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平成20年10月07日

知事定例記者会見

知事会見

平成17年 5月11日
於 プレゼンテーションルーム

1.発表項目
   なし


2.質疑応答
(質)ゴールデンウィークも終わりまして、大型連休中の人出というのはかなり昨年に比べると多かったようなんですけど、県の活性化の大きな柱として観光があげられると思うんですが、その観点からどのようにご覧になりますか。
(答)連休中の主要な観光施設への入込み客であるとか、状況が少し報告がございました。ゴールデンウィーク期間中の主要な所についてのことでありますけれども、前年度比で4.4%増加をしているというふうなことであります。名古屋圏に近い北勢地域では16.8%の増、それから伊賀地域では17.4%、それから伊勢志摩地区へは2.0%の増となっています。これについては後ほど別途、県政記者クラブへ資料提供等もさせていただいて報告をさせていただくというようなことになっております。そこで、また詳しく聞いていただいたらと思います。私どもとしては、そういう意味では、今年は「愛・地球博」も始まっている中での連休でありました。天候等も大変良かったと思います。まあ順調であったのではないかと思います。それから大手旅行会社へ聞き取りましたところ、宿泊関係についても北勢地域では20%ほど増加をしているとか、それから伊勢志摩についても5%程度増加をしているということで、そういう意味では、波及効果もあったと、こういうふうに思っています。なお、熊野古道につきましては、16年度における来訪者数について集計が報告ありました。これについては目標15万人としていましたけれど、それを上回る15万6千人余りであったということ、それから昨年の比較、昨年というのは15年度と比較した16年度の数でありますが、増加率で38%であったということで、世界遺産登録ということも大きな効果をもたらしているというふうに思っています。

(質)今月2日に、伊勢神宮遷宮の山口祭・木本祭が行われて、来月は御杣始祭ですか、これから長野から岐阜、愛知と神木を曳いてくるわけなんですけれども、来年も御木曳があるわけなんですけれども、こういった遷宮をきっかけにした観光客誘致という考えがもしおありでしたら。
(答)今年からいよいよ平成25年のご遷宮に向けてのいろいろな行事が始まります。そういう中で今年は、おかげ参り300年というような位置付けでの行事もやるということで、「おかげ参り300年祭」が開催され、県としてもいろんな支援をさせていただいているということであります。ものの本によりますと、300年祭、これは江戸時代の第二次のおかげ参りブーム、1705年だったんですね。その春4月から5月にかけて当時、人口が3,000万人以下であった日本の中で、200数十万人、300万人近かった人が来たんではないか。本居宣長の「玉勝間」によりますと、最初は2千、3千の人が往来していたのが、いつの間にか10万人、最大22万人から23万人、一日に松阪の町を通り過ぎたということです。「愛・地球博」への入場者数と比較しても数は多いわけで、人口の対比でいくと驚くべき数字が本居宣長によって記述されております。やはり、私は日本の精神文化のふるさとを求めて、今、時代はもう一度、伊勢神宮をはじめ三重県に思いを寄せていただけるチャンスでもあるんではないかなと思っております。したがって、いろんな行事が行われてまいりますし、また地元でもいろんな努力、それに対するおもてなしを高めていこうといろんな取り組みをやっております。17年度、今年後半には、伊勢志摩共同キャンペーンというような形で、県やそれから地元の市町村、それから観光関係の事業者の皆さんも一緒になって共同で魅力発信であるとか、あるいは観光商品の提供、こういったものをできるように、今、準備を進めております。したがいまして、私はこういった伊勢志摩にお出でをいただいても、そこの快適性であるとか利便性であるとか、話題性、こういった魅力づくりに意欲的に取り組む、これを県としても支援しながら、しっかりご遷宮へ向けて三重県のそれぞれの地域の活性化、あるいは、よりすばらしい地域づくりに繋げていけるようにしていきたい、このように思っています。

(質)そうおっしゃるんですけれども、まあその数字、例えば北勢が好調、伊勢志摩は2%台、5%台と低いように、北勢に人気があるけど南の方には届いてないと、加えて例えばJHさんのまとめでは、日本道路公団ですけど、高速道路の利用状況、万博効果はなくて、なぜか日本海方面、飛騨・高山方面、それから空港効果もあったようだとはおっしゃられている。それから伊勢道なんかは昨年より減になっている。東名阪も減になっている。しかし関西方面からの三重・名古屋への動きが止まっているというような動きがある中で、伊勢志摩へは到底届かない数字になっているわけですね、今。活性化したいとおしゃるんですけれども、よっぽどの誘客作戦を練らなければ伊勢志摩には来ないような気がするんですけれども。
(答)まず、数字の評価のことでありますけれども、実数として増えているということであります。数字はさっき申し上げましたように、伊勢志摩の方へは前年比で2%台ということでした。これは、いろいろあろうかと思いますけれども、例えば、志摩スペイン村等においては、昨年10周年で、かなり勢いよくやったわけですね。したがって昨年の10周年と比べると、今年は減っているということなんですが、一昨年と比較しますと、間違いなく増えているというようなことがあります。それから北勢地域が南勢に比べて多かったというのは、私は万博効果、万国博の影響がなかったというよりも、やっぱり万博の影響もあって北勢地域への伸びが多かったんではないかなと、こういうふうに思っております。それから、連休の最初に私は自分で運転して東京へ行って、それから信州へ行って、そして三重へ帰って来たんですね。2日半ほどで1000キロ以上走ってきました。今回、驚きましたのは、道路の渋滞にはまったく遭わなかったどころか、私の記憶しているところでは、今回の連休くらい走りやすいことはなかったということでありますね。いささか車の利用だとか、そういったことについてちょっと触れられましたけど、例年と状況がちょっと違う点があったのかなと思います。しかし、それであっても実数としては増えているんでありますから、旅行をする形態もいろいろ変わってきている、選択の幅が広がったというようなこともあるかも知れません。それから今後へのことでありますけど、新しい観光戦略については昨年度できたところで、実質的な取り組みはこの17年度から始まってきているわけであります。したがって私としては、ほぼ戦略の眺め回しも10年近く、特にご遷宮等を睨みながらの取り組みになっておりますので、これからいよいよ効果の上がるような取り組みにしていきたいという思いを持っております。

(質)蛇足ですけど、JHさんも分散化したと、伊勢湾岸道路、湾岸道路ですか、なんかもできたので、分散化している傾向もあるだろうとおっしゃるんですけれども、くどいですけれども知事もやっぱり東京、信州で南には行ってないと、関西の人も名古屋の人も南にはいかず名古屋周辺に留まってると。
(答)いや、私の場合は急に、子供が東京に居りますけれど、それから、たまたま母親が信州にその時行っていたので、母親の顔だけちょっと見てというような、そういう理由で行ったので、別に行楽に行ったわけではなかったんです。

(質)でも、逆に証明されているような。南には人は流れず、東京・名古屋周辺に集中しているような傾向。
(答)いろんなそういったことについては、今後も私ども参考になるような分析があるかも知れませんから、そういうのが参考になるものがあれば、大いに我々も生かしていかなければいけないと思いますね。

(質)後半からの伊勢志摩共同キャンペーンというのは、観光戦略の第一弾と考えてよろしいのですか、具体的な施策として。
(答)そうですね、私ども今回の観光戦略については、やはり旧来の観光構造については見直すべきを直していこう、観光構造の変革ということも謳っているところであります。より時代のニーズに合うような、そういう観光に変えていかなければならないということ、それから、やはり地域の皆さんと一緒に共同でまちづくりも含めて取り組んでいかなければ、これらのニーズに対応できないんだというようなことがあります。そして県としては限られた資源をこういった観光施策について投じていくわけでありますので、やはりその中でもやる意欲のある、そういう人たちに積極的に支援をしていきたいと、こういうふうに考えています。そういう意味では、伊勢志摩共同キャンペーンはそういった事業として、この17年度スタートにあたって、その成果を期待している事業でございます。

(質)前回の会見の時は発生2日目だったと記憶しているんですが、JR西日本の尼崎列車衝突事故について詳細が分かってきまして、今後その対応について、県の危機管理にどうやって生かしていくかという点でお話し願えますか。
(答)まず、大変悲惨な事故が起こりまして、あらためて亡くなられた方のご冥福を心からお祈り申し上げたいと思いますし、ケガをされた方々も一日も早い快復をお祈り申し上げたいと、こういうふうに思います。やはり、あってはならない事故であります。したがいまして今回の事故につきましては、私としても事故のしっかりした原因究明、調査究明が行われるということを、ぜひ期待したいと思います。そして、それに基づいて、この事故が二度と起こらないように対応していかなければならないのではないかなと、こういうふうに思います。県としては、県内にあります鉄道につきまして、安全の徹底をそれぞれの事業体に向けてさらにお願いをしているということ、それから伊勢鉄道についても、早速それについて安全の徹底をしていただくようにしているところでございます。ああいう事故が起こってはならないわけでありますが、したがって今後起こらない、未然の防止にしっかり力を入れていくということは当然であります。また、ああいった列車事故等災害が起こったときにどう対応するかということにつきましては、三重県の地域防災計画、その中に、航空機事故、それから列車事故、突発災害等にかかる応急対策についても書かれております。したがって、これがきちっと、いざという時には運用できるように、担当部局へはさらにそれを目に入れるように徹底しておきたいと、こう考えております。

(質)これはいわゆる危機管理の面でも、報道対応とかを含めて、西日本の場合も雪印の時と同じような、ある程度マスコミクラッシュみたいな状態にさらされてる部分があると思うんですけれども、県の場合もRDFの時があったんですが、そういうことも含めて行政経営品質と絡めて、そういった危機管理の面について何か学ばれたことはありますか、今回の件で。
(答)県としては、県民に対する説明責任をきちんと果たしていく、そして県民生活に影響のあるようなことについてはいち早く情報を出していくということを、より徹底していかなければならないと、こういうふうに考え、情報公開の、情報開示のあり方についてもすでに今年の初めに、すなわち昨年度末には考え方をまとめ、そしてそれに基づいて対応するようにということで、部局に指示をしたところであります。今回の尼崎のことにつきましては、今後我々としてもそういった情報開示の参考になる点は十分また生かしていきたいと、こう思ってます。個々の分析等は、今、私自身まだそれについての検討状況については聞いておりませんけれども、参考にすべきは大いに参考にしたいと、こう思ってます。

(質)JRの方ですけど、事故後のボウリング問題なんですけども、会見で最後の方に質問がいった時にメモを読み上げて話し出したから、知ってるんだったら最初から出してくださいという流れになったらしいんですけども、三重県でも例えば温泉問題等々で、そういうことは多々あるわけです。ちょっと質問したら実は情報をたくさん持ってて、最初から言わなかったと、最初から知ってるんだったらなぜ最初から言わないんだという流れの記者会見が多々あったんですけども。で、知事は今、積極的な情報開示をしていきたいとおっしゃるんですけども、そう言われても何度繰り返しても、やっぱり積極的な情報開示には見えないんですけども、その辺どう今後されていかれますか。
(答)これは記者の皆さんがいろんな観点で言われるのは分かりますが、私どもとして情報開示について今回考え方をまとめております中では、これは皆さんにも前に聞いていていただいてるはずでありますけれども、まず県民生活への影響等からみて、情報提供をする必要がある情報かどうかというようなことを、まず第一段考えるわけでありますけれども、その際に必要だと判断される状況があっても、中には法令の状況であるとか、それからプライバシー保護、それから個人情報保護条例等の観点から、実はその情報提供が適当かどうかということについて、やはり慎重に我々も検討しなければなりません。したがって記者さんからの要求があっても、仮にそれがプライバシーの問題であるとか、あるいは個人情報保護にかかるような場合には、その判断はなかなか私どもとしては難しいところがあるかと思います。それがために、今回そういったことについて十分にその判断の対応ができるようにということで、私どもは各部局へはその徹底を図るようにしているところでございます。しかし、なかなか微妙な部分のときというのがあろうかと思いますが、それについては事例をきちっと積み重ねていく中で、県民に対する情報の提供であるとか、説明責任を果たせるようにいたしていきたいと、こう思ってます。

(質)取材する観点で言えば、先ほど言ったように、県は情報は積極的に開示しない態度がもう繰り返されており、今後も多分繰り返されると思うんで、どうです、知事が本当に言われるように積極的な情報開示にすれば、県への信頼も回復されるなり、高まるなりすると思うんですけど、その辺の観点はいかがですか。
(答)私としては、基本的には情報開示をするということが大原則だと思っております。しかし、さっき言いましたように、皆さんが情報に対する、持っていらっしゃる価値観と、行政側の場合には個人情報であるとか、プライバシーだとか、それから県民生活への影響、こういったものも加味しながら、行政としての判断基準はいささか皆さんと違う場合が起こりうるので、そういった行き違いがないようにお互い理解できるような形の中で、今後整理できるように努力していきたいと、こういうふうに思います。

(質)長い議論になるんで最後にしますけど、知事がおっしゃる個人情報保護等々は、それを隠れミノに、公の情報、開示されてしかるべき情報も隠してしまうような体質があると思うので、その辺もご考慮してお願いします。
(答)そうですね。これも保護ということと、それから県民生活への影響ということの、事のやっぱり大きさということ、これも判断としては大事なことだと思います。運用は適切に行われるようにさらに努力をしていきたいと、こういうふうに思います。

(質)JR西日本の会見とかを見てて思うのは、結局民間企業になったとは言え、やっぱり縦割り的な業務体制になっていると、一方では事故の関係の部分とそうでない部分、事務局部門は全然違う動きをしてるとか、そういうような行政体の場合も似たようなことを感じるんですけど、知事は今回そういうことはお考えにならなかったですか。
(答)私は知事になりまして、県政運営のマネジメントについてはそのベースに危機管理があるという旧来からの考え方を、この県の組織にも当てはめなければならないと考えて、マネジメントシステムについても、そういう中で検討して整理をしてきたところであります。したがって、そういった状況が万が一起こるというようなことがあったときの県の対応については、私としては万全を期していきたい、こう思っております。体制としてもそういう流れで整理を、より強めているというふうに思ってます。

(質)その、知事の思いでやられた部分というのは、かなりそれで県庁は変わってきているというふうにはお感じになってますか。
(答)私としては普段から、公務員として信頼される公務員になれということを言っております。公平・公正・透明ということを原則に、そして県庁の職員といえども一県民という立場に立つならば、それを県民に向けてどうあるべきか、自分の姿を素直に考えなさいということも言っているところであります。そして、リスクについては、何がリスクなんだということについては、県の信頼を、県行政に対する信頼を欠くものがリスクなんだというふうに言っております。したがって、そういった危機管理、リスクに対する意識を私たちは日々しっかりと持っていけるように、高めていけるように、機会あるたびに職員にも申して、その努力を継続させていきたいと、こう思ってます。

(質)成果は上がっているとお感じになりますか。
(答)そういう意味では、危機管理等については率先実行取り組み等、いろいろ各部局長も考え、取り組もうとしております。そういう中に、私は間違いなく危機管理だとか、リスクへの意識というものは高まっていると、こういうふうに思っております。

(質)幹部が高まっても、例えばJRさんの問題だったら、尼崎の問題が実は天王寺では違う発展があったと。で、先ほどの質問、縦割りの弊害ですけども、所轄が違うと全然違うことが起こってると。で、例えば三重県の過去の事件・事故でも、ああいう事例はあったのかな、なかったのかなと思うような事例もたくさんあるんですけども、そういう縦割りの弊害を超えた危機管理を徹底させる、もしくは末端まで徹底させることができているかどうか、はどうですか。
(答)知事になった時に、行政運営について、行政運営の中心はPLAN・DO・SEEだというのが、それまでの県庁の職員の思いでありました。私は、行政運営の中心にあるべきものは危機管理、リスク管理であるということを言いました。そして、その後議論をし、整理をしながら、PLAN・DO・SEEのベースにこの危機管理というものをしっかり位置付けましょうという形で、今の「みえ行政経営体系」というものは整理をされてきたところであります。その認識のもとに、それぞれ率先実行取り組みを基本、軸にしながら取り組みをやろうとしております。そういう意味では、それを、より職員全体に浸透できるように、これは厳しく幹部職員のリーダーシップを求めていきたいと、こういうふうに思ってます。

(質)昨日なんですけれども、木曽岬町長が訪問されたと思うんですが、どのようなお話をされたのか、ちょっと教えていただけますでしょうか。
(答)当選をされ、そして6日の日に町長に就任をされたということで、連休明け早速、ご挨拶にこちらへお出でをいただきました。時間的に短かったので、とにかく本当にご挨拶程度ということでありましたが、私からは町長就任のお祝いを申し上げ、そして今後三重県では市町村は最大のパートナーだという位置付けで、私自身は県政を展開しておりますので、木曽岬町と三重県というものについても、より信頼関係を高めながら、パートナーシップとしての協力をしていきたいので、これから何度もいろんなことをしっかり意見交換もしていきましょうと、こういうふうに申し上げました。

(質)合併についての話というのは出なかったですか。
(答)具体的な個別の話は全くないです。

(質)
町長はどう言われましたか。
(答)町長も、なってまだすぐのお立場でありました。それで町長としては、これから、しっかり住民の皆さんの意見を聞きながら、これから対応を考えていくんだと、こういうふうにおっしゃってましたね。行政のあり方について。

(質)合併に関してですと、3つの選択肢があると思うんですが、単独でいくのか、あるいは川を挟んで桑名市と、もしくは近い愛知県弥富町、いわゆる越県合併になるんですけども、そこら辺、知事はどういうふうにお考えになってらっしゃいますか。
(答)ケースとしてそういうふうなことが考えられるということですが、まだ町長も就任されたすぐ、そして、この合併問題等についても、今後町民の方とどういう形で、どういうふうに話合いをされたり、議論を高めていくのかといったこともまだ分かっておりませんので、私としては、そういった木曽岬町での今後の動きというものをしっかり見守っていきたいと、こう思ってます。今の時点で、どういうケースであればどうだとかいうような、そんなことを考えるような状況ではありません。

(質)木曽岬干拓に関してのお話というのは出たんでしょうか。
(答)個別の問題は、先般お出でいただいた時には全く出ておりません。

(質)実質的に何分だったんですか、お会いされたのは。知事室長。
(答:総合企画局)5分ぐらいですね。

(質)地域医療に関してなんですけれども、紀州地域の病院の医師問題というのが、内科医の不足が結構深刻なので、地域の住民の皆さんの多くの不安材料になると思うんですが、県としてどのような方針で臨まれますか。
(答)地域医療、特に医療の十分な提供ができる体制を確保していくということについては、近年取り巻く環境の変化で大きな課題、厳しいものだと、こういうふうに思っております。特に16年度から、2年間の医師臨床研修が義務化されるというようなことで、勤務医を取り巻く環境が大変厳しくなっておりまして、そういったところから医師の確保等についても非常に難しい状況が出てきております。県としては、そういったことに対応するために16年度も取り組んできましたが、17年度からはさらに医師の確保等について、旧来の施策に併せて、ドクタープール制の構築であるとか、積極的に取りまとめていきたいと、対応していきたいと、こういうふうに思っております。県に医療審議会の地域医療対策部会等もございますので、こういったところでも県の施策についての、より具体的な対策について取りまとめて、関係の方々と協働で取り組んでまいりたいと、こういうふうに思っております。

(質)今のところはそういう県が行っている、いわゆるへき地医療というか、そういう医師の確保の対策というのは機能しているというふうにお考えですか。
(答)今、私どもの対策が効果をきちっと発揮するということには、まだまだあまりにも厳しい状況だと、こういうふうに思っております。今までですと大学の医局でのコントロールの下で、かなり医師の確保については機能していただいていたんですが、今、大学そのものもそういった機能が取れないような状況もございまして、したがいまして、県としてもただ単に三重大の医学部に対しての医師の派遣を要請していくということ、これはもちろんそれもやっておりますが、それだけではだめだということで、医師の確保につきまして、修学資金等の対応制度なんかも持ったわけであります。しかし、それでも十分でないということで、今年度はドクタープール制度を採用しようというようなことにいたしました。他の自治体、都道府県においても、大都市部分はともかくも、なかなかその他の地域では医師の確保に困難をきたしているということでありますので、私どもも、より効果的な方法をさらに研究していきたいと、こういうふうに思っております。ただ今努力もしておりますので、若干でもそれの効果が出るように部局では最大の今、努力をしているということです。
(質)よく知事は安全・安心、あるいは少子化対策とかにも絡んでくると思うんですけれども、一番肝心な医療のところでそういう、いわゆる大都市と地域との格差というのが広がっていると思うんですが、そういう格差が広がっている現状についてはどういうふうに思われますか。このまま格差が進むのはいたしかたないというふうに考えるのかというのは。
(答)昨年の11月に全国知事会がございました時に、ちょうど私が委員をやっております社会保障制度審議会の医療部会が行われました。なかなか日程が取れない中で、その日は私もその部会に出ました。その時に医師の確保の問題についても、私の方から発言を求めまして、その点についても少し思いを申し上げました。それは今の状況の中では、やはり経済的な優位性から大都市へ医者がどんどん集中する傾向だと、特に東京へ医師も一極集中してきていると、三重大学医学部の卒業生も相当数の多くの人たちが東京都内、ないしは東京近郊へ今在住して医療活動をやっているというようなことであります。したがって、そういうふうな状況を考えますと、今後もまだ東京をはじめとする大都市へ医師が集中していく傾向が続くんではないかと、このことに大変危惧しているということを申し上げました。そのためには、私は大都市での利便性、経済性だけで医療の量がそちらへ増えていって、そうでない地方での医師不足が、より深刻化していくということについて、何とか対応しなければいけないのでないか、場合によっては都市への医師の量的拡大を抑えて、そして地方で確保できるように制度を検討すべきでないかという意見を申し上げたところであります。私としては国に、これはもちろん医療関係者等のいろんな議論がありますから、難しい議論でありましょうけれども、私としてはそういった国の基本的な制度についても意見は申し上げていきたいと、こう思います。しかし、そうは言え、今の状況の中では三重県として、今できる努力を現実的に一方で展開をするということであります。

(質)今も知事のご自身の考えとしては、最終的にはそういう何らかの制度的なところで都市と地方の格差をなくすという方向にすべきではないか、というお考えは今もお変わりはないんですね。
(答)今後も傾向がまだずっと続いていくとすれば、都市での医療提供の水準の質は量とともにさらに上がっていく、一方で地方においては、緊急のときの医療確保もままにならないような状況にだんだん陥っていく心配がありますから、大変懸念を持っております。

(質)尾鷲の総合病院で産婦人科の廃止をして、統合するという方針を三重大が出して、昨日尾鷲市長が会見でどうにも納得できないということをおっしゃったそうなんですけども、県としてこの問題に何らかの形で関わるご用意はありますでしょうか。
(答)この問題について三重大の方で医師の確保が難しい、派遣が難しいというようなことから、紀南病院と尾鷲市民病院のどちらかで一本化したいというようなことを提示して、地域での判断も求めたようですが、どちらの地域からしても譲れないというようなことで、それで最終的には三重大学の方で判断された形に今、提示がきているというでございます。やはり子どもを安心して産める環境を確保しておくということは、大変大事なことであります。したがいまして、今回、このような状況の中で、地域の方々のそういったことに対する不安について、どう対応していくのか、少なくとも今の紀南病院と尾鷲市民病院との連携のあり方、こういったことについても工夫の仕方がないだろうか、あるいはこれは尾鷲市内での、例えば一般開業の産婦人科というようなものの確保ができないのか、いろいろ対応としての考え方があるかと思います。今後、尾鷲市とも連携を取りながら、そういった努力をしてまいりたいなと、こう思っております。

(質)具体的に市から何らかの要請とか今現在来てますでしょうか。
(答)先般4月28日に尾鷲の市長さんはじめ、市議会議長さん、議員の方々等がお見えになりまして、この問題について三重大学の方に行ってきたと、ついては県の方もしっかり支援してほしいと、こういうふうなお話をされて、今後、より連携しながら対応を考えていきましょうということをお話ししました。

(質)RDFなんですけども、2次加熱器の交換で費用分担をめぐって受託業者との間に考え方について差があるみたいなんですが、今後交渉はあるとお聞きしておりますが、基本的な考え方をここでお話しいただけますでしょうか。
(答)ちょっと技術的な事だとか、中身の詳しい技術に絡んだようなことも含めて、私はちょっと分かりにくいので、これは企業庁の方でしっかり対応すべきものだと、こういうふうに思っております。安全の確保ということ、これはもうまず第一であります。したがいまして、それがために改善しなければならない問題については、その業務そのものがどこがどれぐらいの割合で責任を持って対応すべきなのかということだと思いますから、そういうことをしっかり推し量りながら対応していけば、話はできるんではないかなと、こう思ってます。

(質)事故をめぐる費用分担なんですど、今現在企業庁が立て替えていると思うんですが、責任の度合いというのはやはり刑事責任をみてという方針に変化はありませんか。
(答)企業庁が立て替えているんではなくて、半々で今出しているんではなかったですか。
(答:企業庁)半々です。
(答)そうですね。当面は企業庁の方と、それから富士電機の方で半分づつ負担する形でやっておりますけれども、いずれ事故にかかるところの経費の負担につきましては、その捜査段階等も判断が出てくる中で、責任の度合いが出てきますから、それに基づいた経費負担ということにしなければなりませんから、これからの課題だと思います。

(質)南勢町の出直し町長選挙なんですが、総務大臣の告示が出て、南島町との合併が決まったということで、当時合併反対派の対立候補も合併はやむなしとか言い始めて、選挙の争点がだいぶ変わってきて、一体何のための選挙なんだという声が地元ではあがっているようなんですが、その混乱ぶりについて、国に方に申請を出された県知事としてお考えがあれば。
(答)私は、合併については、その理念なり必要性ということについて、住民の皆さんからは分かりにくいものが多々あったんではないかなと、こう思います。それだけにそれぞれの町ではその住民の皆さんと合併問題について、しっかり話し合いながら取り組もうとしてきたところでありますけれども、一般的に合併というのは、しかし、なかなか大変難しいものだと思います。いろんなそれぞれ地域の沿革、抱えている課題があります。で、そういった状況は相手の町にも、また同じようにあるわけですね。そういったものを乗り越えてやっていこうということになりますと、いろんな考え方、立場の人がおられるかなと、こう思います。私は南勢町においても、そういう意味では、こと合併ということの難しさ、大変さというものを表しているものなのかなと、こう思います。しかし、いろんな動きの中で、未来へ向けてしっかり町民の皆さんの思いが集約されていく、そのことを期待したいと、こういうふうに思います。

(質)昨日、議会がああいう形に当局側から3人のご出席という形になったんですけど、何かそれについて感想を一言お願いします、臨時会。何か寂しい感じがしましたが。
(答)かねてから、当局側の議会への出席については、少しいろんな意見もあったようでございます。全国に先んじて議会の今後のあり方を検討されている三重県議会としては、意欲的にいろんな改革をやろうということに取り組んでいることに敬意を表するものであります。今回、議会への当局側の出席について、この臨時会は役選が中心でありますし、そして私どもも提出議案について直接関係のある担当部局長以外はいいではないかというような改善をされました。大いにそのことも結構なことだと、こう思っております。今後二元代表制のことについては、県民にとって行政と議会とが、それぞれの役割、責任に基づいて、さらに機能を高めていくことができるように、議会での動きを私どももしっかり見守りながら、時には議会の皆さんとも真摯に議論をさせていただきたいと、こういうふうに思っております。

(質)海上アクセスの松阪ルートの就航についてなんですけども、空港側のターミナルの共用について、津市が強硬に反発しているのがネックになっているということなんですが、去年の県議会の一般質問でも、知事の方で調整はしていくというようなことでおっしゃられてた思うんですけども、今後どのような態度でどういう調整をしていくつもりなのか聞かせていただけたら。
(答)海上アクセスの松阪ルートにつきましては、ご承知のとおり、今、港湾計画等を含め、提示されていた条件を満たす作業が行われているということでございます。したがいまして、海上アクセスの松阪ルートについて、これは4条件が満たされ、そしてやるということに決まりましたならば、今の問題についても県が責任を持って解決をさせていただこうと、こう考えております。

(質)責任を持ってということは、津市側にも割と強い態度で出ていくということもあるということですか。
(答)強いとか、弱いとかというのではなくて、結果として県としての責任をきちっと果たします。


( 以 上 )

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三重県 総務部 広聴広報課 報道班 〒514-8570 
津市広明町13番地(本庁3階)
電話番号:059-224-2028 
ファクス番号:059-224-2032 
メールアドレス:koho@pref.mie.lg.jp

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