平成26年4月に小学校第6学年及び中学校第3学年を対象に実施された「全国学力・学習状況調査」の結果が文部科学省から8月25日に公表され、三重県教育委員会では本県における調査結果について分析を進めてきました。
この度、その概要がまとまりましたので公表いたします。なお、詳細な分析については、10月末に公表予定です。
1 調査実施日 平成26年4月22日(火)
2 参加状況(県内公立小中学校及び県立特別支援学校)
○小学校 377校
○中学校 159校
○県立特別支援学校 小学部 4校、中学部 3校
3 調査結果の概要
(1)教科に関する調査の結果
<国語>
既習の漢字や故事成語の意味と使い方を正しく理解し、実生活の中で適切に用いることや、目的に
応じて、事実と感想、意見などの関係を整理して書いたり読んだりすることについて、課題がみられ
ます。
<算数・数学>
数学B(※1)では、数学A(※2)と比べると無解答率が高く、全国と比較してもその差が数学A
より開いている状況にあります。また、関係を見いだし説明したり、根拠を明らかにして筋道を立て
て説明したり、表現することについて課題があります。
(※1)数学Bは、主として「活用」に関する問題です。
(※2)数学Aは、主として「知識」に関する問題です。
(2)質問紙調査の結果
<児童生徒に対する調査の結果>
地域の行事への参加率は高い状況にあります。また家庭での学習時間については一定の改善がみら
れるものの、全国と比較して学習・生活習慣に課題があります。
<学校に対する調査の結果>
全国平均と比較して、地域人材の活用と、校内研修の実施回数は多い状況にあります。しかしなが
ら、「めあての提示」や「振り返る活動の計画的な設定」等、授業の進め方の改善がなされていませ
ん。また、学校での校長の授業の見回りが少なく、朝の読書は実施しているものの学校図書館を活用
した授業の取組が少ない状況にあります。
4 今後の方針
今回の調査結果から、子どもたちの可能性を十分に引き出せていない現状を真摯に受け止め、当調査
で明らかになった児童生徒の学力の定着状況や学習状況、生活習慣等とこれまでの取組とを関連づけて
検証を進めています。
三重県教育委員会では、今回お示しした内容を広く県民の皆様方と共有するとともに、市町等教育
委員会や学校、地域等と連携し、子どもたちの学力向上を目指して取り組んでまいりますので、ご理解
とご協力をお願いいたします。
5 その他 調査結果【概要版】は、「みえの学力向上県民運動」のホームページに掲載しています。
(http://www.mie-c.ed.jp/shochu/)