「理想の学び」「一つの学校」・・・平成16年度協議会報告書より関係部分を抜粋
(理想の学び)
子どもたちにとって望ましい学びとは、普通科、専門学科、総合学科及び定時制課程などさまざまな学びが伊賀地域の中で提供されているとともに、進学、就職などの進路による学習ニーズや、不登校など子どもの状況に対応した多様な学びが提供されていることが理想の姿であると考えます。そのためには、子どもたちの行きたい高等学校が、この地域から通える範囲にあり、かつ、通える保障がなされていることが必要になります。
このような学びを提供するためには、どのような教科・科目を設け、どのようにして運営していくのかなど解決しなければならない課題が多くありますが、伊賀地域における高等学校の将来の方向として検討していくことは大切であると考えます。
例えば、伊賀地域にある全ての高等学校を一つの学びの場として捉え、そこには普通科、専門学科、総合学科及び昼夜間定時制課程など多種多様な学びを提供する高等学校がバランスよくあり、現行の制度よりも柔軟に学ぶことができる教育システムの構築について、地域の理解を得ながら検討しても良いのではないかと考えます。
(高等学校配置)
伊賀地域全体で高等学校を見ると、地域性や通学アクセス等から、大きく上野地区と名張地区の2つに分けられます。そして、上野地区及び名張地区において、各高等学校は教育内容の足りない部分を相互に補完し合うとともに、独自に持つ特色を保ちながら、普通科、専門学科、総合学科、定時制課程等がバランスよく配置されていることが必要であると考えます。
なお、伊賀地域の将来的な高等学校配置の在り方の一つに、さまざまなコース等が設置されている高等学校として、上野地区全体で1校に、名張地区全体で1校に、それぞれまとめるという考え方についても検討したらどうかと考えます。
(各学科等の配置)
伊賀地域が中学校卒業者数の減少が著しい地域であることを考慮して、これまで述べてきた高等学校の在り方を念頭に、平成23年以降の伊賀地域における高等学校の配置を考えると、普通科を上野地区と名張地区に1校ずつ、専門学科を上野地区に1校、総合学科を名張地区に1校、そのほか昼間定時制課程を備えた新しいタイプの学校を1校設置するという段階を経た後、次の段階として、上野地区及び名張地区において、それぞれ複数の高等学校が、互いの垣根を越え一体となって学校を運営するという姿が考えられます。