなかったことはどこに課題があったのかを検証しなければならない。
○これまでの「みえの学力向上県民運動」の成果が見られつつある。引き続き持続して努力していくことが大切で
ある。
○学習や生活についてのアンケート結果を見ると、「家で、自分で計画を立てて勉強している」と肯定的に回答し
た割合が、前年度より小学生は下がり、中学生は改善が図られている。これまで学校・家庭・地域の取組により
小学生の家庭学習の時間は増えてきていたが、コロナウイルス感染拡大防止対策における臨時休業の状況がよく
表れている。今後、自分で計画を立ててやりきることができる力を育てなければいけない。
○子どもたちの生活習慣が小学校入学時までに身に付けられるよう、福祉と教育が連携し、学校をプラットホーム
として、特に家庭での対応が難しい子どもたちへの支援に取り組んでいくことが大切である。
○考えていることを相手に分かりやすく伝えられない子どもが増えているように思う。知識を教えるだけでなく、
どう表現するかを身に付けさせる必要がある。
○インターネット上で、コロナについても含めた誹謗中傷をよく見るようになった。身近な大人の発言が子どもに
は正解のように聞こえるため、身近な大人が意識することも環境づくりとして大切である。
○子どもたちは自ら進んで学ぶことと学び合いで伸びていく。一人ひとりが自分の課題や興味について取り組んで
いくと、教員は一度に全てを教えていけないので、学び合いが大切になってくる。ICTの活用により、自分の
ペースで学べるようになることをうまく生かしていく。
○対面での授業であまり発言していなかった子どもが、オンラインでは積極的に発言できるという事例や、対面で
周囲の人の支援を得ることで学びが進む事例などの両面がある。オンラインに何をプラスするとよい方向に向か
っていけるのかを考えていく。ICT機器の活用にとどまらず、教育効果が上がる活用の仕方をする必要があ
る。
○子どもたちは、好きなことを徹底してやり、達成したことで自己肯定感を高めてほしい。多様性を認めていくこ
とが醸成されるみえの学力向上県民運動を行っていく。
(3)三重県教育委員会教育長挨拶