平成29年度第2回三重県教員育成協議会を開催しました。会議の概要は以下のとおりでした。
1 日時 平成29年10月16日(月)13時30分から15時30分まで
2 場所 三重県農協会館(JA三重ビル)5階 大会議室
3 出席者 三重県教員育成協議会 委員10名(欠席1名)
4 概要 ①教員等のライフステージ(成長段階)の区分について
②教員等に求める資質能力について
③ライフステージ毎の資質能力の到達目標について
【主な意見】
①教員等のライフステージ(成長段階)の区分について
・区分は、基本研修の時期ともマッチしており適切である。
・管理職(教頭・准校長、校長)が教員の第4ステージ(教職経験21年次以降)と分断され
ている印象を受けるので、第4ステ-ジの教員が管理職を目指すことを意識する見せ方にでき
ないか。
・教員の第4ステージを「発展期」としているが、「熟成期」や「円熟期」という他の表現も
あるのではないか。
・第1ステージ(初任~教職経験5年次)、第2ステージ(教職経験6年次~10年次)につ
いては県でしっかり研修体制をとり、第3ステージ(教職経験11年次~20年次)以降は、
市町の役割ということがわかり、見やすいと思う。市町では講師が学校の核となりつつあるた
め、指標に入らないにしても、講師について何らかの取り扱いを考える必要がある。
・民間では2~3年、4~5年と分けることが多い。第1ステージを5年ではなく、もう少し
細かく分けても良いのではないか。
②教員等に求める資質能力について
・資質能力の項目は大事な内容をすべて網羅しており、十分である。
「授業実践力」は「計画」・「実践」・「改善」と分けるのではなく、1つにまとめてもよいの
ではないか。
・「郷土教育」や「防災教育」の記述内容は、地域や家庭と連携する要素を盛り込んではどう
か。
・授業にかかる能力については、「授業実践力」ではなく「授業力」でよいと思う。また、生
徒の「学習 評価」の視点が大事だと考えるが、教員の「授業評価」とは異なるので、どのよ
うに盛り込むか考える必要がある。
・全校種共通の指標となっているが、県立高校だけでも多様な高校があるので、共通の指標と
するのは難しい部分もあるのではないか。
・高校としては、共通指標が示されれば、専門的部分については各校において読み替えて十分
対応できる内容であると考える。
・教員に求められる素養の中で、一番大切なのは「教育的愛情」なので一番上に配置してはど
うか。児童生徒にとって「自分たちのことを一番に考えてくれている」印象になってよい。
・教育ビジョンで重きを置いている「道徳教育」や「環境教育」をどのように扱うか考える必
要がある。
・指標をどのように活用していくのかが大事だと考える。自己チェックするなら、チェックし
やすいかどうかという視点で考えてはどうか。
③ライフステージ毎の資質能力の到達目標について
・ベテラン教員も若い世代から学ぶことがあるため、「共に学ぶ、共に考える」という視点を
入れられないか。
・到達目標を達成したことによって子ども達にどのような資質能力がつき、指標によってどの
ような効果があるのかを盛り込んではどうか。
・第3ステージの教員には、学校の中核的な存在、第4ステージの教員には、学校づくりや教
育活動をリードする存在であってほしい。
・指標をどのように活用し、到達目標の達成をどのように評価するかが課題である。
・管理職の資質能力の中に、カリキュラム・マネジメントや学力の向上、授業力の向上といっ
た視点が必要なのではないか。また、「ワーク・ライフ・バランス」の中にメンタルヘルスへ
の理解を深める視点が求められるのではないか。
・共通の指標については、汎用性を持ってまとめるのが難しい。それぞれのステージにおいて
共通した視点で具体的にどのように書いていくのかが課題である。学習指導指導要領や国の方
針等との整合性を取っていく必要がある。
・こうした指標は重要であるので、大学としても各項目に関して大学の授業の中に取り入れる
等、カリキュラムに盛り込み実施していきたい。