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平成26年01月06日

県と市町の地域づくり連携・協働協議会

「膝づめミーティング」(伊賀県民局管内)の概要

1.開催日時

平成17年7月15日(金)
10:00~12:00

2.開催場所

上野庁舎大会議室

3.出席者

伊賀県民局管内2市長

伊賀県民局での「膝づめミーティング」
伊賀県民局での「膝づめミーティング」

4.知事挨拶

住民主体の地域づくり、新しい時代の公の推進、文化力指針(仮称)の策定、分権型社会の実現等について

(知事挨拶概要)

5.部局長説明

総合企画局長:「新しい時代における地域づくりのあり方」に関する調査検討について

総務局長:県民局制度のあり方について

環境森林部長:ごみゼロ社会の実現に向けて

6.意見交換概要:今後の地域づくりについて

(1)新しい時代における地域づくりのあり方、みえの文化力

伊賀市長

「新しい時代の公」に対する知事の思いは概念としては理解するが、具体的にどのような団体をイメージしているのか。

<知事>

今年、県では69の実践提案事業を実施しているが、事業内容によって異なっている。

行政はどうしても画一的な対応になるが、住民の皆さんはきめ細かいサービスを望んでおり、今後はNPO団体だけでなく企業等との協働や、さらに自治会との連携も進め、地域団体としていろいろな形の協働が考えられる。

伊賀県民局長

69の実践提案事業の中には、伊賀の2事業が入っており、「伊賀上野らしい風情の研究」「協同研究」(近鉄伊賀線、住民基本条例、外国人の未修学のこども)を取り上げている。

<知事>

地域主権の社会が進む中、県としては補完性の原則を考える上で個との関わりが大切と考えている。一番大切なのはまず、個人でできることは個人の責任を果たしていき、それを進めながら、その上で自分たちの郷土を役割分担する運営の仕組みを構築していきたい。

名張市長

平成12年に地方分権一括法が制定され、地域主権の流れに変わってきた。新たな動きに対して行政は側面的な支援をしていくことが大切である。「官民協働」では民間もやりにくい場合がある。

地域団体もコミュニティを大切にする団体、テーマをもった目的団体等いろいろある。例えば公民館活動等を行っていたが補助金を全廃して、交付金に変え、それぞれの地域のテーマに沿った活動を展開している。

目的別の団体については公募型にして、団体に対し委託料を支出し、市としての責任を持って行っている。その中で地域団体と目的団体とが協働できれば、すごい地域力、私は「名張力」といっているが、パワーアップすると思う。

<知事>

「新しい時代の公」を進めるには、仕組みづくりとルールづくりが大切である。特に難しいのは資源配分などの税の民営化と責任問題である。

責任問題では、県の責任をどうするかについて、協定書を結ぶようにしている。

名張市長

「新しい時代の公」は、市町村ではイメージしやすいが、県は難しいのではないかと思う。6月に県と市町村の関係づくり協議会の検討部会を立ち上げたとのことだが、十分議論して方向を見いだしてほしい。また、市町村長の意見を聞く機会を設けてほしい。

<知事>

市町村とも議論してあり方について考えていく必要がある。是非一緒になって進めていきたい。

(2)権限移譲の推進

名張市長

権限移譲項目を示しても市町村の仕事が増えるだけでなかなか進まない。財源や人的支援があれば進むかもしれない。権限移譲は県民局のあり方にも関わってくる。

<知事>

最終的には県民・市民からみてどういう点が一番望ましいのかが、判断の物差しとなる。これは市で、これは県で、という整理をしていく必要がある。

名張市長

一挙には進まないが、これからは県民局へ行かなくてすむ、という形で進める必要がある。

伊賀市長

権限移譲を進めるには、人的と財政的の資源配分がポイントとなる。

地域振興部長

県から市町村への権限移譲については、具体的にそれぞれの話を進めていくが、主体的にはパッケージの方向で権限移譲できるよう取り組んでいきたい。

伊賀市長

以前の権限移譲の際にも、財政と人的支援の関係であまり進まなかった経緯がある。権限移譲もいいが、人員削減も行革のテーマとなっている。推進指針の中で具体的な支援を示してほしい。

地域振興部長

7月22日に伊賀地域の担当者の方に説明を行う。費用については一定期間の財源負担を出していくことにしている。

<知事>

財源の議論は非常に重要である。権限移譲された事務は市の事務であるが、はじめは慣れないという点があるので導入時の負担になる費用については県が見ていくという考えである。

伊賀市長

説明会については、事務方ではなく、首長、助役レベルで議論した方が早いのではないか。

名張市長

議論をしていくことにより、行政の意識改革につながっていくと考えている。人的な問題については市町村は技術者が不足しており、保健師、建築士の派遣などの人的支援を県にお願いしたい。

(3)県民局制度について

名張市長

権限移譲が進めば県民局はいらなくなる。気になるのは合併できなかった市町村の問題である。これを県としてサポートする場合、県民局はどういう役割を果たしていくのか。

<知事>

合併新法に関しては、国も方針を示している。市町村と協議をし、いい方向を選択していきたい。県民局については、仕事を辞めるのでなく、防災や土木などの機能は現場に近いところで必要である。県民局の機能をどうするか検討が必要である。

伊賀市長

県民局を廃止する場合、事務所として地域におかなければいけないのは何か。

総務局長

保健所や県税などであり、法・条例できめていく。

<知事>

地域によって県民局の必要性についての考えが違う。建設部と保健所だけほしいという意見もある。

伊賀市長

県民局のあり方については、県議会の考えもあると思う。

<知事>

県議会の考えと県民の考えが分離してもいけないので今後議論を進めていく考えである。

総合企画局長

今後1つの形に集約して、9月議会に県の考え方を提示していく。

伊賀市長

県民局はなければないで済みそうだが、県民局の数を4~5つにするというがどうなのか。

<知事>

基本的には4か5をたたき台にして、県民局のあり方を議論していく。

伊賀市長

合併により1つの市になった。4つ5つにこだわらなくてもいいと考える。

<知事>

いろいろなご意見があり、市町村としての意見、県議会の考え、県民の考えなどを聞いて整理していきたい。

伊賀市長

市町村にとって本当に必要な部署はどこかを明確にする必要がある。津地域も一市になり、県民局のあり方も変わってくる。津と松阪で県民局を統合にするなら、伊賀はどうなるのかなど課題はある。県民局の範囲を広くしていくのは違和感がある。

名張市長

伊賀市長さんの言われる違和感は、生活創造圏が定着しているので、県民局を4、5とするのは矛盾がある。整合を考えると県も難しい選択になる。県も議会も十分議論いただき、我々の意見も聞いて進めていただきたい。

(4)ごみゼロ社会の実現に向けて

<知事>

全国知事会においてごみゼロプランの説明をしたところ高い評価をいただいた。全国知事会として、国に対する要望などに取り組んでいくこととした。

伊賀市長

ごみゼロプランについての県の行動計画はどのようなものがあるのか。

環境森林部長

県だけでなく住民や市町村とも協働して実践していくものとしている。また、具体的な取り組みをまとめて今後の方向性を示している。実践的な取組みをみんなで進めていくこととしている。

伊賀市長

ごみの話とは少し離れるが、今伊賀市内で「健康の駅」というものを市内に40ヶ所つくっている。イメージとしては介護予防を進めていく拠点のようなものであり、そこで健康の駅長をおき、駅長を中心にして健康づくりや介護などについて取り組むものである。

ごみも同じで地域で取り組んでいくものであると考えることから、こうした小さなコミュニティを通じて県が進めて行かないと、立派なことを書いても、ごみゼロプランは絵に描いた餅になる可能性がある。

たとえば「ごみゼロの駅長」をおいて県全体に取り組むというのはどうか。知事が責任者を委嘱して、進めてはどうか。当面家庭内のごみを減らすことを中心に行う。有料化などを行うと別の地域へ捨てられる可能性がある。県全体で行えばごみを減らす文化ができてくると考える。

環境森林部長

ごみの資源化に関しては、ボランティアで徹底的な取り組みを行っているところもある。こうしたことは県だけでは難しく、市町村や自治会等の協力を得て進めていく必要がある。こうした実態を見ていく必要もあり、県全体でごみゼロを広げて取り組んでいきたい。

また、地域の特性もあり、事業所が多いところはオフィスごみが多く、そのまま焼却場に行くため、分別がうまくいくとリサイクルが増え、ごみの減量の効果が大きい。それぞれの現場に合わせて取り組んでいく必要かある。

伊賀市長

こうした取り組みは責任者を決める必要があるが、なかなか難しいところもある。名張市ではリサイクルの徹底を図り、収益をあげているとのことであるが。

名張市長

ごみ袋の有料化については名張市では考えていない。日野市の例ではごみは半分になったが、都市部ということが要因でないのか。各々の地域の特性があり、きちんと判断しないといけない。

環境森林部長

受益者負担の考えが必要であり、ごみの減量に努力している人もしていない人も同じコストを払っている。経済的インセンティブを働かすために、ごみのコストを把握して考えていく必要がある。マイナス面がでないよう十分議論をしていく必要がある。

<知事>

ごみ処理にはコストを意識することが必要である。各市町村でいくらかかるのか、県でもRDFなどのコストがかかる。ごみを減らすとトータルでどれだけコストが減るか、コスト高を税負担か有料化で対応していくことを検討すれば問題が整理出来ると考えている。

名張市長

資源化だけでいくとかなりのコストがかかっており、処理コストの削減に取り組んでいる。名張市では再資源化は25品目で実施しており、ある程度の収益を得ている。

県ではいろいろなごみの削減目標を定めているが、一般廃棄物の処理は市町村の事務であり、それに対し削減目標を掲げていることは、県として、一般廃棄物に対し支援や指導をどう考えているのか。

環境森林部長

ごみゼロプランの実現については、それぞれの市町村の協力を得てコスト分析をし、日野市のような取り組みが出来るか検討していきたい。それぞれの市町村の事情もあるが、目標については県としても一緒に進めていきたいというスタンスである。ごみ問題は市町村抜きに議論はできない。

<知事>

ごみゼロプランは県が勝手につくったものではなく、市町村も入ってみんなでつくったものです。県としてはプランに基づき、各市町村もこのプランに基づいたごみ減量への取り組みを進めてほしいと思っている。処理にしても1つの自治体の中でなく広域で進める考えもあるし、県としてもいろいろ協力していきたいと考えている。

伊賀市長

最後に産業廃棄物対策を是非お願いしたい。

(5)伊賀地域における医療体制につて

名張市長

これは県下全体の課題と思うが、小児科医、産婦人科医については特に少ないようだ。医師数は減っていないが、女性医師の稼働率が低いようである。決定的なのは国の施策の中で、2年間の研修が必要で多くのドクターが都市部へ行ってしまい、そのまま戻ってこない。都市部で溢れて、だんだん地方に来るといった感じになっている。この研修制度のねらいはどういったことなのか。

健康福祉部医療政策監

地域で医師の偏在がある。医師も専門思考がありその分野でレベルアップをしたい希望がある。逆にある専門分野しか見られないので地域では自信がないので地域に行きたがらないということがある。

制度の趣旨は、これまで医師免許を持った者がアルバイトのような形で診療することが問題となり、その解消のために研修をするという制度である。

名張市長

我々の自治体病院は市民ニーズによる医療を提供したいが、臨床だけで手一杯である。腕を磨く余裕もない。今後自治体病院の再編や機能分担が必要になると思っている。たとえば北欧では自治体病院は皆県立にしており、それぞれの病院は得意分野を持っている。しかし、一つの市立病院が得意分野を持つことは難しい。県の強いリーダーシップが必要である。

千葉県では医師の確保を含めた研究をしているとのことだが、三重県では何か考えはあるのか。

<知事>

本来は県立であれ市立であれ、運営を含め医療体制について検討が必要である。県立にしたからうまくいくものでもない。

今の医師不足はニーズの偏在がある。地域も困っている。ドクタープールについても本年度から取り組むが、意識の問題もあり難しい。大学に対する働きかけについても権限がない以上、具体的な医師の派遣についても難しい。

名張市長

県立にしたから、赤字が黒字になるというものでなく、機能分担をしていく必要があることを申し上げたい。市民ニーズに沿った病院をつくっていかないと、現状では臨床だけで疲弊している。

<知事>

伊賀は伊賀で地域の医療のあり方をつくる必要があると考える。

名張市長

県の大きな役割として、過疎地域が医療過疎地域にならないようにしてほしい。

伊賀市長

医師の確保については三重大学だけでなく、他の大学と県との連携も考えてほしい。県の指導力が必要である。

<知事>

いろいろ検討していきたい。

本ページに関する問い合わせ先

三重県 地域連携・交通部 地域づくり推進課 地域づくり推進班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁2階)
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