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県と市町の地域づくり連携・協働協議会

「膝づめミーティング」(桑名・四日市・鈴鹿地域)の概要

1.開催日時

平成19年8月3日(金)
14:30~17:30

2.開催場所

四日市商工会議所

3.出席者

四日市市長、桑名市長、鈴鹿市長、亀山市長、いなべ市長、木曽岬町長、東員町長、菰野町長、朝日町長、川越町長、知事 ほか

桑名・四日市・鈴鹿地域の「膝づめミーティング」
桑名・四日市・鈴鹿地域の「膝づめミーティング」

4.知事挨拶

今日は大変お忙しいところ、皆さんにはご出席をいただきまして、誠にありがとうございます。日頃、県政に大変ご理解、ご協力ありがとうございます。座ってご挨拶申し上げます。 さて、この膝づめミーティング、これまで4年ずっとやってまいりまして、今回5回目ということになりました。地域主権の社会、地方分権の社会へ流れをつくっていく中で、県にとりましても最大のパートナーである市・町長の皆さんとの認識、意識の共有なり、いろんな意見交換をすることによりまして、さらに私どもも絆を深めてまいりたいなと思っておるところでございまして、今日も忌憚のないいろんなご意見をいただきたいなと思っています。

実は、先般、熊本の方で全国知事会がございました。その際に出ました第二期改革の取組についてのことでございますが、以前の三位一体改革、私は騙しの改革だということを厳しく言っておりました。実は第二期改革どうするんだという議論の中で、大方の雰囲気は、結局前回の三位一体でも国に騙されてしまった。地方分権のためなのか。いや、それを口実に結局は財政再建ばかりが出てきた。そして、全国のいろんな所で今大変な事態が起こっておって、そもそも的には3兆円の税源移譲があったけれども、4兆円補助金を召し上げられて、差し引き1兆円召し上げられた上に、交付税が5兆円カットということが短期に来たわけであります。したがいまして、不交付団体のような一部を除いては、全国至る所で大変な状況になり、三重県でも、特にこの北勢地域は経済が非常に活発になってきている。そのことが過去最高の県税収入に今ずっとなってきて、毎年100億ぐらいずつ増えてきたわけですね。しかし、実はその反面200億円ぐらいずつ国から来るお金が減額されてまいりまして、結局、何のことはない、県税収入の増加というものは、県民に還元できていないというような、そういう状況が起こっておるところでございます。

そんなことから、今度の第二期地方分権改革についても、前みたいに個別の補助金がどうのこうの税源移譲の項目について言うよりも、やはり交付税の総額確保というような観点で、全体的な意見で申し述べるのがいいのではないか。そんな方向で、3年前に私がいろいろ意見言ったときは、改革派と称される人たちの勢いのいい意見ばかりにみんななびいておって、私も少数意見にされたわけでございますが、今やその雰囲気は随分変わってきたというところでございます。今後、三重県においても、ぜひ今の状況についてしっかり皆さんと協力しながら、国に向かっては立ち向かっていきたいなと思っておりまして、一言そのことに触れさせていただきました。

さて、この北勢地域のことについてでございますが、実は桑員地域の道路網の話でいきますと、東海環状道路につきましては、北勢IC~養老IC間が平成19年4月に都市計画決定されました。それから、例の421号の石榑峠につきましては、トンネル工事の方が18年に着工いたしまして、今工事が進んでおるところでございます。それから、国道365号員弁バイパスにつきましては、59年から改良事業を行っておりますが、旧大安町、いなべ市大安町片樋~東員町長深に向けてが19年度、今年度には完成予定ということでございます。
それから、新名神については、来年の3月には亀山~大津間が開通する見込みでございます。新名神については、その後全線開通をいたしますと、名古屋~神戸間が約30分、40kmの短縮になるということでございまして、国土交通省で試算しますと、輸送コストを約15%削減する効果が出るという計算も出ております。それから、リニア中央新幹線という大規模プロジェクトも今進もうとしておりまして、JR東海では2025年には首都圏と中京圏で営業運転を開始するというようなことを発表しております。伊勢湾口道路や東海南海連絡道など、高速交通基盤の整備と相まって、新しい国土基幹軸として、三重県が中部圏、近畿圏の結節点として果たす役割は一層重要になるのではないかと思っております。

それから、産業振興だとか企業立地についてでありますが、先ほども言いましたように、北勢地域は非常に産業集積も進んでまいりまして、これまでの成果が今出てきておるところでございます。一方、県としては、これを今後は知識集約型産業構造に転換をしていく。その方向へ今もう既に県も取り組んでおりまして、研究開発機関を三重県にできるだけ引っ張ってこようということで、その実績も、もうここのところ県が助成するやつも10件を超えるになってまいりました。かなり大きなやつも来るということになってまいりました。

それから、ご承知のとおり、ソリューションセンター、これが来年の1月に運用を開始するということで、準備が進んでおりまして、今後、こういった産学官連携をいたしました川上産業と川下産業との連携や、あるいは中小企業と大企業との連携、こういったことを軸に、新しいイノベーションを起こす機能を果たすとともに、人材育成等の機能も果たしていけるようにしてまいりたい。そんな取組もしておるところでございます。

さて、今年から新しい総合計画の第二次実施計画である第二次戦略計画をスタートさせるということですが、これにつきましては、その考え方の基本は、「文化力」に基づく政策を「新しい時代の公」にふさわしい展開の仕方でやっていこうということにしておるところでございまして、質の行政改革と私も言っていますが、その中でやっていこうということにしているところでございます。

「文化力」とか「新しい時代の公」ということにつきましては、以前からいろいろな機会に申し上げてきておるところでございますが、実は今日皆さんのお手元に「地域政策」という雑誌をお配りしておるかと思います。これは県の職員研修センターの方で出しておるものでございますが、全国へ情報発信をいたしております。実は、このお配りをしております2007年夏季号、この夏の号で、文化企画として「地域文化のちから」という特集をしております。東京大学の神野直彦先生にシンポジウムでご講演をいただきました。「感性を欠いた経済大国」と題した基調講演でございましたが、その後、「今こそ文化力の時だ-地域文化のちから」というテーマでパネルディスカッションを、私も入りましてやったところでございます。大変このシンポジウム、よかったと思っておりまして、皆さんにも時間ございましたらぜひ読んでいただいたらと思って、今日はこれを皆さんのお手元にお配りさせていただきました。

さて、今日議題となっております「こころのふるさと三重」づくりを進める一環として実施をしてまいります「美し国三重」イベントについてでございますが、これは「文化力」に基づく政策を「新しい時代の公」の進め方で展開をしていく、その中の最も目玉、モデルとなるようなものとしても位置づけておるところでございます。これにつきましては、今基本構想について委員会を設置しまして検討を進めていただいておるところでございますが、今回、つい先般行われました委員会にたたき台をお示しいたしております。今日、またそのたたき台について、皆さんにもお配りをいたしておりますが、これも参考にしていただきながら、活発に意見交換をさせていただいたらと思います。詳細につきましては、後ほど担当部長から説明をいたしたいと思います。

いずれにしましても、今回このイベントをやるということについては、「美し国」といにしえから呼ばれておるこの三重県でございます。21世紀にふさわしい“豊かさ”や“しあわせ”、こういったものを求められるような、そういう三重県にさらに磨きをかけていきたい。特に、式年遷宮もございますので、絶好の機会だと捉えておるところでございます。したがって、今回のこのイベントについては、観光のみならず地域への誇りや愛着を深める、そういうイベントというのは力を持っているわけですありますし、大変な交流も創出してまいります。それから、自立・持続的な地域づくりへつなげていく。そういうイベントは力を持っておりますので、そういうイベントにつきまして、ぜひそれぞれの地域で地域のあるべき姿というものをしっかり持ちながら、オンリーワンの地域づくりにこういう機会に取り組んで、そして「美し国」に磨きをかけていく。そういう機会になればと思っておるところでございます。

ぜひ今日はそういったことにつきまして、ご意見を率直に出していただいて意見交換させていただけたらと思っておるところでございます。いろいろありますが、時間が制約されておりますので、以上申し上げてご挨拶にさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

5.県の政策課題

美し国 イベント(仮称)について

政策部長

政策部長の戸神でございます。どうぞよろしくお願いいたします。座らせていただきます。 お手元にお配りしてございますたたき台についてご説明申し上げます。先ほど知事からも申し上げましたが、この基本構想につきましては、その策定を策定委員会に取りまとめをお願いしているところでございまして、去る8月1日に委員会を開催いたしまして、このたたき台をもとに議論をお願いしたところでございます。まさにたたき台といったところでして、十分たたいていただきまして、特に、基本理念につきましては、「これでは抽象的でわかりにくい」ということでさまざまな意見を頂戴いたしました。「美し国の持つ意味や文化力を生かすということについて、もっと掘り下げた議論が必要ではないか」、また「人づくりの視点が欠かせないのではないか」、そういった内容のご意見をたくさん頂戴いたしました。このようなことで、策定委員会では小委員会を設けまして、さらに議論を深めていただくことになってございます。本日、皆様方からの意見も頂戴しながら、基本構想を取りまとめてまいりたいと考えておりますので、どうぞ活発なご議論をよろしくお願いしたいと思います。

それでは、たたき台の方をご説明申し上げます。まず、このたたき台の構成でございますが、なぜイベントを行うのかという「開催の趣旨」、そしてイベントの哲学とも言えます「基本理念」、またそれらを端的に言い表しました「コンセプト」、「テーマ」、それから本イベントの特徴とも言えます「基本方針」、さらに平成21年から26年の間の「イベントの構成」など、現段階で10の項目につきまして記載してございます。

まず、1ページの1番でございますが、この「開催の趣旨」につきましては、さきほど知事から思いを申し上げましたので、私からは省略させていただきます。

次に、2の「基本理念」でございます。随分議論がなされておるINGでございますが、今回のイベントは地域が抱えます課題を解決し、住民が望む未来を構築するためのものであるという課題解決型の地域づくりイベントであるということ。そしてもう1つは、地域の取組をサポートして、新しい価値を創造する環境づくりを行うという「行政の役割」について記載してございます。最初に申しましたように、このあたりがさらに議論を深めていただくことになります。

次に、2ページをお願いいたします。イベントの「名称」でございますが、名称につきましては、端的に三重の魅力を表す言葉として広く認知されております「美し国」を使ったものとしておりまして、先人の弛まぬ努力によりまして営々と築きあげた「美し国」を

さらに磨き上げまして、21世紀にふさわしい「美し国 三重」にしていきたいという思いを込めて提案をしてございます。

次に、「コンセプト」でございますが、これは基本理念を端的に表しまして、今回のイベントに携わる者が常に念頭に置くものでございます。「テーマ」はそれをよりわかりやすく表現したキャッチフレーズ的なものでございます。いずれも複数の案を提案しております。なお、これらにつきましても、基本理念の議論を深めてもらう中で、さらに検討を進めていただくようにしてございます。

次に、2ページの中ほど「イベントの基本方針」でございますが、今回のイベントならではの特徴を大きく4つに分けまして記載してございます。

まず、1つ目ですが、「新たなイベントのスタイルを創造する」ということで、景観形成や植林、環境問題に向けた運動(ムーブメント)も含め、2009年から2014年まで続く「美し国 三重」をめざす取組すべてがイベントであると位置づけてございます。

2つ目は、「イベントの会場」でございます。今回のイベントは、県内全域を対象に考えておりますが、地域づくりの成果を生かすことを基本にしたいと考えておりまして、1箇所の会場で行う、いわゆる“囲い込み型”のイベントではなく、「“まち”そのものをパビリオン」と捉えまして、地域の皆さんの日常の暮らしの舞台そのものを会場にすることを基本にしてはどうかと考えてございます。

3つ目は、地域資源の持つ多面的な価値に着目するという「地域の個性や文化へのこだわり」についてでございます。

4つ目でございますが、「イベントの担い手」でございます。行政が主導するのではなく、住む人、訪れる人、地域の多様な主体が率先して参画し主体的に取り組むものであると考えてございます。

3ページの上の方ですが、次に、「イベントの展開方向」についてでございます。大きく2つの展開方向に沿ってイベントを展開していきたいと考えてございます。1つ目は、「美し国」に磨きをかけていくためには、まず地域への誇り・愛着を取り戻すことが重要でありますので、自分たちの地域を見つめ直す取組を展開するということ。2つ目には、情報発信の観点から、日本人ならではの感性や新しい豊かさを国内外へ発信する取組を展開する。こういった2つの展開方向を考えてございます。

次に、(2)イベント展開の視点でございます。「美し国」づくりにつながる地域それぞれの取組をカテゴリー化し展開する、あるいは、「美し国三重」の特徴を、例えば食、街道、技、木などに分類してイベントを展開する、また、年度別に重点地域を決めてイベントを展開するなどいくつかの方法が考えられると思っております。A案、B案、C案、これの複合の要素もあるかと思っております。

次に、4ページをお願いいたします。イベントの展開期間についてでございます。今回のイベントは、単年度ではなく、2009年のオープニングイベントから始まりまして、2010年から2013年の地域でのイベント、2014年の集大成イベント、ひいてはその成果を生かしてその後の自立・持続的な地域づくりにつなげる長期にわたるものでございまして、その間の展開スケジュールにつきまして記載してございます。

次に、5ページをご覧いただいたいと思います。「イベントの構成」についてでございますが、まず、「イベントの種類」といたしまして、期間中に開催される多様なイベントの形態につきまして、①から④のように整理をしてございます。また、「情報発信の対象」といたしまして、1つは、地域づくりの担い手であり、また、イベントの参加者でございます県民を主たる情報発信先と位置づけますとともに、イベント全体の情報発信は国内外に幅広く行う必要があると考えております。さらに、一番下になりますが「構成するイベントの具体例」といたしまして、2009年のオープニングイベント、それから、2010年~2013年の地域でのイベント。次のページお願いいたします。2014年の集大成イベントについて記載してございます。

最後、6ページの下の方になりますが、イベント全体の推進組織でございます。県が主導するのではなく、市・町をはじめ地域の多様な主体が参画し、一体となってイベントを推進していくための組織体制を考えてございます。ぜひとも市・町の皆様にもご協力をお願いしてまいりたいと思いますので、よろしくお願い申します。
私からは以上でございます。

桑名市長

今日は、知事さん、関係部長さん、お忙しいのに来ていただきまして誠にありがとうございます。3分というのはちょっと短いですね。

このイベントについてお話いただくというのは、やはり文化力、交流連携、このキーワードというのは、今の三重県に非常にふさわしくて、県を含め市町が力を合わせていくという意味では非常にいい発想だなと思わせていただいております。中でも基本方針にあります地域資源の発掘とか、それぞれの誇りというか個性、そして地域の文化へこだわりを持っているわけでありますが、そういったものをテーマにイベントを通じて交流連携をしていくということ。そしてまた、そういった担い手と申しますか、地域にはさまざまな主体があるわけでございますが、そういった皆さん方の参加を促すということは、これからの県全体のまちづくりを進めていく上でも非常に重要な課題として認識をして、このイベントを我々も一緒に盛り上げていかなければならないと、今感じさせていただいたところでございます。

そこで、桑名版というか、桑名でどういった取組をというのをざっと考えたところで、キーワードというか、桑名版のツールになるようなものを考えますと、県の最北端に位置する桑名の中で、岐阜県との県境にある、皆さんもご存知ですが、多度山。そしてそこに鎮守されている多度大社でございますが、伊勢音頭でも「伊勢を参らば多度をもかけよ。多度を参らにゃ片参り」。我々の所では特にそう言うのかわかりませんが、「毎年正月に伊勢神宮だけ参っては、これは片参りだよ。多度さんも参らないといけないよ」というようなことも言われています。その多度大社、これはやはり伊勢神宮と同じで、精神文化という一面から見れば、1つのスポットになると思っております。

それから、街道もテーマの方に上がっていたと思いますが、やはり東海道、その中でも七里の渡し。これが一の鳥居として、伊勢への入口として設けられて、歴史的にも伊勢神宮とのつながりが深いということ。

それと、あとは木曽三川でございますが、かねてから舟運の要としていろんな文化が行き交う、あるいは非常に物流の基地だったということで、このお木曳きのご神木も当然この川を伝って下りてきたということでございますので、これも1つのスポット、テーマになるだろうと思っております。

そこで、4点ほど今桑名市が取り組んでおる、今申し上げた3つのツールを使っての「美し国 三重」イベントで桑名にできるだろうという取り組みについて、3分ですとこれで終わりでございますけど、発言してよろしいでしょうか。

1点は、合併後の緑のまちづくりのシンボルとして、多度山の再生ということをめざしておりまして、植林というのも1つのテーマにあったと思いますが、具体的には昨年度全国の都市再生モデル調査の採択を受けまして、いわゆる針葉樹がどんどん松枯れ等でやられていますので、多度山を再生するために「桜ともみじの回廊づくり」ということで、地域住民の方やいわゆる都市の住民の方に呼びかけて、多度山ハイキングと植樹イベントを実施しております。今、地元のNPO団体である「多度自然育成の会」とか「多度桜の会」、こういう団体が広く市民の参加を呼び掛けながら、継続的に進めていただいたということでございまして、今後も引き続いて景観向上とか治山治水、環境問題への具体的取組として、いわゆる自立したイベントの目的である持続的な地域づくりにつながるものであると思っております。

もう1点は、やはり同じ多度でございますが、多度神社というのは今申し上げたように、5月の上げ馬神事、11月の流鏑馬祭、また、多度大社の白馬伝説など、多度の町は昔から非常に馬とのつながりが深い所でございまして、私も合併をして新たにその認識をしたところでございます。それと、もう1つは、多度大社へのアクセスの参道が、いわゆる車社会になって鉄道利用も減って、賑わいが相対的に低下をしてきた。このために、歩いて楽しいまちづくりということをめざして、多度山の再生と同じく、都市再生モデル調査の採択を受けまして、馬車によるまちづくりをめざして、ゆっくりとまちなみの散策を楽しむことができるように運行を始めたところでございます。また、それと同時に、参道沿道にある空き店舗が増えてきてございますので、こういったものを活用してまちかど博物館、あるいはお茶のサービス提供とか案内ガイドとか、観光客へのおもてなしの仕組みづくりをして、歩いて楽しい空間の演出を誘導していきたいと考えております。今現在はこの馬車も商工会を通じてNPOが事業受託をしてやっていただいているというところでございます。

それと今申し上げた木曽三川の流れを生かしたイベントというか、これも以前からやっておるのですが、熱田の渡しから桑名までの海上七里の渡しを復活して、非常に好評を得ております。昨年は旅行社とタイアップをして、寺町商店街への買物とか、市内レストランでの昼食もセットして、10コース、それぞれ30人の定員でございますが、すべて満員以上の希望者があったということでございまして、こういったことをうまく利用すれば、イベントとしてももちろんいいですし、日頃の中心市街地地域の活性化にもつながるようなことだと考えてやっております。

それともう1つは、食文化ということで、ハマグリでございます。ご存知のように漁獲量が急激に減少して、平成7年度には1tを切る0.8tに落ち込んでおりましたが、早くからこういったことに頭を悩ました地域の漁業者の皆さんで種苗生産に成功しました。ハマグリの成育に適したプランクトンの選定とか温度とか水質管理手法の確立によりまして、種苗の安定生産が可能になったということで、平成18年度には42.6tまで漁獲量が回復してきておりますし、ハマグリの季節が春から7月一杯ぐらいでありますが、この漁獲量が去年よりもかなり右肩で上がってきておりまして、まさにハマグリ復活が成功したなと思っております。これを利用してぜひ三重の食文化の、あるいはこのイベントに花を添えるということもできると思います。

あと桑名には芸者さんがまだたくさん見えますので、先般もある会合の後に桑名の夜の遊びを昼間にしようということでシンポジウムをやりましたが、芸者さんの舞いを見ながら、老舗の料亭でハマグリ料理を食べてというイベントをやりましたら、女性の方に非常に人気で、これも三重の観光プロデューサーの方も噛んでいただいたと思いますが、そういった商品を実際につくってみましたけど、こういったこともひとつ使えるのではないかと考えております。まさに「美し国三重」のイベントに花を添える。そのためにはハマグリもひとつ復活してまいりましたので、ぜひ三重のブランドに何とか早く仲間に入れてもらいたいなと考えておるところでございます。

非常に駆け足で大変申しわけなかったですが、こういったことを今桑名版として考えております。

いなべ市長

準備不足ですいません。初めてお聞きしましたので、まったく桑名市さんのように準備しておりません。申しわけございません。

私、ちょっと今感じたのは、お木曳きを、遷宮さんを中心とした観光的なものでの県挙げてのイベントという形よりは、私どもの市からしますと、特区的といいますか、限定的なものを何かそこでやることによって、政府が言われる特区のような形で、今までの規制を少し超えた、限定的なものでそこでトライをさせていただく機会にさせていただけたらなと、ぱっと感じました。

ですから、例えば、今我々で取組させていただいているのは、まだ田舎的な色彩が強うございますので、自治会の公民館というのが非常にあるのです。そうしますと、高齢者のいろんな寄っていただく場所とか、健康啓発の場所で、各公民館を利用してくださいということでどんどんやっているのですが、公民館を整備していない地域については、やはり市で整備をしたいのですが、そうしますと、土地は買えないとかいろいろな問題がございます。ですから、そういうものを例えば地域の公民館を整備しながら、そこで高齢者が、そして障害者も一緒になったような施設とか、そういったものが発展的にできるような。そうしますと、そういうのを期間「美し国」イベントに合わせて限定的に地域が立ち上がっていただけるのであれば、公的資金、県さんの財源がどこまで出てくるのかわからないですが、市の財源を費やしてそこを整備しましょうとか、そういった単なる観光、おもてなしの心だけではなくて、そこに住む人が何か新たな発想で「よしひとつやろうか」というきっかけづくりになるようなものを考えさせていただけたらなとちょっと感じました。感想だけでございます。よろしくお願いします。

木曽岬町長

私どもは新田でございますから、いろんな古いような催物も何もございませんが、伊勢湾台風の復興記念といいますか、そのために当時の田中知事から約千本の桜を頂戴して、鍋田川という堤防に植えられたのが最初なんですが、これが今23号線から北部の木曽岬全体にわたって約8kmございますが、そこの両側に桜を植えまして整備をしておるわけです。これが地元の皆様方は桜の時期は田んぼの忙しい時期でございますので、ほとんどの方がこの催しには出ていただけないような状態ですが、ボンボリなどを付けてきれいにしておきますと、名古屋とか他所の方がたくさん見えるんですね。私どもも最近まで知りませんでしたが、近場の名所みたいになっているというのを聞きました。

こういうようなものを発掘して、今近鉄の方も弥富駅から散策のハイキングコースをつくりまして、木曽岬の方まで回ってきて、桜の時期にはそれを見て、木曽岬の産物のトマトなどをおみやげに渡したり、いろんなことをやっておりますが、ものの考え方でそういうことも実現できるのでしょうが、こういうような小さなことでもイベントの中で考えていただいたらと思います。

東員町長

どうもご苦労様でございます。お世話になります。東員町も歴史とか文化はあまりないわけでございますが、桑名とか四日市みたいにそういうこともないのですが、今回のイベントの関係ですが、文化の掘り起こしといいますか、歴史をもう一回見直すといいますか、そんなことをということで聞かせていただきました。

まったく東員町の場合、県と同じように、実は昨年の4月に民間による観光協会というのが発足いたしました。まったく行政とは今のところ関係なしに、自分たちで立ち上がってきました。当然、行政とタイアップ、これからやることに対しては行政とタイアップしなければ、これは成り立たないことですが、自分たちが何とか観光に結び付けて、東員町の方に来ていただけるようなということでもがいております。そんなことで東員町全体で何もない、観光の面がないということから、民間で立ち上がったというのが1つございまして、これから自分たちでどういうことをやろうとかいうことを検討しようということ。

ただ、田舎ですので、年中入込客のあるものがない。あるのはやっぱり祭りでございます。先ほど桑名市さんからの報告もございましたように、うちの方も大社祭という祭りとか、いろいろ桑名の石取りにかかわるような祭りは実はあるのですが、単発でございます。単発ですので、年中来ていただいて見ていただくなり、参加していただきたくなる、そんなものを何か見つけ出せないだろうかということで、実は観光協会が立ち上がってきたと。そんなことで、今後この県のイベントに合わせて、東員町らしい何かを見つけ出していきたい。「美し国」ということでございますので、自然といいますか、環境といいますか、そんなことで員弁川の利用。これからそういうものも何とかできないかなとか、祭りを年中何らかの形で見ていただくなり何かすることができないかなとか、いろいろ昔の街道をきちっと整備あるいは人が来ていただいて、今日も亀山さんも見えますが、関の関係とかそんなところみたいなことをできないかとか、これから模索といいますか、そんなことになろうかと思います。なかなか年中の入込客というものがございませんので苦労をしております。いろいろこれから勉強させていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。

四日市市長

四日市市も実はあまり準備をしてきませんでしたので、意見といってもなかなかまとまった意見ではないと思います。ただ、県の方で6年間に渡ってイベントを継続的にやられるということになると、四日市市が参加するとすれば、それはもう港祭りというか、港の行事、カッターレースもそうですが、それと市。4日に一度の市で始まった市ですから、港、海と市ということがテーマではないかなと思っております。

今、太鼓がドンドン鳴っているのは、明日と明後日、四日市の夏祭りで、それで今日は太鼓が鳴っているわけですが、四日市も来年は市を何とか祭りの中に据えようとしておりますので、その次の年から6年間ならば、ちょうど県の事業もマッチさせていただいて、継続的なことができるのではないかなと。

それから、港については申すまでもなく毎年やっておりまして、それをもう一回ここで見直して、新しい形のものができれば、これはうちの市にとっても大変ありがたいことになるのではないかと。それが結局は三重県の「美し国」の事業に貢献できるのではないかなと思っておりますので、そういうことについてこれから考え、そして県の皆さんにアドバイスをいただきながらやっていけたらと思っております。以上です。

朝日町長

失礼します。初めにたたき台、事前にいただいたときに、自分の所のまちでも推進組織といいますか、そういうものをいよいよ立ち上げないといけないなというのが1つ思いました。ただ、まだ自分の中ではイメージがちょっとよくわからないので、またその都度、まだまだそういう面ではどういう形になるのかというのがこれからだと思いますが、その時点、時点でぜひお知らせをいただきたいなと思います。

1つは、さっきのご説明の中で、今回のイベントというのは“囲い込み”という形ではなくして、町全体、県全体をそういう形でやっていこうという形。それはわかるのですが、ただ、最初のキックオフ、いわゆる09年のオープニングとか、最後の14年。最後というか、今度のご提起の中では14年が最後ではなくして、あくまでもずっとそれは続いていくんですよという形の提起だと思いますが、今言いましたように、9年、14年のキックオフのときのオープニングイベント、そして集大成のイベントというのが、特に最後の14年の集大成のイベントというのがどういうような形でやられるのかというのが、ある程度わかるとイメージしていけるのかなというのを率直に思いました。

これはそれぞれの市町村がそれぞれ考えなさいよと、市町村、いわゆる行政が主導ではなくして、住民の人たちの手の中で行政と合わせて協働でつくっていきなさいよということで、そういう面ではこれからのまさにまちづくりがイメージとしてはイベントなんだと。だから、その日その日に感動、我々いろんな仕事をする意味でも、そしてまた一歩外へ出た所でも、何か1日1日新しい感動を受けていくということがこれから必要なんだろう。イメージ的にはそういうふうにわかるのですが。前回、10年ぐらい前ですか、世界祝祭博というのがありましたね。あれはまさに囲い込みのイベントだとは思うのですが、それとは少し違ったイメージになるのかなと思いますけれども、そういう面をぜひお示しをいただけると、それぞれの市町村もそれにある程度沿った形での、さっき四日市市長さんもおっしゃいましたけど、全体としてそれぞれの市町村も盛り上げるわけですが、県全体としてそれを盛り上げるというのが必要かと思います。

そういう面では、あと30秒で終わりますが、今度自治体間で駅伝ってありますね。自治体間でやろうと。そういう1つのイベントが、やっぱりお互いに力を結集していくということにもなると思うので、そういう面での位置づけもまた教えてほしいなと思います。以上でございます。

川越町長

川越町は小さな町ですので、県の「美し国」のイベントですが、これは1つお聞きしたいのですが、その間において必ず市町として出場するべきものであるのかないのかということが1点。そして、それにはお互いに財政が付きますので、財政支援の考え方というのか県の考え方、それはどうあるべきかということと、イベントの持続性について、国でも県でもいつも3年ないし事業は市町で勝手にやりなさいというようなシステムが今まで付いておりました。これから県はそういうものについて何事についても期限を切らずしてやっていくべきものか。そういうふうなこともこれは大きな問題です。財政が伴いますので、今、知事が申されたように、三位一体についてのご批判があったのですが、そういう裏返しのないような三重県政を今後やっていただきたいということを思っておりますので、意見として述べさせていただきます。以上です。

鈴鹿市長

今回の「美し国 三重」というのは、イメージ的に言うと、三重県はやはり伊勢・鳥羽・志摩という、そういうイメージというのが「美し国」から発想される。これは三重県の1つの大きな取組ですから。北勢から見ると、そういうようなイメージが非常に強いと思っています。ただ、式年遷宮という関係で、全国からたくさん見えるという関係ですので、ぜひこれは気持ちよく迎えていかなくてはいけないと思っております。

知事の言われる「文化力」とか、そういうふうにイメージを変えていくと、文化と県民の交流、こういうキーワードというのが、今回の取組の中では出てくると感じております。1つは、これから式年遷宮とか熊野古道とか、そういう関係で三重県を盛り上げていかなくてはいけないという気持ちは十分わかっておりますし、三重県の中の交流とか活性化という関係でこうした1つの大きな取組というのは大事だと思っています。

私ども鈴鹿も鈴鹿サーキットとかそういう施設、あるいは海とか山とか街道とかたくさんございます。特に、街道というふうになると、三重県の中にはたくさんあると思うんですね。菰野とか四日市を走っている八風街道から巡見から、街道というのは歴史、それが伊勢につながっているとかそういう部分で、私どもも塩浜街道とかいう部分がございますので、そうした財産というのは大事にしていかなくてはいけないと思っています。

鈴鹿の中には寝釈迦とか、新しい文化の中では、四日市さん明日からということですが、私どもも明日から鈴鹿フェスティバルとかそういう関係で祭りイベントとか、9月にはバルーンフェスティバルとか、いろんな新しい文化もつくっております。私どもは伊勢街道とか塩浜街道とか街道というものをテーマにしながら考えて進めていきたいなというふうにも思っております。

それから、今回、「美し国」のイベントという関係でありますので、せっかくこういう1つの大きなテーマを持っているということですから、やっぱり全県下何らかの形でもてなしの気持ちとか、あるいはそこのつなげていくというのが大事な部分というふうに思っておりますので、そこはぜひ県のリーダーシップを発揮していただきたいというふうに思います。ちょうどこの期間、鈴鹿市は市政70周年、2012年になると思います。今年が65年なんです。ということで、市政も70周年を迎えますので、これを1つの市も何かイベント考えていきますので、ここにちょうど期間合うのかなと今思っております。

ぜひ県の方にお願いをしておきたいのは、先ほどお金のある川越町長がおっしゃいましたけど、ぜひそれぞれ市町で市の考え方とかいう関係でお手伝いをいただきたいなと思っていますし、ぜひ財政を含めてやるのだったら、市町勝手にやるんじゃなくて、それなりの財政も考えて取り組んでいただきたいということをお願いしておきたいと思います。以上です。

亀山市長

亀山市から申し上げたいと思います。このイベントの基本構想という中で、集大成イベント、これが伊勢や熊野を中心に開催されるということで、この辺どう考えたらいいのかなと思っています。市町の皆さん方、すぐにこれに加わった考え方を今見せていただきました。本当に私も頑張らなくてはいけないなと思っています。

今、私ども特に街道という形、川岸市長さんも申されましたけど、以前東海道宿駅400年を記念したイベント、こういうのが開催されまして、各地で盛り上がりというのがあったわけです。お伊勢参り、今回はこれが相当大きな位置を占めます。それに象徴されますように、三重県は街道とともに発展してきた歴史があるわけです。それと同時に新しく新名神高速やリニア中央新幹線といった高速交通、それに明るい未来をと思うわけですが、そこで私ども、道をキーワードしたイベント、そういうものを全県的に。さらに私ども特に伊賀、甲賀、伊勢。古くは柘植町、土山町、関町、亀山市、芸濃町の5つの町で歴史文化、こういうものを考えるそういう組織をつくって、子どもから大人まで交流を深めて、今もそれを続けています。伊賀市、甲賀市、亀山市。ちょっと芸濃町さんは津に変わられて少し切れたわけですが、そういうもののつながりも何とかこういうものに入っていかないかなと、そんな思いをしているところです。

そんな中での今回イベントカテゴリーが出ておりますが、やっぱり地域資源の多様な魅力、価値の活用という点では理解はできるのですが、あまり範囲が広がるということもまた県民にわかりづらくなると思います。それぞれの市町が違ったイベントを行うということも1つあるわけですが、ブロックブロックでまた県がひとつ主体的にそれの組織化を行っていただきたいと思っています。

亀山市でやりたいこと。そういうものは、関町と合併した後に、古代三関、三つの関所ですね。古代三関の1つ、鈴鹿の関の今度遺溝が発見されました。私ども掘り出しておりますけど、この遺物や遺溝の門前に古い地形の復元など検証を重ねまして、鈴鹿の関の範囲確定に今取り組んでいるところです。平成24年ごろを目標に国史跡の指定をめざしているところであります。

地域資産の方へは活用の一環として、関連する近隣市の市民へも呼び掛けをいたしまして、シンポジウムやウォーキングイベント等の開催をしていきたい。さらには、かつて県が主体となってイベントを行いましたけれども、斎王の群行が実施されたことは記憶に新しいところでございまして、本市は鈴鹿の山脈を越えて伊勢の国へ入るルート上にありまして、斎王がお休みになった頓宮跡も今あるわけでございます。甲賀市や津市、松阪市、明和町、伊勢市の斎王が歩んだ道につながる市や町の皆さんと連携することで斎王の群行、これを新しい見地からもう一度再現していくことも可能であろうかと思っています。

関宿には伊勢参宮の玄関口となっています伊勢神宮の一の鳥居があるわけです。この一の鳥居、式年遷宮の翌年に伊勢神宮の解体したあとの材料をいただいて、関町の一の鳥居を建てるわけですが、これは関の人たちは関のお木曳き行事という形で今まで進めてきておることころでございますが、こういう行事もひとつ「美し国三重」の集大成のイベントに加えていただきたいなという思いをしています。やっぱり斎王群行といいますと、京から鈴鹿の峠を越えて関の方へ入ってきますが、古くから鈴鹿三関、今関町と言いましたけど、だいぶ大規模な跡が見えております。それを通るということで見ていただく。

それから、関の町の中、これは古い町並みが残っておりますし、山車も3台ほどあります。それで今夏祭りでみんな出て、先だってお祭りもやりましたけど、その山車を関の山。これを私どもは今まではお宮さんの横の倉庫に入っていたものを、今度観光客の方々に見ていただけるような、そういう展示館的なものもしたらどうだろう。さらには、歌集、伊勢物語の中にもありますが、鈴鹿川、それを斎王が越えられるときの和歌がたくさんありますが、そういう川の渡る所、そういうところも中に入れてみたいなと。そういう取組ができたらと考えているところです。

そういうふうに、私どもは街道としての役割が本当に大きくあったわけですから、「この前やったやないか」と言わずに、そういう中で新しい考え方も入れて考えていくには、ぜひともお力をいただきたいと思っています。以上です。

菰野町長

ちょうど中抜けしておりまして、ちょうどいい所に帰ってきたなと。「美し国」ですが、県は県土づくりで2つのゾーンのイメージ。あまりこれにこだわる必要は私ないと思って考えていますが、北は産業集積、南は自然文化ということで、うちの町としては、どちらかと言うと、それが融合されているような場所なんだろうと、まず1つ考えています。

この「美し国」というのは、主に観光的なものであると。しかしながら、地域の人を元気にしていくのに、そのためにイベントをしていこうということで、“住んでよし、訪れてよし”というような発想のもとでやるのかなということを考えております。

私としては、市町の温度差はあっていいんだろうと思っています。市町が画一的にこれやれ、あれやれと言って県にご指導いただいてやるべきものではなくて、やはり自分たちがやれることをやろうと。それが町民さん、市民の皆さん方、住民の皆さん方のためになればそれでいいんじゃないかと。それの取りまとめを県がやっていただけるというふうな感覚で私はおりますので、その温度差の中で、やはりやる気がある市町ですね。それに対しては積極的な支援をしていただくということが、私は重要なんだろうと思っています。

それともう1つですが、県の中でもいろんな温度差があった場合に、市町をもう少し地域が飛んでも連携していく何か仕組みみたいなものを築けないかなと思っています。例えば、この北勢地域だけで何かをやる。例えば、鈴鹿のF1をどうしようというので、皆さん方力を合わそうというのが、これは1つ大事なことだと思うのですが、一方で、こういった県下挙げてのイベントの際に、伊勢、榊原、あるいは湯の山温泉みたいな所が連携して何か商品化しながら、それぞれの魅力を高めていくというようなこと。こういうことも私は1つ重要なんだろうと思っています。

その中で、できれば本当に地域を見直す、改めて発見するという視点をもう少し何か県として全面に押し出していただくと、我々としては少しヒントが得られるのかなと。自分たち、自分の地域はよく知っているのですが、なかなか外から見て「あんたとこ、こうだよ。ああだよ」というのが、いささか判断しづらい部分もありますので、県から見て、あるいはほかの市町さんから見て、「あんたの所の町はこういう魅力あるんじゃないの」と、そういった建設的な議論をしていくことによって、これから「美し国三重」というのが本当の地に着いた実践になるのではないかと。それがおそらく知事がよくおっしゃられている、言葉は何と表現するかわかりませんが、それが「文化力」というのであればそうなんだろうと、私は勝手に推測しながら今後いろいろなことを協議させていただいたいと思っています。以上です。

知事

私の方から、特に皆さんから出されたことへこうだという回答というわけではありませんが、既に桑名市さんとかそれぞれ皆さんからも、亀山さんからも、いろんな「例えばこういうのどうだ」というようなアイデアまで突っ込んだご意見もいただいたのもありますし、「それ以前にまずどういうイメージかまだ十分ではない」というようないろんなご意見もございました。

まず最初に申し上げておきたいのは、このたたき台という形で、今基本構想の一番スタートの序の口が切られたばかりのところでございます。したがいまして、具体的にはこれから詰めていくものになると思います。そして、皆さんから言っていただいた「どういうイメージなのか今ひとつわかりにくい」ということについては、年内に基本構想というのを一応委員会の方でまとめていただいて、私の方に意見としていただくことになりますが、その上で年明けた1月には実行委員会のようなものを、これはさっき部長から説明しましたように、市町の方にも入っていただき、あるいはまちづくり等を主体的にやっておる県民の皆さんにもどういう形であれ参加をしてもらうような形で、これを構成し進めていきたいと思っています。

その実行委員会が進んでいく中で、基本計画、実施計画、こういったものの策定に進んでいくということでございます。ただ、それは今描くスケジュールでいきますと、20年度に入ってからのだいたい出来上がりということになります。ただ、実は先般この7月から私どもの方で、このたたき台をこれから年内に基本構想最終案まで詰めていく。それから、今後それが実行委員会においていろんなイメージでつくり上げていく、具体化していくという中で、やはり専門的なプロの方のプロデューサーのご意見も必要だということで、実はこのたび宮本倫明さんというプロデューサーに、とりあえず今年の基本構想策定までの間、いろんなご指導、ご意見をいただいていこうということにいたしております。宮本さんは、2004年、3年前に愛媛県で囲い込み型じゃなくてまさにオープンタイプのイベントが県内で展開されていますが、「えひめ町並博」というのをやって、それの総合プロデューサーをやられておられる、まだ47歳の新進系の方です。私もお目にかかりましたが、随分三重県というと伊勢神宮という歴史的な背景というもの、それから今三重県が取り組んでおる「文化力」だとか「新しい時代の公」、こういったことを彼は彼なりに、今までの取組の中での自分の思いとうまくつなげながら、ぜひいろんな意見を出していきたい、こういうことを言っています。

多分、宮本さんにもいただくご意見、そしてもちろん今日の皆さんからいただいた意見もその中に組み入れながら、徐々にイメージが具体的にできていくのかなと思っております。したがって、今の時点でこうだというような参考になるようなものが必ずしも言える状況ではないということをご理解いただきたいと思います。

それから、今いただいたご意見の中で、例えば財政的な扱いがどうなるのかというお話もございました。これにつきましても、まだ私どもそのイメージできておるわけではありません。多分、基本構想を積み上げていく中で、財政的なものもどういうふうな扱いをしていくのか。多分、その辺は徐々に具体化されることでございまして、今の時点ではまだそれについて申し上げられるような状況ではございません。

それから、川越町長からその後の継続性とかそういったことについてもお話ありましたし、町が必ずこれに一緒に参加してやるのかというお話もございました。そもそもこの理念等にも、このたたき台の中でも示しておりますように、これはあくまでも“住んでよし、訪れてよし”というまちづくりをそれぞれの町で追求していただく中で、県との協働でいろんな展開ができればと思っておるところでありまして、そういう意味ではまちづくりそのものを日頃取り組んでいらっしゃるので、それをこのイベントの中でその成果として表していく。これが1つの方向だろうと思っております。したがって、そういう意味ではまちづくりに成果が出れば、その成果はその後の時代にずっと継続されていくものでありますし、また、その取組は、町におかれても、あるいは町民の皆様におかれても、そういう取組を継続的にやっていただくということが、今後の地域主権の社会の町のあり方ではないかと思っていますので、ぜひそういったご理解の中で、どういうふうな取組をしていったらいいのか、それぞれの町でもお考え合わせいただき、また県とも大いに議論をさせていただいたらいいのではないか。こういうふうに思っておるところでございます。

そういう意味で、菰野町長さんおっしゃったように、市町の取組、それぞれの地域の事情、特色ありますから、温度差といいますか、中身の違いは大いにあっていいのではないかなと。その特色をいかに出していただくかということが、その町の、また町の文化に新たに風を吹き込むことになるのではないかと思っています。

それから、他の地域との連携については、亀山市さんが例えば群行のお話で、いろんな関係する所で連携してやったらどうだというお話がありました。私はそういう連携をいろんな場面で考えていただくというのはいいと思いますね。温泉というのも1つのテーマだと思います。例えば、四日市の港というのも、三重県の津は津という意味が港そのものでありますから、四日市は三重県を代表する港を持ち、そして津とかそういった港での連携というのもできるのだろうと思います。それから、市のある町というのは三重県でどのぐらいあるのか、ちょっと私もあれですが、例えば、松阪市の旧飯高町には七日の市というのもありますし、ほかにも市の付くのを探したらかなりあるのではないかと思います。それとかいろんな連携で、飛んだ連携というのも大いにいいのではないか。あるいは、亀山市さんも言ったように、近隣といろいろ取り組んでおる。そういう連携を生かすのも1つではないかと思います。川越さんは競輪で松阪と関係があるのでという。私がちょっと川越のことをよくわからないので、そんなことじゃなくて、もっと連携取れるものがあるのではないかと思ったりもいたしておるところでございます。

大変雑駁な私の感想でありますが、そんなところを感じさせていただいてございます。

知事

桑名市さんのハマグリのことですが、三重ブランドにする場合に、やっぱり来てもらった人にハマグリ食べてもらって、「これが桑名のハマグリです。本物です」と言う場合に、地元産のハマグリもあるんだけど、総量足りないからよそから半分以上持ってきているという状態では、多分なかなかその扱いは難しいだろうと思います。ただ、種苗の生産に成功されたということでありますので、ぜひそこらをしっかり展開を拡大してもらって、私どももぜひそうなってほしいんだけど、逆にブランドにした途端に、「いや、実は俺の食べたやつは違ったぞ」と言われることがあってはいけないので、ぜひその辺もよろしくお願いしたいと思います。

農水商工部長

ハマグリの話で申しわけないですが、赤須賀の組合長さんにも先般お会いいたしまして、お話をお聞きして、「ああ増えてきた。よかった」と、こういう話なんですが、ブランドにつきましては、一度打ち合わせもさせていただきながら、「どれだけになったらいいんや。結局、よそのものが混じらないために何するのや」と、こんなこともきちっとしながらということでお願いします。

桑名市長

知事の言われたこともあるので、その辺明確さということですね。こちら情報発信するようになれば。

農水商工部長

我々から言えば、消費者を騙さないという形でやらないといけない。

(休 憩)

6.市町の地域課題

内容

桑名市長

先ほどちょっと長く時間いただきましたので短くいきます。やはり県の企業誘致政策等の支援をいただいて、企業誘致を今進めておるところでございますが、地元でできることは必要な届出とか事前協議とか、常に職員が帯同して「ワンストップ・サービス」ということでできるように一生懸命できることはやりますので、またそれに付随する県道の整備とか、いろんなことで県さんにはご支援いただきたいと思っております。

具体的なのは1つハイプラ基金でございますが、構想を廃止されるということでございますが、基金がそのまま残っておりますので、県、当市も協働で取り組んできたという趣旨を十分に尊重していただきながら、今申し上げた企業誘致促進、あるいは地域のさまざまな力添えにそういったものを運用いただければと思っております。どうぞよろしくお願いします。

いなべ市長

いなべ市からは、介護保険の関係でございます。介護支援専門員、要は介護保険制度ができまして、介護保険専門員の方にケアプランを立ててくださいということ。しかし、その報酬そのものが非常に低く設定しておりますので、一回改定がありました。しかし、それでもまだまだ低うございますので、民間のケアマネージャーさんがどんどんいなくなっている状況でございます。ですから、それを公的な市であったり、市の社会福祉協議会が担わざるを得ない状況にありますので、これは市長会からも国の方に何とかもうちょっとの改定と言いますか、上乗せですね、そういったことを要望しておりますが、やはりこの制度そのものを持続的にしていくには、ケアマネージャーさん、それの報酬をアップしていただく。それについて国の方が解禁にならないまでに、県さんと市で単費で何とか補助がいるのかいらないのか、いると思いますけど、それをどうするのかというのが大きな課題になってこようかと思っておりますので、そういったことを知事会からも強く国の方に要請いただけたらと思っております。以上です。

木曽岬町長

木曽岬町は、ご案内のように、海抜のマイナス地帯でございまして、現在約-2.3mぐらいでございます。こういうことから、地震とか今いろいろ懸念されているわけです、台風もそうですが。立派な堤防は造っていただいたのですが、もし地震等で一部が決壊すれば、今堤防で見ておりますと、普段の満潮時でもだいたい一般の民家の軒先までぐらい水が来ますので、まず1階は水没すると思います。こういうことから、堤防は全部切れるわけじゃないと思いますので、輪中堤防の方はいいのですが、いわゆる中央部にたくさんの新興住宅ございますが、この方々が逃げる場所がないということから、私も兼ねてから防災用の高台をつくりたいと思っていたわけですが、最近、県の方の補助金もどうもなくなったようでございますので、これらをひとつ持続していただきたいなと思います。国におきましても、防災ステーションというようなことで、河川の近くに高台をつくって、防災用の資材を置いたり、避難も兼ねたような施設をつくってあげようということで、これも国交省の方にお願いしておりますが、ひとつこれは何とか県の方も力を入れていただきたいと思います。

1点、これちょっとまだ言ってないので申しわけないのですが、先般、身障者の方から特別支援教育の施設を桑員地区にお願いしたいというようなお話もございまして、だんだんこういう子どもさんも増えてまいりましたので、四日市まで2時間とかたくさんの時間をかけて今通学してみえる方、たくさんあるわけですね。こういうのもひとつ県の方でどうか検討をお願いしたいと要望してみえましたので、よろしくお願いしたいと思います。以上です。

東員町長

東員町です。通告外で今の身体障害者の学校、こちらは私の方も要望を受けていますので、桑員地区にということで、ぜひひとつよろしくお願いしたいと思います。

私の方は、いろいろな理由があるのですが、非常に分権が始まって三位一体の改革厳しくなってきておるという中、新しいまちづくりとか、北勢線の問題、非常に現在厳しい状況といいますか、計画通り乗車人員が確保できないということで、今後本当にどうなっていくんだろうという感じがしています。

そんなこととか、安定した財政の確保というようなところから、ぜひ東員の中央地区、東員駅周辺の新しいまちづくりをという中から、ぜひ人の誘致といいますか、企業誘致も言ってはおるのですが、人の誘致をということで、市街化区域の住居区域の編入、拡大をぜひしていきたい。そんな思いでおりますので、お願いをしたい。ただ、東員町の場合は全町都市計画区域に入っておりますし、農振農用地、いろいろ国の農水省の補助をもらっていますので、大半が農振農用地被っております。そんな中で新しいまちづくりと言うと、大変厳しいところがございます。しかしながら、それを何とかしないと、現実的には何もできない町になっておりますので、その辺をぜひひとつよろしくお願いしたいと思います。そうしないと、北勢線また廃止の方向に行ってしまいますので、新しい住民を迎えて、乗っていただく方の確保もしていきたい。そんな思いでおりますので、どうぞ東員駅周辺の区画整理、そんな事業をめざしておりますので、どうぞよろしくお願いをしたいと思います。以上でございます。

知事

桑名市さんの方から出ておりますお話ですが、私ども桑名は実はまだまだ企業誘致も含めてその可能性を持っておる、新たないろんな展開もあるだろうと思っておるところです。ハイテクプラネットについては、状況変化等によって、これは廃止届を提出したというところでございます。そういう意味では、企業誘致の制約がなくなった、ない形でよりそれを活かしていくということが大事だと思っています。

それから、ハイプラ基金の扱いでありますが、これは担当部長の方から場合によってはあれですが、私としては、この基金についてはもちろん今までの起債償還へのことを今現在もやっているのかな。償還はもう終わったの。まだやっているのやな。これがまずあるということ。それが構想に基づいたやつで必要なやつ、これはやっていかなければいけないですが、それ以外ということになりますと、そもそも的にこの構想がなくなるということでありますから、したがって、ここにあります基金については、やはり県民にきちんと説明できるものでなければなりませんので、桑名市さんの思いだけで、県と桑名市だけでこれについてどうするかというわけにはいかないものだと、こういうふうに私自身は思っておりますので、また県内部で十分検討してまいりたいと思います。

それから、いなべ市さんからのお話で、介護保険に絡む介護報酬のことですが、基本的に制度的には県がこれについて独自の加算を設けるとか、そういうことは現行制度の上では不可能なのかなということです。したがって、国にこれは要望していくというのが1つの大事なことだと思います。なお、参議院選が終わりまして、今参議院は民主党がああいうことで第一党になって、野党が大変優勢になったわけでございます。そんなことから、民主党は介護保険とか障害者自立支援法だとか、ああいうことについても政策的に検討しているようでありますので、多分政府でもいろいろな動きが若干変わってくるのかなという感じもあります。私どもとしては、制度については、やはり介護報酬についても適切な水準を確保できるように、国に対して要望していきたいと思っております。

それから、木曽岬町さんの方から、最初に特別支援教育施設のことについてのお話ありました。これは後で部長の方から少し追加説明させますが、一応、この特別支援教育の施設については、県内で津近くに少し偏在しているということもあります。したがって、県全体で適切に配置をしていくということは、1つの県として考えていかなければならない課題だという認識を持っておりますので、今後、担当部の方でも十分検討しながら、どう対応できるのか整理していきたいと思います。

それから、地域防災拠点の話ですが、これは国交省の木曽川下流河川事務所が、最適配置計画などを検討しているということでございますので、早期にそういった整備ができるよう、国に対しても県も一緒に要請をしてまいりたいと思います。

それから、鍋田川の堤防については、当面かさ上げということについては実施しないということです。国との管理境界においての堤防の急な段差がないように、そういう意味では県管理区間との円滑なすり合わせというものを進めていきたいと考えています。

それから、東員町さんのお話についてですが、東員の中央地区における新たな市街地形成に向けて、東員町の方で土地の市街化調整区域等の、あるいは農地転用。これは裏表同じことでありますが、そういうものが非常に必要だというお話でございます。お話ありましたように、中央地区については、今広域都市計画区域である桑名都市計画区域の市街化調整区域に入っておるということでありますし、裏返して言えば、また農振地区の区域にもなっておるということでございます。それぞれ区域を変更するについては、いろいろな制約条件がございます。したがって、そういう中で、ぜひ桑名市ともいろいろ今後議論を進めていただきたいと思うわけでございます。平成22年度に都市計画区域のマスタープランを全面改定するということで、本年度からその見直し作業に着手をしていくわけでございます。そういう状況でございますので、どうぞ今後の検討の中で、東員としてのご主張をしっかり議論に生かしていただくようご努力もお願い申し上げたいと思います。

○農水商工部長

 

農水商工部長でございます。農転の件について、少し知事答弁に補足させていただきたいと思います。農地はやはり食料の生産という立場から、非常に厳しい運用が転用についてはなされているところではございますが、農振地域の区域変更ということになりますと、やはりこれは市町の自治事務でありますけれども、農振法という法律がございまして、実は4要件を満たす、しかも県の同意が必要と、こんなことになっていまして、ほかに適当な農地がないかとか、農地の集団あるいは効率化に支障を及ぼす恐れがあるのかないのか。そういうようなことを踏まえながらやっていくわけでございます。

農地の転用につきましては、4ha以下ということになっておりますが、県の許可でできるということになっていまして、今たくさんの市町の方、10市4町でございますが、既に転用の権限委譲ということでさせていただいております。そんなことも少し踏まえながら議論をさせていただいたらなと思っております。農地法の転用許可につきましては、緊急であるか、規模が適正か、間違いなしに転用できるか。こんな審査基準があるわけでありまして、法で定められた手続きに従いましてやっていくということになっています。今も1件別件でうちの方へ農転の話が出ておるところでございますが、その話につきましては、国との調整整いまして、決定公告が予定されております。また具体的なことにつきましては、協議検討させていただきたい。こんなことでございます。以上でございます。

○教育委員会副教育長

 

教育委員会の方から副教育長をしております鎌田と申します。教育長の代理で失礼いたします。先ほどお話いただきました特別支援教育のことですが、学校教育法が変わりまして、今年度から特別支援教育という形になった関係で、現在知的障害のお子さんが北勢地区へ、ここにお集まりの地域からは全部西日野にじ学園にというふうな状況になっております。特に、今年度高等部、いわゆる高校生の年齢のお子さんが非常にたくさん入学されまして、教室が不足するとか、スクールバスが2時間を超えるとかいうふうな実態が現在ございます。大変ご迷惑をかけておるというところで申しわけございません。

すぐに桑員地区に新しい学校をという部分については、非常に県全体の配置整備計画等もこれから策定していきたいと思っておりますので、しばらくお時間を頂戴したいと思いますが、とりあえず喫緊の課題として、困ってみえるお子さんが少しでも楽に学校に行っていただけるような解決策については、至急対応できる部分については、来年度からでも考えていきたいと考えております。

それから、ご要望いただいておる親御さんというか保護者の皆さんとも、実は7月に教育長会わせていただきまして、直接お話も聞かせていただきました。そのような状況ですので、もうしばらく時間いただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。

いなべ市長

都市計画法なんですが、私どもも桑名さんの都市計画の中に東員町さんと一部いなべ市が入れさせていただいております。その中で、法律の中で人口フレーム。要は、人口フレームがあるから、そこに対してこの人口に対する市街化はこれだけの面積ですよということで固く決まっております。そうしますと、その人口でしか市街化はできないことになりますので、町の意図と言いますか、まちづくりの中の意図とものすごく制限が加わってしまいます。我々のような半分田舎で半分というような所ですと。ですから、これも国の方に都市計画法の人口フレームの緩和ということを少しお願いできたらなと思っています。これも市長会から要望を上げていただいていると思いますが、またお願いできるとありがたいかなと思っております。以上です。

県土整備部長

今言われました保留人口フレームにつきましては、桑名地域につきましては、多分ご存知だと思いますが、10ha1,000人程度だということになっています。ただ、これは緩和とかそういうことではなくて、やはり人口動態とか地域の市街化の拡大がどの辺までいくのかというのをしっかり議論していかないと、ただ単に市街地の拡大を大きくしていくという議論だけではなかなか難しいのかなと思っておりますので、桑名の都市計画区域の中全員で、今後の人口動態がどうなって、どういうふうな地域バランスをとっていくのかということの議論を、しっかり積み上げていくのが一番正しいやり方ではないかと思います。桑名広域、我々県も含めて、今後保留人口につきましては、どういう方向で行くのかというのをしっかり議論していきたいなと思っておりますので、その辺はご理解いただきたいと思います。

四日市市長

それでは、四日市市からお願いといいますか、お礼とお願いですが、2つ申し上げたいと思います。

1つは、来年4月に四日市市が保健所設置政令市に移行したい。この点については、知事さんの方にお願いをして、厚労省の方に共同で申請も出させていただいて、これまでにも十分ご理解、ご支援をいただいているわけでございまして、何とか来年4月に実現できるように、一層のご支援をお願いしたい。特に、保健所の所長さん、あるいは獣医師さん、薬剤師さん、保健師さんなどの専門家の養成では、現に私どもの職員は研修でご支援をいただいているわけですが、来年の4月以降、当面の間は私ども職員だけで全部賄うということは非常に困難でございますので、その点もどうかご配慮をお願いしたい。とりわけ今の時代で獣医師の確保が非常に難しい。だから、その点について特段のご配慮をお願いしたいということ。

それから、当分の間、現在の三重県四日市保健所の施設をお借りしてやっていきたい。虫のいいことを言うようでございますが。それで、使用料についてもご理解をぜひ賜りたいと思っております。

3つ目の問題は、保健所設置政令市の問題では、三重郡3町さんと同じ問題が出てくるわけでございますが、四日市市で保健所を設置した場合に、3町さんの所管は県の方に残ります。しかし、3町さんの皆さんの利用の面で言えば、四日市市が受け持つというか、受け持たせていただくということは、住民の要望に沿うし、またよいのではないのかと思っておりますので、この点はなかなか事務委託が難しいということも承知をしておりますが、ぜひいろんな意味で知恵とご協力をお願いして、なるべく早く可能な道を見つけて実現ができるようにぜひお願いしたいと思っております。

これが1つ目でございまして、2つ目は、これまでもお願いをしてまいっている案件でございますが、病院の3次救急医療施設の指定を私どもの四日市市立病院も受けたい、受けさせていただきたい。その点で県の方にお願いをする件でございます。既に四日市の市立病院も高度な救命救急施設に医療のニーズに対応しておると思っておりますが、さらに一層対応していきたいということもありまして、ぜひ現在では三重県内に3次救命救急医療センターの指定は2つでございますが、ぜひ加えていただきたい。今、四日市の救急センターは大変ニーズに対応して、北勢の医療圏では半分の対応をしておりますし、癌や心臓病、脳血管の疾患等にも対応させていただいておりまして、ぜひとも3次救急医療指定をお願いしたいと思っておるところでございます。

三重県で保健医療計画の策定が今近いんだというお話も聞いておりますが、それと連動するのかしないのか、これは私どもわかりかねるところでございますが、ぜひお願いをしたい。一昨日もこういうことがございました。未熟児の子どもさんの受け入れ、今一杯だと。ところが、名張の方からどうしてもということで、うちは眼科を持っておりますので、網膜剥離の未熟児は眼科を持っている所しか受け入れができない。それで、一杯一杯だというのでも、どうしてもと言われて、それで受け入れもして、今治療に当たっている。そういう意味では、私どもも非常に県内のニーズが高いものですから、病棟の改修や手術室の新築等も計画して、もう入札の方に入っていくというふうなことで、一層設備の充実だけではなくて、医療環境も整備しようと思っているものですから、何とかお願いをしたいということでございます。以上でございます。

菰野町長

うちは個別の案件は保健所政令市のことが一番メインになろうかと思いますが、それはさて置いて、大きな流れの中では、やはり地方分権をどう進めていくかということで、県と市町、どのようなパートナーシップを組むのですかというような中で、大変うちぐらいの規模の町、どこでもそうかもわかりませんが、課題が多い。それは人員の管理の問題と、やはり財政的な面のこれどうしていくかという話の中で、今移行期にあるというふうな形で言いますと、やはり人的なサポートをしっかりと県とやりたい。「人くれ」という話だけじゃなくて、ノウハウをどうやって伝達してくれるんですかと。自立支援法でもそうですし、税の問題ですね。徴収業務、滞納整理。いろいろな面で県さんが持っているノウハウを、人的交流の中でしっかり市町村に根付かすにはどうしたらいいか。もちろんその中で人をいただけるのが一番ありがたいわけですね。

それがまず1つと、もう1つは、例えば教育委員会がやっている不良不適格教員の研修というのがあります。ああいったものを市町村の職員、県の職員合わせて何か取り組めないかなと。やはりどこでも市町だけで不良不適格の職員をどうやって分限するかって、頭痛い問題、ちょっとわからないですが、うちの町だけ頭痛いのかわかりませんが、そういったことを県が研修センターみたいなことでやって、ある程度客観的な中で評価していただけると、これから定員を管理する中でもやりやすくなると言うと語弊があるのですが、説明責任が果たせていくということがあろうかと思います。そういったことをひとつご勘案いただけるといいのかなと。そういったことで市町と県とが行政的な連携を取って、情報も交流できるというふうにして考えている次第でございます。

個別については、今後いろいろな所で、町村会とかそういった中で上げさせていただきますので、そういったことをよろしくお願いいたします。

朝日町長

初めに、1つお詫びと今後またお願いということになりますが、申し上げたいと思います。1つは、実は今日例のカドミとダイオキシンの問題で、東海農政局の方に来ていただいて、午前中ご案内したのですが、今後の対応で大変県にいろいろな形でご迷惑をかけますけど、今後ともよろしくお願いしたいと思います。

事前に私もしてあります私どもからのお願いですが、幸いここ2~3年、特に若い方々の定住が進んで、特に小さいお子さんが増えてきております。去年はたまたま8.8%というような人口増率がありまして、そういう面で特に当面幼稚園・保育園、この対応で、朝日町としましては公立で幼保の一体化施設を、少し予想以上に人が増えてきているという中で、前倒しでしなければならないという課題があります。そういう面で、幼保施設に対する国県の補助というのは、自分自身もメニューをあまりつかんでいなくて申しわけないのですが、現実にあまりないという把握をしております。そういう面で大変県の財政というのも大変なんですが、特に少子化対策という形の中で、全体的なまたご支援をいただきたいなと思います。

それから、先ほど四日市市長がおっしゃっていただきましたが、保健所関係については、決して我々としては四日市さんの中核政令都市にご迷惑をかけたくないという気持ちがあります。しかし、保健所の問題については、気持ちとしては将来的にはやっぱり委託という形の中で、これまでと同じような形でさせていただきたいという気持ちは持っておりますので、その分もまたよろしくお願いしたいと思います。以上です。

川越町長

まず、保健所につきましては、いろいろと県、知事もご指導いただいて、政治的判断でその方向に向かうだろうと思っておりますので、ありがとうございました。

もう1点は、川越インター周辺の調整区域の土地利用につきまして、今後県の方にいろいろとお世話になると思いますが、そのときはぜひとも支援をお願いしたいということで、やはり流通機構が中心ですので、それ以外に川越町は調整区域がございませんので、今現在百五の北の方にはカインズホームとかいう大きな店舗が来ますので、ほとんど川越もあと10年ぐらいすれば調整区域の一部が残って、あとは皆市街化の住宅地域になるだろうということで、今後恐らく川越には自立自援で自分の所の食料を賄えないだろうという気がしますので、特に地域の発展のためにインター地域のことについて、県の方のご支援をお願いしたいと思っています。以上です。

知事

まず、四日市市さんの方からございました第1点目の保健所政令市への移行についてでございます。私どもこれについては円滑に移行してまいりたいと思いますから、市の方としっかり連携しながら、県もそれを支援できるようにしていきたいと思っております。人的な支援、研修だとかいろいろなことをやっておりますし、今後もそれをやりたいと思いますが、獣医師についてちょっとお触れになりましたけど、公衆衛生医もそうでありますが、これについてはなかなか県も苦慮している状況であります。あとで担当部長の方からお話申し上げますが、そういう状況もあるということを申し上げておきたいと思います。

それから、三重郡3町の皆さんもおっしゃいましたが、保健所業務の三重郡にかかるところの業務委託の件でございますが、これは例えば今の個々の法律でいきますと、なかなかいろんな制約が出てくる。例えば、保健所の所管区域では、地域保健法の施行令で、指定都市だとか中核市だとか、今度保健所の政令市になるこの四日市もそうですが、そういう所を除くほかは都道府県がしなければならないとされているところでございます。したがって、四日市市以外を所管するということについては、厚生労働省との協議が必要であり、業務委託という形での方向で協議をしているわけであります。

しかし、例えば食品衛生法等でいきますと、飲食店の営業やそういうことに対して保健所からいろいろな権限を行使しなければいけないときがあります。例えば、食中毒が出た。そのときに、営業停止ということを・竄驍墲ッですが、営業停止、例えばそういうのが四日市以外の川越や朝日や菰野で起こったときに、その営業停止の命令は、四日市市長名で出て行くということになりますと、これは行政区域からいきますと、住民の行政処分が区域外の市長によって権限行使がなされるというような、そんなこともありまして、細かく見ていくとそういう問題があるということもご承知おきいただきたいと思います。

それから、県の今の保健所を市の方でやる場合もそこを使いたいということでございますが、これについては使っていただくのはいいと思うのですが、使用料ということについては、例えば最近の事例で伊賀の庁舎あるいは志摩の庁舎、それぞれ地元で使うのに、これは市町から所定の使用料をいただいておりまして、したがってこの使用料の減免ということについては、四日市の市民じゃなくて県民全体に説明がつくものでなければならないという観点で、私ども検討しておるところでございます。

それから、第3次救急に市立四日市病院を指定してほしいということについてでございます。いろいろと四日市市の病院がその機能を非常に高く発揮されておるというお話ございました。これについて、今四日市の地域救急医療対策協議会というのが、地域の救急医療体制についてご検討いただいておるということでございますので、四日市の市民病院については、その中でも議論をされるということで伺っております。

それから、県の方は今三重県の保健医療計画、第4次の改定を策定進めておるところです。今、三重県では伊勢の山田赤十字と四日市の県の総合医療センター。この2つになっているわけです。ところが、地区的には中勢とか東紀州とか、こういった所の位置づけもできていないということから、こういった県下全般で議論をしていくわけでありますが、この市民病院についても、地域の検討結果を十分に踏まえた上で、今後県の方でも検討させていただくということになろうかと思います。

それから、菰野町さんの方からお話ありました、県と市町のパートナーシップのあり方、これは非常にこれからさらに大事なことになっていくと思います。そういう意味では、今こういう膝づめミーティングもやっておる中で、まさに市町とがどういう連携でその役割を果たしていくのか。どんどんどんどん意見を交換し、情報を交換していく中で、そのあり方を追及していくということが大事だと思っております。特に、人だけじゃなくて、ノウハウだとか、税の問題だとか。税については、共同徴収機構もスタートしておるところであります。

それから、不適格職員の扱い等については、県の教育委員会は先に始めましたけど、実は三重県の職員についても昨年からこの制度でほぼ同じような形で既に今始めております。確かに市町においてもこういったものをどうするんだというのは、例えば市長会とか町村会等でも共通の認識を持たれて、そういう中でご相談をされる。これがまず大事なのではないかと思います。その上で県としてもそういったことについて、共同でやるのか、あるいは支援の仕方を考えさせていただくのか。そういった考え方があるのではないかと思いますので、ぜひ今後そういった角度で議論を深めさせていただいたらと思います。

それから、朝日町の関係につきましては、ダイオキシンのあれは本当に大変ですが、私どもも今後さらに原因だとかそういうこともまだわかっておりませんので、そういったことをしっかり検討結果を見守りながら対応を町とも相談させていただきたいと思います。特に、今後改善をどういうふうにやっていくのか、そういったこともございますので、ぜひしっかり対応したいと思います。

それから、お話のありました少子化の中で、朝日町さんで8.8%人口増加。これはすごいものだなと思います。それで、子どもの幼保関係についていろいろ取組を考えておられるということですが、公立保育所については、三位一体改革の一環で一般財源化されたという経緯がございます。したがって、なかなか今市町が10分の10負担しなければならないということになりましたし、今度総合施設として教育、保育が一体となった認定こども園の制度もできたわけでありますが、これについても、施設の部分の公立保育所にかかる分については、やはり市町が10分の10となっておるんですね。ただ、実は幼稚園部分については文科省から支援制度があるということでありますので、そういったところはご活用いただくということが必要なのかと思います。この辺はいろいろ私も思いがありますが、国の制度として今そういう形になっておりますので、それを前提にご活用を考えていただくということが必要ではないかと思います。

それから、川越町さんの方からございましたインター周辺の土地の利用についてでございます。この川越インターの近くというのは流通業務等新たな配置を検討していく地域として考えられるわけでございます。しかし、今まだあそこは区画道路であるとか区画割、こういった検討が十分になされてないというようなことであります。それから、旧養鰻池があるのですか。そういった状況があるので、現状のままではなかなか市街化区域に編入できる状況ではないというような認識を持っておるところでございます。したがって、地域住民の皆さんと十分に合意を持っていただいて、その上で区画道路であるとか区画割、こういうふうなことにお取り組みいただいていく必要があるんじゃないかというのが、県の方の状況です。地域住民との話し合いはもう既に開始されておるということでございますので、その上でさらに検討を進めていただくということがまず大事なのかなと。私どもとしては、今後川越町といろいろ協議をさせていただきながら、その上で適切に対応していきたいと思っております。

健康福祉部長

健康福祉部長でございます。よろしくお願いします。まず最初、保健所政令市の件でございますが、四日市さんはじめご協力願いまして、申請にこぎつけることができました。御礼申し上げたいと思います。まだ、人員等さまざまな研修につきましては、四日市さんからのご要望に沿った支援をさせていただいているところでございます。

しかしながら、少しご理解願いたいところがございます。公衆衛生医師、これにつきましては、実は9保健所が県にはございますが、北勢地方の保健所長は全員きちんとおりますが、他の地域で3保健所が保健所長が欠員となっております。そのような医師不足の中で、それを満たしていくのが非常に難しい状況にあるということを、まずはご理解いただきたいというのが1つ目でございます。

それから、もう1つ獣医師につきましても、これは全国的に獣医師の公共部門への就職というのは非常に厳しいものがございます。私どもあらゆる手を使って、各大学周り等をしたり、それには四日市さんも一緒に来ていただきまして、それぞれ先輩後輩のつてを使ったりということで、あの手この手で確保に努めているところでございます。できる限りの支援をさせていただきたいと思いますが、その辺のところはよろしくご理解願いたいと思っております。

また、もう1つ、保健所政令市についての事務委託の件につきましては、知事から申しましたようにさまざまな障害がございますので、国にもさまざまな所の協議を重ねまして、できる限り市民、県民の利便性が落ちないような格好での取組を進めてまいりたいと考えています。

もう1つ、四日市さんからいただいております救命救急センターの関係でございます。これにつきましても、知事からもご答弁いたしましたように、保健医療計画策定の中で、各地域で緊急医療体制どうあるべきかということも含めて議論を進めておりますので、検討をさらに進めてまいりたいと考えております。

それから、朝日町さんからいただきました幼保一体化の施設も含めましてさまざま人口増の中で大変ということを十分理解いたします。しかしながら、公立の保育園にありましては、制度的に市町の方へ財源化されて行っております関係もございまして、制度的な問題でそういうところをご理解願いたいと思います。

教育委員会副教育長

教育委員会の関係で朝日町の方からいただいています、幼稚園関係だけになります。幼保一体化の場合であっても、認定こども園という形になったとしましても、幼稚園の関係部分については、国の方から交付金で補助率3分の1ということになっております。また、そういう状況の中で考えていただけたらと思います。

鈴鹿市長

それでは、私ども鈴鹿は1点ひたすらにお願い申し上げたいということで、道路の関係でございます。最近、企業はほとんどグローバル化というか、全国はもとより世界という関係のつながりが非常に深くなってきました。鈴鹿もそういう意味ではものづくりという関係で、工業出荷高が一応15年度6,000億。県下の中で四日市については工業出荷高も落ちております。これも国内もとより世界発信という関係で、出だしが道路と四日市港、あるいは中部空港という関係のつながりが非常に深い。それを見て鈴鹿の市内を考えてみると、非常に幹線道路が貧弱であるというのが今までも何度も発言させていただいております。ぜひここは中心的にお願い申し上げたいと考えております。中勢バイパスあるいは北勢バイパス、新しい新名神あるいは名阪、そこにつながる付設道路が、ものづくりの利便性という関係でいきますと、非常に貧弱でございますので、ぜひ今度計画されております道路計画、ここの中にきちんと明記していただいて、併せて何年度という完成の明記というのも必要だと考えておりますし、道路計画の中で鈴鹿の中でも新たな道路計画、バイパス計画というのがありますが、1期工事が終わって、それが終わったら2期工事が始まります。その2期工事のときは、例えば中勢バイパスにつなげるのに、中勢バイパスは既に完成しているという関係もこの計画の中にございます。そういう意味では、ぜひ1期工事がまず優先というのはわかりますが、2期工事も地元なんかは地権者含めて協力的に早く付けてほしいという要望が非常に強いところがございますので、ぜひひとつお願い申し上げたいと思っております。

これは何かと言うと、最近鈴鹿の中にもホンダ関係の物流センターが完成して、既に稼動していますが、12月から本格稼動という関係で、1,000名近くの従業員がそこに集客をして、1日500台近くのトラックが四日市港とか中部空港に走るということでございます。そういう物流を考えたら、企業も非常に大きなインパクトは、物流コストというのが非常に高いところもございます。できるだけ私どもも4車線化という関係で計画はしておりますけど、これも試算というのは非常に厳しいところがございます。ぜひその辺の鈴鹿の道路のアクセスというものを十分見ていただいて、知事も名阪鈴鹿インターから鈴鹿の方に見えるときに、残念ながらまだ2車線で鈴鹿の市街地すら入れない。ここも県道で今整備をしていただいております。ぜひその辺をお願い申し上げたいと思います。

これは何かと言うと、トラックが市内一般の住宅道路に入ってまいります。北勢の中で毎年交通死者ワースト10に入りますのは鈴鹿だけなんです。これは鈴鹿の住民がマナーが悪いというのではなくて、やっぱり道路アクセスが非常に悪いという部分もございます。そういう意味で、ぜひご協力を賜りたいなと思っております。

それから、予算の関係で、いつも知事も、これは私ども行政も一緒ですけど、「金がない」という話ばかりですが、三重県の建設事務所の道路予算というのを見ますと、鈴鹿、亀山、亀山市長さん見えますけど、いつも三重県下の中で7番手、8番手ということなんですね。昨年は7番だった。今年は6番で行くだろうと思ったら、また8番に戻っております。山があって谷があるというのはよくわかるのですが、鈴鹿、亀山の道路予算というのは、谷ばかり走っております。ぜひこの辺は推察をいただきたいと思っていますし、農水部長は一番よく知ってみえると思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。

ちょっと長くなりましたが、1つだけ要望だけお願いします。これはコメントいりません。先ほど桑員地区から特別支援教育という関係で、鈴鹿、亀山もちょうど津と四日市の狭間になって、ほとんどの子どもたちが四日市と津市に長時間スクールバスで通っております。ぜひ公平な子どもたちの教育という関係で、桑員地区強い要望ございましたが、鈴鹿地区も亀山地区も忘れずにご協力いただきますようにお願い申し上げます。非常ににこにこ笑ってお話させていただいておりますが、大変厳しい話と思っております。よろしくお願いします。以上です。

亀山市長

私どもからはだいぶ御礼の意味を込めてお話をさせていただきたいと思います。亀山市、クリスタルバレー構想の拠点ということで、県の方でずっと事業を進めてきていただいたところでございます。その中心のシャープ亀山工場、この三重県の最大のご尽力だと思っておるところでございます。この中で、企業立地のポイントには、まず交通アクセスのよさ、こういうものにポテンシャルがあったと思います。先ほどの川岸鈴鹿市長さんのお話にもかなり私どもは乗っていかなければいけないなと思っておるところです。

次に、さらにこの中で誘致に当たりましては県のリーダーシップが大きなものでありまして、企業誘致に向けたエネルギー、また着工までのスピードアップ。これの行政体制の整備というものは、県に本当にお力いただいたところでございます。敬意を表するわけです。

3番目には、前例にとらわれない自治体独自の施策として、奨励金制度を展開していただいたところです。三重県90億、亀山市45億円の奨励金、これは世間に大きな衝撃を与えたところであります。批判もございましたけど、私ども平成19年度で奨励金45億円、完全に回収される見込みでございます。このことによりまして、18年度単独の財政力指数1.15、19年度で1.38。引き続いて不交付団体が継続するところでございます。本当にありがとうございました。

こんなことから私どもの所では、関連企業の集積や既存企業の事業拡大、これも大きく進みまして、元気な亀山市と言っていただいておりまして、人口も税収も製造品出荷額も大幅な増加につながりました。また、ホテルの新規開業、客室数の飛躍的増加、タクシー事業台数の大幅増加などが、発展します第三次産業の環境、亀山ブランドといった知名度向上など幅広い経済効果が生まれたところでございまして、その代表的なものとして、シャープ操業開始から2年目に当たる平成16年度の亀山市の経済成長率134.4と日本一の伸びを示したところでございます。今後、今川岸市長さんがおっしゃいました新名神高速道路の来春開通、またスマートインターチェンジの完全改修といったアクセスのよさ、こういうものを利用しながら、産業のさらに活性化を含めて企業誘致を進めてまいりたいと思いますが、これは県さんに大変お力をいただかなければならないというところでございますので、その点どうぞさらによろしくお願い申し上げます。

私どもその中で、市のまちづくりというのが大変でございます。既存企業に加えて新規企業の立地によりまして、働くまちとしての魅力が増えてきております。平成12年度と17年度の国勢調査の結果から見ますと、平成12年度には昼間人口よりも夜間人口が上回っておりましたが、平成17年度の国勢調査ではそれが完全に逆転しているところでございます。さらに今後は雇用のみならず住むまちとしての魅力を高めていきたいと考えております。

先ほど申し上げましたけれども、関宿とか亀山城などの歴史的文化遺産、また鈴鹿の山並みなどの自然環境を残していこうという気持ちを持っているところでございます。特に、そんな中で、最近私どもは、都市計画、用途地域でございますので、少し開発の方が乱というものが入ってきたようなところがございます。そういうところで都市マスとか景観条例とか、これを活用して、乱の方をぜひとも防止して、その上で定住化に向けた幸せなまちにしていきたいというふうに考えておるところでございます。特に、5万人、もうあと500人で5万人になって、一人前の市にしてもらえると思いますが、そんなことでこれから周辺の自治体の皆さん方にも今まで以上に頭を低くして、おつきあいのほどお願い申し上げる次第でございます。

以上、亀山市の現状をお話させていただきましたが、そんな中で、先ほど鈴鹿市長さんからもお話ありましたように、道路整備、それに県が進めるインフラ整備でございます。15年戦略とか、こういうものは省かせていただきまして、私どもとしては、地域の発展と、そして合併時代の約束というものを果たしていく。そしてそれが県にお願いしていただいた分はぜひともお願いしたいということで、亀山関線、これは半分は県道ということでやっていただいておりますけれども、その半分は市道でさせていただきますので、ひとつこれはぜひとも急激に進めていただかないと、シャープとスマートインター、そして亀山市内の連絡というものが図れないということでございますので、よろしくお願い申し上げます。そういうことで、いろいろ道路戦略の方も明後日県の方から来ていただきますので、私どもお願いしてまいりたいと思っています。

ただ、この1日、2日残念なことは、シャープさんの新しい工場が堺市へ行くということで、5千億ともいう投資規模で言われています。港の問題、空港の問題、水の問題、いろいろその中で言われておりますが、非常に残念なことでございます。これについては私ども北勢地方にこれに適したものがなかったのかという思い中で、県もいろいろ北勢では力を入れてそれぞれ都市でいい仕事ができたと思うのですが、県の方ではどういうふうに取り組んでいただいたのかな。これが残念なところでございますので、ちょっとそこのところだけ説明していただきたいと思っています。終わります。

知事

実は、道路整備の話はつい先般鈴鹿市さん、市議会議長さんとも一緒にお見えになって詳しくお聞きし、そのときにもいろいろお話を申し上げたところでございます。まず、予算のこと、金のことばかり言うということなんですが、知っておいていただきたいのは、直轄道路の事業負担金は大幅にそういう中で増やしています。私は全国的には公共事業費については抑制されておるという、そういう制約の中で、三重県としては最大限頑張っておるんだということは、ぜひご理解もいただきたいと思います。

ただ、その中で、私どもとしてはやはり限られた資源・Fさんのご要望等も踏まえながら最大限効果的に、そして重要度に応じた最優先の優先度をつけてやっていかなければならない。そういう状況でございますので、どうぞまずは国については、私どもも随分三重県に国交省の方もそういう意味ではご理解進めていただいております。私どもも精一杯この負担金についても増額して最優先でやっておりますので、これを引き続き整備をしていきたいと思っております。

それから、県管理の道路の整備については、もちろんネットワークとして道路が面的に整備をされていく必要がございますので、今道路整備戦略についてはちょうど5年たってきたので、また見直しをやっているということでございます。今度いろいろ意見も各市町でお聞きをして、今年年内にはだいたいこれについて整理していくということでありますから、ぜひそういう中で市町においても優先順位ということをしっかり申していただく。そのことが大事じゃないかなと思います。

ついでにご丁寧に事務所ごとの予算の観点でお話がございました。これは額を比べるとそういうことになりますが、実は私ども公共事業については、それをどういうふうに見ていくのかというのは、もう1つ大事なことであります。公共事業全般を見るときには、私どもは、例えば面積というものが非常に大きな要素になるのかなと思っています。面積ということに頭を置いてやりますと、鈴鹿市さん、それからこれは亀山さんも入っておるわけですが、面積ということになるとそうそう差がついておるわけではないんです。ただ、道路でありますから、実延長とそれについての改良済みということについて見ていきますと、鈴鹿市の場合には、一般国道等について言うと、これは県平均を上回っておりますし、主要地方道においても県平均を上回っているんですね。ただ、一般県道は、鈴鹿市は延長路線が非常に長いこともあって、全体平均値を下げておるということで、これは実は整備をしてもらっているということがございます。どこの事務所に力を入れている、入れてないという、あまりそういう議論にはならないように。ただ、県の方もしっかりそこは公平公正に対応できるように努めてまいりたいと思います。

それから、あとご指摘ありましたのは、特別支援教育のことについては、先ほどご要請としてお話があっただけなので、そういうことにしておきましょう。

亀山市さんについては、道路については、先ほど申し上げたようなところがあります。今後見直しをしていく中で、しっかり対応していきたいと思います。

それから、お話の中で、シャープの第3工場が堺市に立地されることが正式に決まり報じられてまいりました。これについては、もちろん三重県に来ればよかったわけで、私どもとしても、担当部の方でも何度も接触しながらやったのですが、ただ、今回求められておるのは広大な土地。30万坪以上の土地でないといけないと。実際には50万坪ぐらい用意できたらというような話もあったりしまして、実はそれに対応できる用地の確保というのは、しかも短期間なんですね。即できないとだめ。そうしますと、環境アセスとかを考えますと、なかなか難しい状況で、それで姫路とかいろいろあったようですが、堺の方に決まったということでございます。

ただ、実は先般もシャープの社長ともいろいろ話してまいりましたが、決して亀山を避けたという、そんな意識ではないと。亀山もあれで最大限、横に延ばせないから今縦に延ばしているという状況ですね。そして、ご承知だろうと思いますが、今後、今年度中にまだ1,000人規模で亀山の工場へは集約してくるということなので、間違いなく亀山へ投資は今年もまだこの後半続いていくということはございます。したがって、亀山さんには全国から羨ましがられるほど注目が集まっておりますので、後半おっしゃった素晴らしいまちづくりに、どうぞ税の増えた分をしっかりとお使いいただいたらと思います。県の方もできる支援をさせていただきたいと思います。

亀山市長

ありがとうございます。私ども、シャープのあの力で、あれが鈴鹿から四日市、こういう所にも場合によっては行っていただいたらよかったかなと。今ごろから口のいいこと言ってしまったかもわかりませんが、やっぱりそういうものがあったらなと思ったものですから、それだけでございます。ありがとうございます。

知事

いろいろとさっきから申し上げていますので、特に申し上げることはありませんが、いろいろと課題あると思うんですね。県の方も県の一方的な理屈だとご指摘受けるところもあるかもしれません。しかし、やはり市町と県との連携、パートナーシップのあり方、これはこういう機会も通して私どもとして共有の認識を高めていきたいと思います。

それから、個々のいろんな取組については、実は今年から地域づくりの支援会議というのを既に開始しているところであります。その中で、多分このイベントの関連もいろんな協議の中でやっていただいていいわけでございますが、例えばこういうことをやるのに、市町の方でこういうふうにやるときに、県の方の支援体制としてどういうやり方があるんだろうかというのを、ぜひここにセンター長来ておりますが、センター長とも日頃からいろんな意見交換していただき、そしてその上で担当の方々と県の担当の方とでさらに詰めていく。そこの中でまた成果を出していけたらと思っております。膝づめミーティングでは全般に渡っていろいろ共通認識、意見交換をしていきたいと思いますが、ぜひ支援会議の方、これも十分ご活用いただきたいなと思っています。以上です。

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