みえ防災・減災センターでは、以下のとおり「DONET研究会シンポジウム」を開催し、国の「DONET(※1)」や県の「DONETを活用した津波・予測伝達システム」など、先端技術を活用した南海トラフ地震の津波対策の現状を紹介するとともに、これらシステムを活用したこれからの三重県における津波対策の展望などについて討議を行います。
1.日時:平成29年2月15日(水) 14時00分から15時45分まで
2.場所:三重大学 地域イノベーションホール
(津市栗真町屋町1577 地域イノベーション研究開発拠点 C棟3階)
3.内容
座長あいさつ 三重大学大学院工学研究科 准教授 川口 淳
知事あいさつ 三重県知事 鈴木 英敬
講演1「DONET(地震・津波観測監視システム)について」
講師 金田 義行氏(※2)
香川大学地域強靭化研究センター長・特任教授・学長特別補佐
講演2「DONETを活用した津波予測・伝達システムと今後の展開について」
講師 上村 正典
三重県防災対策部 防災企画・地域支援課長
パネルディスカッション「DONETを活用したこれからの津波対策の展望について」
コーディネーター 三重大学大学院工学研究科 准教授 川口 淳
パネリスト 香川大学地域強靭化研究センター
センター長・特任教授・学長特別補佐 金田 義行氏
津市危機管理部防災室 主査 東谷 竹雄氏
紀北町危機管理課防災対策係 係長 長井 亮介氏
三重県防災対策部防災企画・地域支援課 課長 上村 正典
4.対象:市町・県防災担当者、企業防災担当者、防災に関心のある県民 など
※1 「DONET(地震・津波観測監視システム)」の活用
南海トラフ地震の発生メカニズムの研究や地震・津波等の発生状況を調査するため、国では、南海トラフ地震の震源域の海底に強震計や水圧計などの観測装置を設置してその状況を常時監視するための「DONET(地震・津波観測監視システム)」を整備し、熊野灘沖から室戸岬沖における地震や津波の発生状況をリアルタイムで観測できるシステムを運用しています。
また、県では、平成28年5月に開催された伊勢志摩サミットを契機に、DONETの観測情報を活用して津波の発生を検知し、それを伊勢志摩地域の住民に緊急速報メールで伝達するとともに、県災害対策本部内のモニターで津波の到達時刻や最大波高、浸水域等を予測して表示する「DONETを活用した津波予測・伝達システム」の運用を開始しています。
※2 金田 義行氏 プロフィール
理学博士。昭和54年東京大学理学系大学院地球物理専攻修士課程修了。旧石油公団等を経て海洋研究開発機構に着任し、地震津波・防災研究プロジェクトリーダー等を歴任してDONET開発の中心的役割を担いました。平成26年より名古屋大学減災連携研究センター 特任教授及びJAMSTEC招聘上席技術研究員として地下構造調査、地震・ 津波モニタリング、シミュレーション等を活用した減災科学研究に取り組まれました。現在は、防災科学技術研究所客員研究員のほか、香川大学 四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構 副機構長、地域強靭化研究センター長、特任教授、学長特別補佐を務められています。
また、文部科学省の委託を受け、南海トラフ地震へ備える研究を理学・工学・社会学の連携で実施する「南海トラフ広域地震防災研究プロジェクト」の総括責任者や、SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「レジリエントな防災・減災機能の強化」プロジェクト課題責任者、内閣府南海トラフ巨大地震モデル検討委員会委員などを務められています。
さらにトルコやインドネシアといった国々での地震津波防災研究も推進しています。