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平成20年10月07日

知事定例記者会見

知事会見

平成16年12月27日
於 プレゼンテーションルーム

1.発表項目

  • 台風第21号による豪雨に伴う災害にかかる復旧対応体制の整備について
  • この1年を振り返って

(知事)それではまず最初に、台風第21号による豪雨に伴う災害にかかる復旧対応体制の整備について申し上げます。今年の9月28日から29日にかけて、県の中南勢地域におきまして、台風第21号による記録的な集中豪雨によりまして、県民生活であるとか、あるいは県の公共土木施設に甚大な被害をもたらしたところでございます。これを受けまして、本県では、機能回復のみを目的とした、通常の災害復旧事業だけでなく、再度の被災を未然に防ぐための改良事業として、全県的に、災害関連事業、災害助成事業及び激甚災害対策特別緊急事業に取り組むことにいたしました。特に被害の大きかった宮川村、海山町及び紀伊長島町については、事業規模が大きいことや、地域住民の皆様が一日でも早く安心して暮らしていただける地域を取り戻せるよう、新年度を待たずに事業に着手をするということにいたしました。また、これらの事業を効率的かつ早期に推進するための体制といたしまして、新年1月から、松阪地方県民局及び紀北県民局内に、災害復旧の専任組織を新たに設置することにいたしました。今後、数年間で事業を完了させまして、関係地域の皆様に安全安心な生活を取り戻していただきますよう引き続き取り組んでまいりたいと思います。なお、松阪地方県民局建設部災害復旧室の開設に当たりましては、平成17年1月4日 午後2時から、県土整備部長と松阪地方県民局長が出席をいたしまして、現地、これは大台町でございますけれども、ここで開設式を行うという予定にいたしております。
 それから、2点目は1年を振り返ってということでございます。今年も皆さんにも大変お世話になりました。今年を振り返りまして、私の立場から少し申し上げたいと思いますが、まずは、今年は何と申しましても災害の非常に多い年でございました。それにつきましては、昨日スマトラ沖地震がございました。これにつきましては大変大きな、過去の歴史的記録から見ても、超大規模地震と言える、マグニチュード9.0というような発表がなされているところでございます。まだ日本人の関係者の被害も十分わかっていないというようなことでございますが、いずれにしましても関係各国で、1万人を越える、何万人になっていくのかということまで心配するような大変な被害があるというような形で伝えられてきております。そこで今日、今朝8時40分から三重県におきましては「危機管理担当者会議」を開催いたしまして、各部局におきまして、三重県関係者の状況把握を指示いたしたところで、今調査中でございます。またこのことについては後ほどご質問等あれば、中味についてもお話申し上げたいと思いますが、まずはこのスマトラ沖地震につきまして、心から関係の皆さんにお見舞いを申し上げておきたいと思います。さて三重県の方でございましたけれども、台風21号によりまして、未曾有の集中豪雨が発生いたしました。9月29日でございますが、9名の方が亡くなられた。それから全壊、半壊、床上浸水など大きな被害をもたらしたところでございます。そんなことから11月には被災されました住宅復興など生活再建のための緊急支援策を決定いたしたところでございます。三重県関係の施設では、三瀬谷発電管理事務所が水没するというようなことも含めて、大変大きな被害でございましたが、今後災害復旧につきましては、県あげて取り組んでいこうということで、先ほど発表いたしました第1の項目につきましても、それに関連することでございます。それから一つお礼を申し上げておきたいのは、義援金につきましてでありますけれども、12月22日現在、約1億8千万円の義援金をお出しいただいております。これらにつきましては被災された方々に、第1次配分を既にしておりますし、その後も追加配分をしていくということにしております。9月5日には紀伊半島沖地震がございました。幸い被害は少なくて済んだところでございますけれども、三重県にとりましては東南海・南海地震、あるいは東海地震、こういったものに大変警戒を強くしてきている状況の中で、それを思い起こさせるような、そういうことであったと、こう思っております。これらについては新潟県の中越地震も含めて検証する中で今後に生かしていかなければいけないと、こう思っているところです。中味につきましては時間の関係上そこまで申し上げませんが、こういった災害が多かった年だなということが一つございますが、一方で、年度当初から申し上げてきました「わくわく・ドキドキ三重」の展開していく年であったと、こういうふうにも思っております。今年の4月は、「県民しあわせプラン」を策定いたしまして、総合計画がスタートをいたしたところでございます。あわせて、これ行政運営の仕組みとして「みえ行政経営体系」というものもトータルマネジメントシステムとして再構築した形でスタートをさせていただいたと、こういうことでございます。そういう今年の新たな総合計画がスタートということでございましたけれども、それに先だって今年1年の「わくわく・ドキドキ」のまず1つとして、IT関連企業の大型設備投資が相次いでおこってきたというようなことで、製造業中心に非常に「元気づくり」の大きな展開ができたと、こう思っております。シャープさんの世界最大規模の液晶テレビ工場の操業開始。4月以降、東芝さんの四日市工場、富士通さんの三重工場が新工場建設に着手をしているということで、3工場だけでの投資額も、累計で約5,800億円に及ぶ見込みでございますし、更には引き続く投資も取り組んでおられるやの行動も伝えられてきているところでございます。
 「わくわく・ドキドキ」の具体的な事例の2つ目には、「生誕360年 芭蕉さんがゆく 秘蔵のくに 伊賀の蔵びらき」事業が行われたということもございました。5月16日から11月21日までの半年間、伊賀地域を中心に300を超えるイベントを展開いたしまして、これにつきましては、伊賀であるとか三重県の様々な魅力というものを県内外、あるいは外国からもいろいろと関心を持ってお出でをいただいたというようなことがございましたので、そういう意味での情報発信ができたのではないかなと、こう思っております。「新しい時代の公」というのも今後ますます展開を強めていこうという中で、こういった中での培われたノウハウ、ネットワーク、こういったものを活かしながら一過性に終わらないようにつなげていきたいとこう思っております。
 それから3つ目に上げるとすれば、四日市港がスーパー中枢港湾に指定されたということでございます。コスト、サービス両面にわたって、今後、より国際競争力を強めるという観点から、整備を進め強化をしていくという状況の中で、名古屋港と四日市港が相連携する中で、今後のスーパー中枢港湾としての機能をしっかり持っていくというスタートになったと、こう思っております。
 次に「わくわく・ドキドキ」の3つ目に上げるとすれば、熊野古道の世界遺産登録がございました。7月7日でございましたが、日本で12番目の世界遺産に登録されました。
奈良県、和歌山県と三県一緒でございますけれども、これにつきましては地元の皆さんの熱意と行政との協働によりまして、地元の宝が世界の宝になったというようなことで、このこと自体もすごいことであったと思っております。今後三県連携で保全と活用、これをしっかり取り組んでいかなければいけないと、こう思っております。三重県におきましては「熊野古道アクションプログラム」を地域住民の皆さんと一緒になってつくってきておりますのでこれに沿って保全・活用を進めていきたいと、こう思っております。
 次に5つ目として上げるのが、アテネオリンピックでの三重県関係選手が大活躍をしてくれたということでございます。本当に県民に大きな喜び、感動そして夢を与えてくれたと、こう思っております。野口みずき選手と吉田沙保里選手には、金メダルを取られたということで、賞が設定されて初めての「三重県民栄誉賞」を贈らせていただきましたし、女子サッカー7位に入賞しました宮本ともみ選手と山岸靖代選手には、「三重県スポーツ栄誉賞」というのを創設いたしまして送らさせていただきました。なお、パラリンピックにおきましても、齋田悟司選手が金メダルをテニスダブルスで取られた他、大活躍をしていただきました。そんなことで「三重県スポーツ栄誉大賞」を齋田さんにそして他の皆さんに「三重県スポーツ栄誉賞」というのを贈らさせていただいたところです。なおスポーツに関して、若干付け加えるならば、2009年に行われます「世界新体操選手権大会」が三重県で開催が決定し、2006年のプレ大会として「世界新体操クラブ選手権」それから「ワールドカップ・ファイナル」の三重県開催も決定したわけで、「わくわく・ドキドキ」の種が将来に向けてまかれたということもスポーツに関してございました。
 それからもう一つあげるならば、三重県観光振興プランができたということでございます。これにつきましては熊野古道の世界遺産登録であるとか、あるいは、来年2月のセントレアの開港というようなことがある中で、三重県の観光の様々な課題を解決しながら、観光を活性化していこうと、今後2013年には伊勢神宮のご遷宮がございます。そこら当たりまで念頭において、三重県の観光振興につきまして、その構造の変革と観光文化の創造というようなことで取り組んでいくということにしまして、これも今後大きく花を咲かせていく「わくわく・ドキドキ」ではないかと、こういうふうに思っております。
 そういった「わくわく・ドキドキ」の1年であったということも今年の大きな特色ではないかなと、こう思っておりますが、その他に「県民しあわせプラン」がスタートした中で、「県民しあわせプラン」におきましては「三重県愛を育む“しあわせ創造県”」を基本理念といたしまして、キーワードが「元気づくり」それから「くらしの安全安心」それから「絆」、この3つでございますけれども、特に安全安心の社会づくりということに関しましては、県の取り組みと同時に条例もいろいろできております。4月には「三重県地震対策推進条例」というのを制定しておりまして県、県民及び事業者の果たすべき責務を明確にするということと同時に災害に強い県土づくりを推進するということで、その達成に最善を尽くす決意を宣言する形で制定をしているところです。
 もう一つ4月に全国で初めて「子どもを虐待から守る条例」も施行されたところでございます。子どもを虐待から守る家の指定であるとか、県の責務や地域の役割を指針として定める等、地域が一体となって虐待から守る気運を醸成していく取組を実施をすることになったということです。それから10月には「犯罪のない安全で安心な三重のまちづくり条例」というのができました。これにつきましては、大変犯罪の増えている状況の中で、地域住民のみなさんが、自らの安全は自らが守るという意識を持って自主的な防犯活動にいろいろ取り組まれてもいるところでございます。県、県民、事業者関係機関が協力して防犯対策に取り組んでいけるということが展開できますように、それぞれの責務を明らかにし、未然防止のための環境づくりに取り組むことなどを定めているところでございます。これにつきましても、今後「新しい時代の公」の展開も含めて取り組んでまいりたいと、このように思っているところでございます。
 その他に、今年の印象に残る事項について少しだけ触れておきますと、三重ごみ固形燃料発電所を9月に再開をしたということでございます。昨年8月に消防士2名の死亡をはじめ7名の方が死傷する事故がおこったところでございます。まず安全第1という中でこれまで県としても企業庁を中心にその対応を取り組んでまいりましたけれども、そういう中で9月21日にRDFの焼却・発電事業が再開したということがございます。
 それから、今年は合併等がいろいろ進んできているところでございます。10月1日に志摩郡の5町が合併をいたしまして人口6万人の「志摩市」が発足しておりますし、11月1日には伊賀地域の1市5町村が合併して人口10万人の「伊賀市」が誕生しております。そして12月6日には桑名地域の1市2町が合併して新たに人口約13万人の「桑名市」がスタートしております。そういう中で現在、県内の市町村数は、昨年のいなべ市の合併以前の69市町村から現在55市町村になっているという状況でございます。
 それからもう1点付け加えさせていただくなら、今年は国との関係におきましても、三位一体改革で非常にやりとりが激しくやらせていただいた年だったと、こう思っているところでございます。政府予算案も出てまいりましたけれども、まだ子細について分からないという部分が相当ございます。全体枠は決まったわけでありますけれども、実際にはスリム化する項目がどういう項目なのかというようなことが今ひとつ分かりません。それから、そもそも的に知事会が要望しておりました補助金の件、補助の廃止件数、148項目からいきますと、この中では41しか処置がされていないということでございますし、その中には義務教(義務教育費国庫負担制度)のような数あわせで入っているものもありますし、これ以外には国民健康保険(国民健康保険国庫負担制度)のように、知事会が要望していないものも入っているところでございます。交付金につきましては、たいへん心配をしておりましたけれども、地方財源全体につきまして、それを昨年度並みに確保するというような形については、ほぼ今年はその約束が守られたというようなことでございますけれども、今年ああいった議論を通して本格的に国と地方のやり合いが始まったなということで、来年以降も気を許していくわけにはいかないと、こういうふうに思っております。私の方からはこの1年を振り返って、以上のようなことを皆さんに申し上げておきます。以上でございます。

2.質疑応答
(質)まず最初に台風21号に関して1点だけ。事業を具体的にどういうことをやるかということと、あと災害復旧室というのは何をするのかということを簡単に教えていただけますか。
(答:県土整備部)事業につきましては、先ほど知事の方からも説明ありましたように災害復旧事業とともに、再度の被災を未然に防ぐための改良事業、それから災害関連事業、災害助成事業、激甚災害対策特別緊急事業。

(質)
具体的な箇所でお願いします。分かりやすい事例。
(答:県土整備部)一応全体にはかなりの件数になって。
(質)何何橋の復旧とか。要するに改良事業というのは、何を改良する事業なのか、未然に防ぐために何をするのかというのを具体的に教えていただけると。天ケ瀬地域の土砂災害を復旧させるとか。
(答:県土整備部)細かいことにつきましては資料を出ささせていただきますが、県全体でも今回の災害につきましては、1,600件以上ありまして、かなりの箇所数になっております。その中で赤羽川の災害助成事業とか、船津川の激特事業、あるいは三戸川の砂防事業、これらは紀北の方でございます。それから宮川の方では砂防激甚災害対策特別緊急事業ということで、宮川村の久豆とか、桧原とか、そういった様々15渓流ございますけども、そこの砂防堰堤を建設するというものがございます。それから地すべり激甚災害対策特別緊急事業といたしましては、宮川村の領内、天ヶ瀬地内で地すべり防止事業を行うといった様々なものがございますけれども、主なものはそういったものがございます。
(答)ちょっと私から申し上げておきますけど、これにつきまして、今補正予算だとか、そういうことで対応されているものについてはやっていくということになっております。ただ今回の災害につきましては、総額で820億円、治山関係で210億円、林道関係56億円、農水関係で40億円、土木関係で514億円ぐらいが今被害が出ており、そしてこういった関連事業として今後必要になってくるというようなことでございます。したがいまして、今は災害復旧につきましての対応、それから未然防止というようなことも含めて、今後展開をしていくということになり、当面この1月体制という形の中でさっき申し上げましたような部署を新設することの中で、今までの応援体制、応急的な体制から一応きちっとした体制に位置付けて対応していくということにしたところでございます。今後1月体制としてこういう形でまいりますけれども、4月以降の体制だとか、そういうことについてはさらに検討していく中で考慮していきたいと、こういうふうに考えているところです。必要あればもう少し具体的な中身については、後ほど記者室の方へもう少し分かりやすく資料をお届けするようにいたしたいと思いますね。特にそういう意味ではちょっとそちらの方で災害関連事業として、例えばどういうものが災害助成事業としてどうだというようなことも具体的にちょっと入れて。
(答:県土整備部)主なものを挙げさせていただきます。
(答)後ほどお届けするようにします。

(質)1点だけ確認なんですが、これは12月補正で開会日に即決したものとは全く切り離して別の予算420億円ということですか。
(答:県土整備部)含まれております。
(質)含まれてる。12月補正の中にね。
(答:県土整備部)はい。

(質)では台風21号関連の全体の災害復旧費と、それから未然防止費は総額でいくらになりますか、420億円は内数として。
(答:県土整備部)県全体では今年度の災害復旧関連ということなんですけども、514億円。

(質)それは台風21号だけ。
(答:県土整備部)21号だけではございません。
(答)さっき言いましたように土木関係で514億円。

(質)そうするとやっぱり土木だけなんですね。
(答)今のはね。

(質)820億円というのは対策事業費なんですか。
(答)ですから、514億円が土木、それから農水が約40億円、林道が56億円、治山が210億円というのが、今災害関係としてどれぐらい事業費として見込まれるかという。

(質)さっき言われた820億円というのは、被害額ではなくて、対策費なんですね。
(答)そうですね。事業としてだいたいこういうものが関係部局から上げられております。
(質)分かりました。今回内420億円を使うと。かなり大きいですね。
(答)ですから、これは数年かかってこの後はもちろんもっと査定をするとか、国の予算の付き方だとか、そういうこともあると思いますが。

(質)何故わざわざそんなセレモニーするんですか、復旧室とか、セレモニーなんでするんですか、わざわざ、開設式とか。
(答)松阪の建設部の庁舎の中ではなくて、大台町のB&G海洋センターの中の、あそこへやるということで、松阪県民局では部署の設置が数年にわたるところでありますので。

(質)増員が何人になるんですか、それぞれ松阪、紀北で。
(答)松阪地方県民局につきましては、災害復旧室を新設するということで、これにつきましては室全体で13名であります。
(質)それは組み替えですか、増員ですか。
(答:県土整備部)人事異動で。今の職員の中でということですね。
(質)松阪の中で。
(答:県土整備部)いや、全庁的に今。

(質)セレクトして13名をここに派遣するんですか。
(答:県土整備部)そういうことです。
(質)尾鷲の方も。
(答:県土整備部)尾鷲もです。
(答)紀北については、災害1グループ、災害2グループというような形のグループの新設でありまして、14名予定しておりますが、その内5名は事業用地推進室に今いる現任者を充てると、こういうことにしております。

(質)とすると災害復旧室というのは何をするところと言えばよろしいんでしょうか、21号の復旧を全て所管すると言ってよろしいんでしょうか。
(答:県土整備部)宮川村の地域における今回の災害復旧の対応を行う事務所ということになりますけど。

(質)全てを所管するということでよろしいんですか。
(答:県土整備部)はい、全てですね。
(答)これは森林やそういうものも入っている。
(答:県土整備部)県土整備、土木関係でございます。

(質)農業とか、環境との連携はどうするんですか。
(答)さっきも言いましたように、土木関係というのが飛び抜けて事業額等も大きいわけですね。そういう関係で土木関係については今も各県民局、あるいは本庁から1週間ないし、2週間単位で職員が応援に張り付いているわけですね。で、そういう交代で応援に行くという体制から、きちっとした恒常的な体制にやると、こういうことが一番大きなことです。

(質)発表項目の2つ目、1年を振り返ってということなんですけれども、後で聞こうかなと思っていたんですが、知事の方から言われたものですから、ちょっとここで言わせてください。スマトラの地震について津波でかなり沢山の人が亡くなっていらっしゃるんですが、まず津波の被害ということで、三重県知事としてのご感想と、それから先ほど言われた状況把握を努めているとおっしゃってましたけど、これは具体的にどういうことなのでしょうか。
(答)三重県におきましても、東南海・南海、あるいは東海といったような巨大地震、その揺れはもちろんのこと、特に津波にも大変心配をいたすところでございます。今回のスマトラ沖地震につきましては、どうもこの我々が心配している巨大地震を遙かに超えた超巨大地震であるというようなことで、それだけに被害が甚大であったのかなと、こう思いますけれども、しかし揺れが強いばかりでない、津波は揺れが比較的小さくても大きな津波が起こるというようなこともあり、やはり今回10mぐらいの大波が来たということを聞きまして、本当に他人事ではない、三重にとってもいつ起こるか分からないという形の中で、気を引き締めていかなければいけないことだと、こういうふうに思ったところです。それから三重県の関係者の状況把握についてでありますが、外務省に確認をいたしましたところ、現在まだ情報収集中でありまして、三重県関係者の安否情報については不明であるということでございます。それから県内企業の進出状況についてございますが、これにつきましては2003年にジェトロ(JETRO)が調査をしているものを確認をいたしましたところ、インド、それからインドネシア、タイ、マレーシアに19社が進出をしているということでございまして、これらの関係者についての安否等については現在確認中でございます。それからインド洋で漁船1艘が操業中であったということですが、これについては安全を確認済みでございます。それから教職員等についてでありますが、マレーシア、およびタイへ教員2名が派遣中でございます。この2名については現在安否を確認中でございます。それから県職員の状況でございますけれども、直接出張しているとか、派遣をしている者はございません。ただ青年海外協力隊として環境森林部の職員1名がスリランカに派遣をされておりまして、この者につきましては安全を確認いたしているところです。それから県内関係機関等の対応についてでありますけれども、松阪地区広域消防組合消防本部の救急救命士2名をJICA国際緊急援助隊医療チームに派遣をいたしまして、スリランカに派遣するということで、すでに出発しているというようなことを聞きました。なお、まだ確認が取れていないということを先ほど申し上げましたけれども、引き続き状況把握に努めさせていただくということにしております。
(質)今のは後でペーパーで頂けますか。今現在分かっているところで結構です。
(答)では後ほど、防災危機管理局の方からペーパー出させていただきます。

(質)先ほど三重県にとってもいつ起こるか分からない、気を引き締めないとということでしたけども、この間の9月の地震もありましたし、改めて県民に呼び掛けたいことをお願いします。
(答)この間の9月5日の時の紀伊半島沖地震の後、調査をいたしましたところ、津波警報が出ていた地域におけまして、避難をされた方が僅か15%しかいなかったというようなことでございました。津波が起こる場合には、約15分ぐらいで熊野灘沿岸に達するというようなことですから、10分以内に逃げていただくということが非常に大事であります。ぜひ今回のこういったスマトラ沖の地震の大変な津波被害というものを見ていただく中で、まずとにかく逃げていただくということが真っ先に行われなければ、この人命の甚大な被害というのは避けられないということでございますので、県民の皆さんにはまずそのことをぜひしていただきたいと思います。その他たくさんありますけれども、そのことだけ一番強調しておきたいと思います。

(質)無事だった漁船はどこの。
(答)これも後ほどペーパーの中で述べるようにします。

(質)1年を振り返ってでもう1問だけ。いろいろと挙げていただいたんですが、何はさておいても私はこれが1番と知事が思う、今年といえばやはりこれというのを1つ挙げるとすれば、何でしたですか。
(答)1つですか。

(質)はい。
(答)やはり台風21号、それが安全安心をモットーとし、キーワードとして考えている県政にとりましては非常に大きなことであります。されど、しかし一方で「わくわく・ドキドキ三重」も展開されたと、こう言っておきたいと思いますね。

(質)シャープさんの関係で。この間報道でまた亀山に第2工場作るということですが、この点について知事はお話はどの程度聞かれてますか。
(答)新聞で拝見したところであ・閧ワして、その確認をと思いましたけれども、シャープさんの方からは正式なそういった確認は取れておりません。むしろシャープさんとしては、そういった発表もしていないし、そういったことについて外部に情報を出しておるということではないということでありましたから、今の時点では私ども未確認のままであります。

(質)IT特需で法人税増えたんですけども、それもおかげさまということで、県自身のIT事業はサイバー・ウェイブ・ジャパンの事業撤退なんか、もしくは県費の返済というのが赤字補填に充てるんですけども、そういう汚点もあったんですけど、その辺はどう勘案されますか。
(答)県政全般についていろいろ展開していく中で、やはり時代環境に合わなくなったものであるとか、当初の見込み違いとか、それから本来行政がやるべきでないというようなことについて、あるいは運営上支障をきたしてきているというような、そういったことについてはできるだけ速やかに改善できるところは改善していくということが大事だと、こう思っております。したがって行政運営の中では、そういった取り組みは今後も引き続きやっていきたいと、こう思っております。IT関係につきましての産業界の動きにつきましては、やはり日本経済復活の中での大きな柱になっているところであります。三重県は従来から自動車産業も非常に大きなウエートを占めてきたところでありますが、それに新たにITの関連の展開が、本当に大きな柱に今なってきているということであります。今後これの展開がさらに伸びていくこと、さらには燃料電池関係の特区等の対応、コンビナート再生、こういったことやメディカルバレー、こういったものも大きく展開、飛躍させていくことが狙いで、そういった取り組みを引き続き続けていこうと思ってます。

(質)世界遺産ですけども、登録されたのはいいですけども、意見として2年後に総合的な計画を出せと言われてますよね。広大で県同士では単純にできないから着実な進行方法を考えなさいと、その1点進捗状況はどうですか。
(答)伺っていませんけれども、県の方でいろいろ段取りを考えてく中で、国の方できちっとそういったことについても併せて考えていくので、それとうまく連携取り合ってやっていくようにという話が当初からございました。今、その作業については詰めているところであるのかなと、こう思っておりまして、その後の報告は受けておりません。

(質)三位一体改革、来年度の国の予算の件でなんですけども、先程全体的にはまだよく分からないということでしたが、特に今、先程も少しありましたけども、予算の件ですけども、県として満足な点、不満な点があれば。
(答)そうですね、17年度の国家予算、政府案についてでありますけれども、これにつきましては、総額については0.1%増ということでありますけれども、歳出につきましては歳出改革路線というような、そういった状況の中できていると、こう思っております。したがって、国債費とか地方交付税等を除いた政策費でございます一般歳出ということにつきましては、全体として対前年度比で0.7%減の47兆2,829億円と、3年ぶりに対前年度比マイナスということになりました。各費目での中でも公共事業費等についても減、ODAについても減、というようなことでありますが、一方でスーパー中枢港関係であるとかまちづくりの交付金であるとか、公共事業の中でも重点化が図られているというようなこともあると、こう思ってます。それから地方の関係からいけば、地方の一般財源及び地方交付税の総額につきましては、平成16年度以上の額が確保されたということで、これについてはひとまず胸を撫で下ろし、評価をしているということでございます。しかし三位一体については、さっきも言いましたように、義務教(義務教育費国庫負担制度)というような数合わせのものが本来入っておりますし、それから国保(国民健康保険国庫負担制度)のようなこっちが要求してないものまで入れてきたというようなことで、こういったやはり地方分権の理念とかけ離れた数合わせ議論については、私としては非常に残念だと、こういうふうに思ってます。それから三重県が提言、要望してきた事項に関して申し上げますと、大規模災害対策といたしまして、宮川村におきますところの治山等激甚災害対策特別緊急事業の実施が認められたというようなことであるとか、それから国と地方が連携しながら水害、土砂災害対策を総合的に推進しようということで、総合流域防災事業というのが創設されております。それから再度災害防止に関して、年度途中でも機動的な対応が可能な災害対策緊急事業推進費というようなものも創設をされておるところでございまして、災害についてそういった配慮がされておるということも評価するところです。それから地震防災対策といたしまして、それの充実を図ろうという努力はしていただいてきているのかなと思います。特に東南海地震、あるいは東海地震関係でケーブル式の海底地震計を整備する予算というのが認められたということもあろうかと思います。それから安全安心の観点から、特に私も警察庁長官にまでご要請をいたしました、警察官の政令定数の増員につきましては、本年70人の内示がございまして、これにつきましては大変三重県に対して厚く対応していただいたと、こう思っております。その他は近鉄名古屋線の連続立体交差事業が新規着工準備箇所として採択されたとか、それから港湾整備事業では減額が多い、全体が減額されている中で、スーパー中枢港湾のプロジェクトに対しまして前年度比21.1%増というような予算が付けられておるというようなことも評価できるところであると、こういうふうに思ってます。

(質)知事、欲張りですけど2点だけ要求したいんですけどね、これまでの事業おっしゃってられると思うんですけども、来年度すぐ中部国際空港開港して、万博がスタートしたとしてね、いずれに対する期待と何がどういうふうに変わるのかということを端的に言っていただきたいということと、もう1点が、何をおいても知事はなにしろ安全第一とおっしゃいましたよね。まず安全第一。2点目の質問なんですけどもね、確約してもらいたいのはRDF発電所で事故が起こらない。それからもう1つ、虐待防止条例とか安全安心条例をこしらえました、条例の整備ですけども、これは言ってみれば掛け声ですわね。本当に実のあるものにしていくために、だいたい仏だけ作って中身入れないのは通例なんですけれども、そういうものをどういうふうに実のあるものにしていくのか、そういう点について知事の決意なり、市町村、県の職員どういうふうに取り組んでいくのか、この2点を簡単にご説明ください
(答)ご質問いただいたことは今後、即ち来年以降どういうふうに取り組んでいくんだというようなことを含めたご質問だろうと思います。セントレアにつきましては来年2月に開港いたします。私としては24時間体制の、しかも成田、関空以上に非常に乗り継ぎの便が極めて優先をされている、そういう意味で非常に注目をされているんではないかなと、こう思っております。したがいまして東海地域全体は元より、三重県にとりましても空の玄関口として、これについては大いに活用立てていかなければならないと思ってます。特に観光といったような形の中では非常に重要だと、こう思っております。既に三重県としては、新しい観光戦略プランも出しているところでありますけれども、このセントレアが飛んでいる主要都市、札幌であるとか、福岡であるとか、あるいは仙台、こういった所を中心に三重県の観光商品を絡めた、そういったものを今PRしているというような形です。今後これについては、観光あるいは産業、いろんな面で活用できるようにしていきたい、こう思ってます。特に貨物便についても、非常に充実された空港になるんじゃないかということも、これも大きいかと思います。それから次に安全第一ということについてでありますが、正にこのことは非常に一番の県政の前提条件であろうかなと、こう思っております。したがいましてRDFにつきましては、二度とああいう事故が起こらないということを第一に、安全性についてあらゆる角度から検討して、再開に向けての準備もしてきて、今再開になってきているところでございます。今後RDFの貯蔵槽につきましては、新しい方式で準備をいたしてまいりまして、来年度中には完成をさせていくということで取り組みをいたしているところでございます。それから虐待等の問題がございました。これにつきましては、早期にやっぱり発見して早期に対応できるということが非常に重要なことでありますけれども、1つはなかなかそういったことをしっかり把握をしていくということでは、今の県の体制もなかなか十分ではありませんが、しかし今後市町村がやっぱりより近い、地域に近いところで連携して取り組んでいただかなくてはならんと、こう思っておるところであります。したがってそういう形の中で、虐待問題については、機能をとにかく充実をさせていきたいと、こう思っております。それから次世代育成についての、今行動計画を作成中でございますが、こういった県の行動計画と、それから市町村でも行動計画を作っていただくという中で、県民の皆さん、それから関係の皆さんと連携して、やはりしっかり子供達を地域で育てていくということを、三重県において根付かせて、その成果を出していきたいと、こういうふうに思ってます。来年以降の大きな課題の1つだと思ってます。

(質)とにかくメディアの我々の側から「また後手にまわった」というその「後手にまわった」と言う言葉を追放するぐらいの気持ちで取り組んでもらいたいですね。もちろん我々もやらなければならないですけれども。
(答)そうですね、行政のできる限界というのもいろいろ感じる点はあります。したがって、県民の皆さんにできることは是非まず第1にいろいろとやっていただく中で、連携してその効果がしっかり出るように取り組んでいきたいと思います。

(質)三位一体改革の関係で、特に知事会、国と地方のいろいろな対立というかアピールがあったせいで、予算編成後のお礼参りとかそういうのは全国的になりを潜めたというか少なくなっているようなんですけれども、知事が5月と11月に行われている陳情というか政策提言という形ですが、あれ知事ご自身が上京されてやるというのを来年度以降見直すとかそういうことは考えてらっしゃいませんか。
(答)私としては、いろんな項目によるんでありましょうけど、本来的に地方がやるべき事については地方にきちっと財源まで移譲されるというような形の中で、旧来タイプの陳情などというものについては今後なくしていかなければならないと、こういうふうに思っています。そういう意味ではもう随分今そういうものについても少なくなってまいりました。どちらかというと三重県の場合には提言であるとか、陳情というよりも政策的に要望しているというようなことにできるだけ力を入れ、そういったところに絞ってきているところでございます。

(質)ご自身が上京して渡すという意義はあると。
(答)これはやはり、しっかり訴えなければならないことについてはしなければならないケースもあるでしょうね。さっき言いました、警察官の増員につきましても、やはり三重県での刑法犯罪の認知件数が非常に増えているということだとか、しかしそれについて安全安心の地域、まちづくりをやろうということで、いろんな住民の立ち上がり、取り組みがあるんだというようなこと含めて、やはり直接会ってそういったことをお願いしてそれについては取ってくるということに、これは私は大きな成果も出ていると思います。申し上げておきたいのは、少なくとも国の制度としてある以上は、県としてはそれが好き嫌いに関わらず、やはりしっかり取ってくるというのは、県民に対する県政サービスの向上のためには避けられないことというのはたくさんありますから。ある以上はしたたかに、しっかりと、それは取ってくるというのは当たり前のことであります。ただ、それが三位一体だとか地方分権だとかいうことに絡んで、そもそも国がそういった権限を振り回すということはどうだというものについては、これは早く権限移譲してもらわなくてはなりませんね。それから既得権益の絡み合いの中で、それに行政が荷担していくというようなことは、これは避けなければなりませんね。既得権益というのは業界がらみのという意味です。

(質)最後の会見ということで、来年はどんな年にしたいかということを聞きたいんですけれども、色紙がありますので書いていただこうかなと、月並みなんですが。
(答)そうですね、今年はとにかく「わくわく・ドキドキ」でスタートしまして、私としてはこの種をまだ更にまいて更に咲かせていこうと、来年も皆さんがびっくりするようなビッグな種をボン、ボン、と出していければなと思っていますので、その思いだけちょっと。
(答)「わくわく・どきどき三重の2年目だ!」(色紙)
(質)来年の年末になって「残念」なんて言わないようにしてくださいね。
(答)そうですね「ひやひや・ハラハラ」に変わらないようにやっていきたいと、こう思います。


( 以 上 )

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