令和3年度全国学力・学習状況調査結果をふまえた各教科の課題、課題克服のための授業例、これまでの調査の結果分析をまとめた令和3年度授業改善サポートプランを作成しました。主な内容は、以下のとおりです。
今後、県内各学校及び各市町教育委員会等に配付するとともに、HPにも掲載して広く県民等に公表し、情報共有を図り、その活用を進めてまいります。
1 本報告書の構成
第1章 教科に関する調査の結果
第2章 児童生徒質問紙調査の結果
第3章 「みえの学力向上県民運動」主な関連指標
第4章 今後の取組
第5章 市町等別調査結果の分析及び今後の取組
2 主な掲載内容 ※< >内は「授業改善サポートプラン」のページ数を示します。
(1)教科に関する調査の結果<P.2>
全国の平均正答率を上回ったのは1教科(中学校数学)にとどまりました。
また、平均無解答率では、全教科(小学校国語・算数、中学校国語・数学)で全国より良好な水準とな
りました。
(2)各教科の内容<P.3~>
①課題が見られる問題
正答率が低かったり、全国平均を下回ったりするなど、課題が見られる問題を取り上げています。
②課題の改善に向けた指導のポイント
課題が見られる問題における指導のポイント、解答類型の反応率・無解答率を掲載しています。
③授業アイディア例
児童生徒のつまずきに応じた具体的な授業例を掲載しています。留意すべき指導上のポイント、参考
となる情報や指導上の留意点等を掲載しています。
④ワークシート例
課題の改善に活用できるワークシートを掲載しています。朝の学習、家庭学習、長期休業中の家庭学
習で活用できます。
<各教科で課題の見られた問題>
小学校国語:目的に応じ、文章と図表とを結び付けて必要な情報を見付けること
中学校国語:書いた文章を読み返し、語句や文の使い方、段落相互の関係に注意して書くこと
小学校算数:速さを求める除法の式と商の意味を理解すること
中学校数学:数学的な結果を事象に即して解釈し、事柄の特徴を数学的に説明すること
(3)児童生徒質問紙調査の結果<P.24~>
①自己肯定感、挑戦心、達成感 等
・人が困っているときは、進んで助けている、人の役に立つ人間になりたいと肯定的に回答した割合
は、小中学生ともに9割を超え、全国を上回っています。自己肯定感、達成感に関する質問では、
肯定的な回答をした児童生徒の教科の平均正答率が高い傾向にあります。
②生活習慣
・平日に3時間以上ゲームをしている児童生徒の割合は、小学生で3割強、中学生で4割近くとなっ
ており、特に中学生は全国よりも大幅に高い状況です。テレビゲームをはじめ、スマートフォンの
使用等について家庭で話し合ってルールを決めて守るなどの自己管理能力を育て、生活習慣を確立
していくことが大切です。
③学習習慣
・平日、休みの日ともに、1時間以上学習していると回答した割合は、小中学生ともに全国を下回っ
ています。主体的・計画的に学習できるよう、学習習慣の確立に取り組む必要があります。
④読書習慣
・平日10分以上の読書をしている児童生徒は、全国と比べて低い傾向にあり、発達段階に応じて読
書習慣を身に付けることができる取組を進めることが大切です。
(4)今後の取組<P.33~>
児童生徒や学校の状況をふまえた課題の改善が各学校で図られるよう、「CD層の児童生徒のつまずき
の克服」、「経年課題(割合、図形、自分の考えを分かりやすく説明する)の克服」、「学習習慣の確
立」を本年度下半期の重点取組とします。
①授業改善の取組
・国の調査官等を招へいした研修会の開催
・学習内容の定着を図る取組事例に学ぶオンライン研修会の開催
・管理職研修・教職員研修における取組
②理解・定着状況に応じた指導・支援の工夫
・「みえスタディ・チェック」のCBT化
・習熟の程度に応じたICTを活用した指導方法の検証
・学習端末への問題等の提供
③家庭・地域と一体となった学習習慣等の確立に向けた取組
・三重県PTA連合会との連携
・読書に関する取組
・インターネットの適正利用への取組
・地域による学習支援や居場所づくり
3 その他
「令和3年度授業改善サポートプラン~全国学力・学習状況調査結果 分析報告書~」は、みえの学力向
上県民運動のホームページに掲載します。(http://www.mie-c.ed.jp/kenminundou/)