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知事定例記者会見

知事会見

平成17年 6月 7日
於 プレゼンテーションルーム

1.発表項目

  • 知事と市町村長との「膝づめミーティング」の開催について
  • 「2006年 第6回新体操ワールドカップファイナル」の日程決定について

(知事)それではまず第1点目、知事と市町村長との「膝づめミーティング」の開催について申し上げます。お手元にお配りしております資料のとおり、知事と市町村長との「膝づめミーティング」を6月から7月にかけて、6地域で開催をいたします。「膝づめミーティング」は、私が直接、地域に出向きまして、県政の最大のパートナーであります市町村長の皆さん方と対話を通じてお互いの理解を深めるために知事に就任して以来、実施してきているところであります。今年で3回目を迎えまして、回を重ねるにしたがい、忌憚のない意見交換の場となってきていると思います。今年度は「県民しあわせプラン」も2年目に入りましたので、「新しい時代の公」の具体的展開や、「みえの文化力指針(仮称)」の策定などの県政の重要なテーマについてご意見をいただくということにしております。このミーティングを市町村のご意見を把握するためのシステムの一つとして位置付けまして、積極的に対話を行うことによりまして、分権型社会におけます協働による新しい地方自治の仕組みを創っていきたいと、このように考えております。
 
 2つ目の項目、「2006年 第6回新体操ワールドカップファイナル」の日程の決定について申し上げます。来年度開催いたします「2006年 第6回新体操ワールドカップファイナル」の日程が決まりました。日程についてでありますが、5月25日から28日まで、欧州フィンランド共和国の首都ヘルシンキで開催されました国際体操連盟(FIG)理事会・評議員会で、県が、昨年度誘致いたしました「2006年 第6回新体操ワールドカップファイナル」の日程が承認をされたところです。競技会は2006年(平成18年)11月4日(土)から5日(日)までの2日間で、伊勢市にあります県営サンアリーナで開催されます。なお、「ワールドカップファイナル」に先立ちまして、「2006年 第13回世界新体操クラブ選手権」が、同じ会場で2006年(平成18年)11月1日(水)から3日(金)までの3日間の日程で開催されることとなっております。私からは以上2項目です。


2.質疑応答
(質)今回は、「新しい時代の公」と「みえの文化力」その辺の2つのテーマで、市町村長と話をされるということで、今のところはよろしいんですね。
(答)一応、会議のもち方としましては、去年はあらかじめ決められました項目について市町村長から発言をいただいておりましたけれども、今回はいくつかの項目をこちらからも挙げさせていただいた中で、特にそれぞれの市町村長さんの関心のあるものについてご発言をいただこうかなと、こう思ってます。その項目としては、昨年も取り上げていたものとしては「新しい時代の公にふさわしい地域づくり」というようなこととか、これが1つあります。それから昨年も取り上げた課題としては「県民局のあり方」、これもあります。それからもう1つ「ごみゼロ社会の実現に向けて」というのもございます。今年、新たに入れるのは「みえの文化力」ということ、それから「権限移譲の推進」というようなことが挙がっております。それから、あと「県民局の選定項目」、これは現在調整中でありますけれども、こういったことも昨年からの継続的な項目でありますけれども、こういうのもあるということです。したがいまして、こういった項目の中から市町村長さんに関心のあるものについてご発言いただいてはどうかと思います。ただ、自由闊達に忌憚のないいご意見をいただきたいので、そこは特に市町村長さんがこれ以外の項目でもご発言されるということはあると思われます。

(質)新体操のワールドカップファイナルにつきまして、既に発表されてるんですけど、
日程が決まって新たに何かヘルシンキでの会議等で確認されたとか、あるいは追加事項とかそんなのはございませんか。
(答)特にございませんけれども、内部的なお話としては競技種目について、まだ詳細については主催者である国際体操連盟と財団法人日本体操協会が協議をしているというような状況だと聞いております。それは、個人戦が主体になるのか、あるいは団体戦も入ってくるのかというようなことがあるというふうに聞き及んでおります。

(質)これ開催地はサンアリーナなんですけれども、伊勢市とか、あるいは周辺町村等で宿泊とかいろいろあると思うんですが、その辺何か県と連携してのチームとか、そんなのあるんですか。
(答)一応、新体操ワールドカップファイナルの方は、主催が国際体操連盟でございます。共催として財団法人日本体操協会、それから社団法人日本新体操連盟ならびに三重県、三重県教育委員会、それから三重県体操協会、こういったところが入ります。クラブ選手権の方ですが、これは主催が社団法人日本新体操連盟、共催が国際体操連盟、それから財団法人日本体操協会、それから後援をする形で三重県と三重県教育委員会、それから三重県体操協会というのがございます。共催とか後援についてはいずれもまだ予定ということでありますので、あくまでも予定だということで取り扱いをお願いしたいと思いますが、このワールドカップファイナルについては、県としては今後主催者であります国際体操連盟等としっかり相談をしながら、実行委員会というようなものを組織しまして準備を進めてまいりたいと、こう考えております。実行委員会につきましては、三重県のほか財団法人日本体操協会や三重県体操協会、それから開催地の伊勢志摩地域の関係者等で構成をしたいと、こういうふうに思っておりますが、まだ具体的な中身については今後検討を進めていくという形のところでございます。それからクラブ選手権の方でありますけれど、これはスポンサーの付いた大会ということでございますので、三重県としてはさっき申し上げました後援というような形で支援をしていきたいと、このように考えております。

(質)環境保全事業団経営の廃棄物処理センター、四日市小山ガス溶融化施設が昨日、協議会を立ち上げたんですが、一応、市町村長、首長さんたちの協議会という形なんですけれど、やっぱり県と保全事業団に対して、19年の35,000円にまた再値上げすると、その辺の不信感が強いというふうな、どうも昨日の協議会もそういう感じなんですけども、その辺知事としてはどういうふうにお考えでしょうか。
(答)この問題につきましては、確たる状況になっていること、県としてはその責任も大変重いものだというふうに思っておりますが、私も知事として過去に後戻りできない課題でありますので、なんとかこの状況を改善していかなければならないという強い思いは持っているところであります。そこで今後、環境保全事業団そのものが溶融炉のごみの処理も含めてしっかり健全な形で県民の期待に応えて運営できるということが大事であります。まず、事業団の経営努力、その中で県も果たすべきことはしっかり果たしていかなければなりません。しかし一方でこの業務そのものは、第一義的に市町村のごみ処理の一端をやると、こういうことであります。そういう意味では、ここの運営については、当初から関係の市町村がかかわっているわけでありますので、運営のあり方、経営のあり方等についても、やはり関係者のご理解を十分に得ながら、今後の方向を考えていく必要があるのではないかと、こういうふうに思っていたところでございます。今回、4月22日に市長会等においてもいろいろ事業団と県から状況等について説明を行ってきているということでありますが、その中の議論できちっと判断できる者が集まっている場がいるんではないかというような向こうからのお話もございました。そういう意味では、今回こういう協議会というようなものを立ち上げて、そして市町村の方々、広域連合とかそういったところも含めてでありますが、そういったところとやはり、これまでの経緯はもちろん、そして今日置かれている状況、こういったことを一緒に認識を共有しながら、どうしていくかということが相談できる場が望まれるのではないかなと、こう思っておりました。したがって、今回こういうふうな形で進んできていることにつきまして、私としては十分にその中でかかる現状をしっかり踏まえてご相談申し上げていく、協議していくということが大変大事なことではないかなと、こう思っております。

(質)協議していくことは大事ですけれど、実際問題、協議会そのものの判明段階で2市町、小俣と熊野が参加しない方向という、態度保留という状態なんですけれども、さっきの「膝づめミーティング」とも関連するんですが、多分、市町村長と事業団、あるいは県の対話というか、その辺が一番大切だと思うんですけども、その辺知事はどのように対応されていくおつもりですか。
(答)さっき申し上げたように、過去に戻るわけにいきませんけれど、この事業をスタートさせる時から、むしろもっと市町村とか関係の皆さんと十分協議をしながらやってくる必要があった事業だろうと、こういうふうに思っております。そういう意味では当時の事業のスタートについて、やはりきちっとした十分な対応ができていなかった。そのことが、今日の状況を作っている原因の一つにもなっていると、こういうふうに認識しております。ただ、この事業は、県が県のためにやっている事業では全くないわけでございます。そういう意味ではかかわっている市町村の皆さん方のごみ処理の課題そのものでもありますから、ぜひこういう場できちっと協議をし、相談をしていくということは、とても大事な基本的なことだと、こう思ってますので、さらに一層市町村の協議会に対する対応についてもご理解を求めていきたいと、こういうふうに思います。

(質)協議会に態度保留の市、町それぞれの長には何か直接働きかけられることは。
(答)まだ、そういう状況も私ども伺ったばかりでありますから、今後、担当とまた必要に応じて協議をし、私からも必要に応じて意見を申していきたいなと、指示を出していきたいなと、こういうふうに思います。

(質)今の話の中で、知事の現状認識のところでスタートさせる時に市町村と十分、協議というか話し合いをする必要があったと、そこら辺に今の現状がある、一つの問題があるというふうに認識されているという現状認識がある一方、この現状を解決していくには、市町村というのはごみ処理というのは県のためでなく市町村のためにやっているのでそこら辺はというお話をされましたけど、市町村にとってみると、スタートの時点で十分にそういうところの話し合いがないままスタートして、問題が表面化したところで、これは県のためにやっているのではなくて、市町村のためにやっているんだからという言い方というのは、市町村にとってみると県にとって都合のいい話に聞こえるように思うんですが、そこら辺はどのようにお考えになりますか。
(答)結果として、要するにやっている事業そのものについては、市町村のごみ処理の一環の中で、事業団が最終的な部分についてやろうということになっているんですから、申し上げたとおりだと、こういうふうに思います。ただ、冒頭申し上げましたように、県が深くかかわってこの事業を進め開始をしてきたわけでありますから、その責任を回避して申し上げているというわけではありません。ですから一緒になって考えてくださいよということを申し上げているわけであります。

(質)そこら辺の県としての責任はきっちり果たしていくということですか。
(答)当然、今後これをきちっと改善をしていくという中で、県の果たすべきものについては、やっぱりその責任を果たしていかなければならないというのは言うまでもありません。

(質)知事の中にガス溶融化についての、双子の問題児というガス溶融化とRDFがあるんですけども、それについてもやっぱり前県政の負の遺産だという認識はおありなんですか。
(答)RDFとガス溶融炉の問題はまた若干ちょっと違うものだと思っております。一つ言えることは、環境循環型社会の構築を目指す中で大変大きな課題になっているごみの問題について、どう対応していくかということについて、その事業の実施主体がどこになるかということは別にして、ガス溶融炉の事業、あるいはRDF化というようなことは、一つの大変注目されるツール、やり方、手法であると、こういうふうに思います。そして、その意味合いは今の時点も、また今後将来についてもかなり大きな意味合いをやはり持っているというふうに思います。ただ問題はそれを事業展開するときに、どこが主体となってやっていくかということ、あるいはどういう方法でやっていくのか、将来的な経営の見通しについてどうやっていくかというようなこと、もちろんもっともっと大前提として、安全性の検証について、きちっとやっていくというようないくつかの課題があると思いますね。で、そういったことを整理していく中で、私としては県としてのその責務を今回のガス溶融炉については感じざるを得ないと、こういうふうに思います。

(質)改めて廃棄処理センターの必要性はどのようにお考えなのでしょうか。
(答)今、私ども三重県において、ごみゼロ社会実現のためのプランをつくり、そして17年度からモデル事業を実践して、20年がかりで今後この対応を進めていこうという中であります。で、そういう中で今後ごみ問題に対しては、県民の意識や市町村での対応も含め、プランで打ち出しているいろんな取り組み、こういったものを生かしながら状況は変わっていくんだろうなと、こう思ってます。しかし、最終処分量がゼロになるという社会を目指すためには、ごみの全体量を減らさなければいけないとか、あるいは生産者責任等も含めた生産者側の対応だとか、いくつかの大きな課題がありますけれども、処理する部分で言えば、とにかくごみを少なくしようとしても、最終的にそれでも出てきているごみをどう処分するかというときに、リサイクルや再使用、再利用も含めて全部何とか3Rと言っているリデュース、リユース、リサイクル、こういったことがなかなかできない最後のものについては、燃焼しなければならないということがやはり残るかもしれません。そういうものについて、最終的にそれもサーマルリサイクルとして活用していくというような、そういったことも含めてやっていかなければならないのではないかなと、こう思ってます。過渡的な状況もあろうかと思いますが、しかし、ごみがかなり極端に減ってくれば、それぞれの単独の市町村でやるよりも、やはり広域的に対応していくということが非常に効果のあることだろうと、こう思いますから、そういう意味でセンターとか、そういうものの意義については一定のものを、やはり必要であるということを感じているところです。

(質)それからごみの処理料が高すぎるという意見も出ていますけれども、この点に関してはどのようにお考えでしょうか。
(答)ごみの処理料についてはいろんな評価の仕方があるんでしょうけれども、それは全国的にいろいろ比較をしていった中で、三重県の水準は他と比べて決して高いわけではなくて、むしろ相当採算を無視した低額でスタートしているというようなことがございます。したがって、今の現状は高いとか、そういうことではないと思います。しかし市町村にとってみれば、ごみ処理に要する経費というのは相当莫大なものでありますから、一つ一つの料金等については非常に神経質に、また非常に影響が大きいということで、いろんな対応が出てくるんだろうと、こういうふうに思ってます。

(質)先ほど事業のスタート時に十分な対応ができなかったことが、今日の状況を生み出しているとおっしゃいましたが、今回にしてみても2つの市町が、熊野市と小俣町は正式にまだ参加するということを表明してないですよね。で、そこをもっと熊野市、小俣町に十分説明して協議会の理解を得た上で全員揃ってスタートすべきだったんではないかと思うんですけども、その点はどうお考えですか。
(答)ちょっと私もその辺さっきも申し上げたように、昨日一応三役報告の中でそういう状況というのは聞いているんですけども、まだ聞いてすぐなので今後そういった向こうの考えだとか、そういうことも分かればそれに応じて対応していきたいなと、こういうふうに思います。しかし、現に大変な危機的な状況の中での今後の運営に対する協議だと、こう思いますので、協議そのものはできるだけ早くやっていくということが大事ではないかと、こう思ってます。

(質)だから2つの市長、町長の認識は次の2年後の35,000円に上げるための運営協議だと、だからこれは参加すること自身が本来市民とか、町民への裏切りだというふうな認識がおありのようなんですけど、その辺は知事とは認識が違うんですか。
(答)過去のいろんな経緯があるかと思いますね。ですからそういうことも含めてやはりしっかりそれも振り返りながら、またこうなった状況というのをお互いやっぱり認識を共通にしながら、これからのことを論じていかなければならないと思います。要するにこれから先どうするのかということが大事でありまして、過去の経緯に引っ張られて将来に対応することの判断を誤ってはいけないと、こう思います。ですからまだ私それぞれの方のご意見を詳しく存じませんので、その上で県としてできるだけの努力をまた積み重ねていくということであろうかなと思います。

(質)知事は最近「本音でトーク」で比較的前県政の負の遺産の処理は非常に大変だというふうなことを方々で言われているんですけども、このガス溶融炉も知事の認識の中で前県政の負の遺産という認識はおありなんですか。
(答)事業がスタートして2年も経たない内に経営破綻が見えてくるというのは、けたたましい経営目標の設定の誤りだというふうに思いますね。

(質)それは前県政の負の遺産という感じなんですか。
(答)それを今の時点で何とか処理しなければなりませんから、直近の過去のツケの清算になるんでしょうね。

(質)県の果たすべき役割は果たすというふうにおっしゃいましたけれども、具体的にはどういったことを考えてらっしゃるんでしょうか。
(答)それはまた協議をして、そういう中で詰めていけばいいことだと、こういうふうに思います。今の私の立場からいけば極めて非常に抽象的なそういう言い方になりますけれども、責任は県として私は十分あるということをさっきから申し上げておりますから、その中で具体的に議論して詰めていけばいいと思います。

(質)素朴にお聞きしますが、なぜ経営目標を誤ったんだと思われますか。
(答)よく分かりません。

(質)よく分からない。
(答)ええ、当時の判断がどういう判断であったのか、少なくとも私であればそういう判断はしなかっただろうとしか言えません。

(質)私だったらこうしなかっただろうというのは、どこでお感じになられますか。
(答)採算が全く取れないと分かっている料金設定の下で事業をスタートするというようなことはちょっと考えられないことですよね。

(質)なぜそうなったかということは当時の状況が分からないから、よく分からないということですか。
(答)そうですね。

(質)ただそれは前に議会でもかなり議論されて、ずさんだったという県側の反省があったんですけども、それは報告を受けられてませんか。
(答)そういうことでしょうね。

(質)分からないという言い方は少し。
(答)いや、具体的にどういうふうに詰めたかということまではちょっと分かりませんけれども、最終的には全くそういう意味では、将来への見方というのが甘すぎたのか、あるいは責任持った対応をしていなかったか、どっちかでしょうね。少なくとも社会状況の変化で今日のような状況になってしまったんだという言い訳は通らないと思いますね。

(質)中国行かれている間に職員のちょっと不祥事があったんですけれども、経営品質向上と絡めて知事のお考えを改めてお願いします。
(答)今回6月2日、県の職員の不祥事によりまして、逮捕というような事態になったということ、私としては誠に遺憾なことでございます。不正行為が判明をした、そのことによって県民の皆さんに対するところの信頼を欠くということになり、この点は心からお詫びを申し上げたいと、このように思います。私は県政運営を担当した段階から、県政運営の中で最も大事なことについては、やっぱりリスクマネジメント、危機管理であるということを職員に対しても言い、マネジメントシステムの議論の中でも、いろいろ議論をしてまいりました。少なくとも県民の信頼を欠いてしまうようなことがあれば、他に行政サービスとして評価されるはずのことをやっていると言っても、それはもう台無しになってしまうということで、私どもはやはり県民の信頼の上にこの行政が成り立っているんだということを肝に命じていかなければならない、こういうふうに思っているところであります。そんなことからマネジメントシステムについては、旧来からいろんな科学的、合理的判断を持ち込もうとした、例えばPLAN・DO・SEEのサイクル、こういったもののマネジメントシステムのベースに危機管理を置きました。さらに旧来から続けてきた行政経営品質向上活動、ならびに環境マネジメントシステム、この3つをマネジメントのベースに置いたわけでございます。それで行政経営品質向上活動につきましては、職員のより意識を高めていくということで最高のツールであるというふうに評価しておりますが、しかし、それは意識向上を目指そうという姿勢のある職員に対して効用があるわけであります。したがって期待される職員の意識高揚には、これは最高のツールであるという思いは、今のいろんなツールの中ではやはり一番いいツールでないかなという意識を持っているところでございます。しかし、このことと危機管理とは同一のものではないと、こういうふうに思っております。リスクマネジメントとして全体の職員の意識を高揚していくということ、これはもちろん基本的には作業できることでありますけれども、しかし職員もそれぞれ個々の個性を持ち、考え方を持っているということでありますから、マネジメントシステムはあらゆる職に対してもそういった意味できちっと危機管理ができるという、そういうマネジメントのシステムが大事であります。そういう意味では今回かかる職員の不正行為について、それを見つけられなかったという観点からいけば、組織運営上、あるいは人事運営上いろいろ問題点があったんではないかと、ここらは謙虚に反省をして今後に生かしていかなければならないだろうと、こういうふうに思っているところであります。今各関係部局には、再発防止に向けて、現場での取り組みについて指示をいたしているところでありますけれども、やはり組織のあり方だとか、人事制度のあり方であるとか、こういう制度、仕組みにかかるところから今回の事件について改善ができるものがあれば、当然そういうふうな改善をしていかなけらばならないと、こういうふうに思っております。なお、私としては中国へちょうど行っている間に発表になったわけでありますが、2日には副知事が緊急の部長会議を開催して、関係部局への指示は徹底はしているところでありますが、今朝部長会議がもたれましたので、私の方から改めてマネジメントの中で最重要なものとして、危機管理というものを旧来から主張してきた。そのことをもっと厳しく受け止めてもらいたい、みえ行政経営体系の中でのベースの最も重要なものとして位置付けているので、そのことについて改めて全部局長にそのことを求め、指示をしたところであります。

(質)今のお話整理するとシステムとか、組織のあり方等にはある意味発揮できるけれども、しかし個人についてはそういう意識がもともとない職員はしょうがないと、そういう切り捨て的な部分ということでもないですか。起こることは今後も防げないだろうと。
(答)リスクが発生する可能性というものを事前にどこまできちっとマネジメントできるのかということについて、しっかり対応を考えておかなければならないということを申し上げましたが、具体的には今回の状況を踏まえて、もう少し勉強し、研究してまいりたいなと、こう思ってます。

(質)行政経営品質向上活動ですけれども、目指そうという職員には最高のツールで、目指したくない職員にはどうなる、もしくはその職員をどうするんですか。
(答)ですから、そこは上司である管理者の、実はマネジメント能力にかかってくる問題であると、そういう意識にさせていくということが極めて大事なことですね。

(質)これも堂々巡りの議論になりそうですけども、やる気のない者は上司にいくら言われてもやる気にならんから、行政経営品質向上活動は意味がない。だけど上司はその行政経営品質向上活動で気づいたらで指示していくけれども、職員にその気がなければ堂々巡りになりませんか。
(答)県庁という職場に不適格な、適応できない人がいるとすれば、それはその人にとっても不幸なことでありますから、そういった課題もあるのか、どうなのかということ、これは今のようなお話が出るんでしたら、私としてはきちっと今後の検討の中で調べていきたいなと思いますね。

(質)折しも県教委は数年前から不適格教員(指導力向上等支援事業)というのをやっているんですけども、県職員にそのような制度をつくられたらどうですか。
(答)これからこういった、言ってみれば県にとってはひとつのピンチであったわけですが、ピンチを今後県民の信頼をより得るためのチャンスに結び付けていきたいと、こう思ってますので、いろんなところの事例も参考にさせていただくということは大事だと思ってます。県教委の取り組みについては大変評価しているところであります。

(質)明日、尾鷲総合病院の医師の確保、存続を求める署名が届けられると思うんですが、その医療を巡ってなんですけれども、医師の確保と言いますけれども実際に医師がいない、非常に少ないという現状がある中で、尾鷲の病院に関して県は医師の確保を目指していくということを知事はこの前の会見でもおっしゃられてたと思うんですが、それとは別に、県内のそういった少ないお医者さんかかわる診療科の医療は、今後、東紀州のように集約化をしていく、センター化していく、こういう傾向がもしかしたらあるのかも知れない。仮にその場合、県民の人にとっては、そうした医療というのはこれまで例にないというか、慣れない部分があると思うんですけれども、こういう集約化というものについて、そういう医療のあり方というものについて、三重県として、これからどういうふうに大学と連携を取るなどして受け入れていくのか、それともあくまでその場しのぎ的に医師の確保を継ぎはぎのようにしていくことで対応していくのか、集約化を目指す方向で検討していくのか、その辺の考えを聞かせてほしいんですけど。
(答)尾鷲にかかる問題については、やはり医師の確保が非常に難しい、三重大としては三重大としての考え方に基づいて対応されたんだというふうに思いますけれども、私ども、市町村の立場も含め、地域という立場から考えますと、基本的に医師の確保は難しいという、そういう状況の中で、大変、今苦悩しているということだと思います。基本的には医師の確保について、県の方もいろんな取り組みをやってます。今年はドクタープール制なんかも始めたところでありますし、有効な手だてがあれば、県としても今後も医師確保のためにいろんなことを考えていかなければいけないと、こう思ってます。しかし、根本的には都市において、経済的な有利性というのが強く医療の世界でも働いて、大都市に医師が集中してしまうと、こういう傾向については、国レベルの課題としてこれをどうするのかということを考えていただきたいということを国の方にも強く申し上げていきたいと、こういうふうに思っております。それから、今、センター化していく医療、集約化していくというようなことについてお話がありましたけれども、例えばがん対策だとか、極めて高度な医療が必要とされるものについては、県民の立場からいけば自分の身近な所にあるということと、少し距離は離れていても、より高度な、的確な治療が受けられるということとの、見合いの部分というのは、県民の立場からはあるのではないかなと、こう思います。しかし、今日ほどいろんな高度な医療技術が展開されてきているところでありますから、そういう意味では、県民の皆さんにその病気の状況に応じて必要な医療が受けようと思ったら受けられるんだと、こういう態勢にしていくということも大事なことではないかなと、こう思います。県だけというのではなくて、そういう各レベルにおけるところの役割分担をしっかりしながら、そして地域に根ざしたという形にしていくためには、ネットワーク化を十分進めていくというようなこと、こういったことが大事ではないかなと、こういうふうに思います。ちょっと一概には申し上げにくいお話だと思いますね。

(質)その関連で、おそらく今、集約化の話で知事は主に高度医療の関係の話を中心におっしゃいましたけれども、今多分、県民なり住民の皆さんの漠然と感じてる不安というのは、そういう高度医療というよりは、今回の産婦人科もそうですし、あるいは小児の救急ですとか、そういう極めて日常的だったり基礎的なところから足りなかったり、あるいは集約して遠くなったり、そういう身近な所でお医者さんが足りないっていうところにすごく不安というのが来てると思うんですが、そういった観点からの集約をされてしまう、あるいは統廃合が起こってしまう、そういう現状についてはどういうふうにお考えですか。
(答)それはさっきのお話で、前半部分に申したとおり、基本的には医師の確保等が大変困難だというような問題があるわけですね。したがって、それについてはできるだけの対応を、私ども県として、取りうる対策は医師確保のために取っていきたいと、こういうことでやっているところであります。しかし、なかなかその効果が十分に出てこないという中で、それぞれの所でそれをどうしのいでいくかというような状況で、時代がいろいろこう動いているというような部分があるのかなと、こういうふうに思っております。私どもとしては今後に向けて、さらに医師確保のために努力していきたいと思ってます。例えば三重大学の医学部についても、卒業された方がやっぱり三重県に多く定着をしてもらうということが大事であります。そのためには、やはり三重県の、地元の学生ももう少し枠をとってもらった方がいいんではないか、こういうことも三重大の方に申し入れまして、三重大でも十分前向きにご検討いただいているのかなと、こう思います。したがって、その根本をやっぱりきちっと確保しなければ、今の問題はさらに将来心配な状況になっていくのではないかなと、こう思ってます。

(質)全県的になんですけども、特に蓮ダムですとか宮川ダムの水位がかなり少なくなっている状態が続いてるんですけれども、対策というとなかなか難しい面もあるとは思いますけれども、どのように考えてみえるのかというのを聞かせてもらえますか。
(答)宮川あるいは櫛田川だけではなくて北勢の水系についても、県内全域について、この夏へ向けての水需要に対応できるのかどうなのかということが心配されております。今、それぞれについて、事業者やあるいは市民に節水等を具体的にお願いをしていこうということで、すでにいろんな対応もやっている所があるわけでございます。今後もずっと長期に雨が降らない、それだけの水が確保できないというような事態を考えれば、その対応をきちっと考えておかなければならないと、こういうふうに思います。今の段階では、そういう状況で推移をしていく中で、なんとか水については回復してほしいと、こういう思いを強く持ってます。

(質)5月末に、政府の地方制度調査会で総務省が道州制の案という形で5案、確か提示をして、区分けなんですけど、三重県はそこではどちらも中部・東海の方に組み入れられていて、ただ、但し書きのところで、個別に検討を要する県もある、みたいな形で三重のほか9県くらい、確か明記されているという話です。その総務省の案についてどうお考えかということと、もし今、道州制でどちらかの地域を選べと言われた場合は、知事はどちらに入るんでしょうか。
(答)道州制の議論は、私は今後の地域主権社会を考えていく中で、大変大事な前提となる話であります。したがって、国の立場から地方分権についてしっかりした将来像というものを提示していく必要があるのではないかなと、こう思います。しかし、国の方は権限移譲等を含めて、三位一体改革の議論でも、全く地方分権については真面目に考えているとはとても評価しにくい、各省庁と族議員との既存体制派がまだまだ主流を治めているような感じでありますね。そんな国が、道州制ということを自ら言うのは大変おこがましいことだと、こういうふうに思います。むしろ、道州制の区割りなんかを言う前に、国としての行政の機能をどう特化させるんだということをまず決めて、それを提示した上で、その上で地方の制度として二層制でいくのか、あるいは他の方法で行くのか、その上で地方として二層制でいく場合に、それが今の都道府県の制度なのか、あるいはそれの連合体なのか、あるいは道州制なのか、そういった議論に成熟させていかなければならないと、こういうふうに思っております。我々としては、いろんな状況の中で勉強を積み重ねていくということが大事だと思っておりますが、この話は国が国としての、政府が行政の役割というものを、まずしっかりと自ら定義をして形を提示しなければ、本当の議論は始まらないと、こういうふうに思っております。そういうことをまず前提に申し上げた上で、道州制の議論のことについてはいろんな角度から行われてますから、参考にするようなしないような、ものなのかなと思います。三重県としては、私は地方分権の中でも最終的なゴールとして、東京一極集中の廃止、首都機能の移転をさせるというようなことが、三重県としては描かれるいうふうに考えております。そういう意味では、東京一極集中という事態にきちっと対抗しうるものとしては、中部圏あるいは東海だけとか、あるいは近畿圏についてもまだまだ十分ではないのではないかなという気もします。私は個人的な立場でいくと、近畿圏と中京圏ぐらいが一緒になった形で、道州制議論の中でもそのメリット・デメリットを比較しながら議論をしていくということは大事ではないかと、こういうふうに思っております。

(質)確認ですけど、どこかの講演会で言われたように、中部・近畿が一体となった州なんですね。
(答)まだ州というイメージまで、さっき申し上げたように、国の方がああいうていたらくな状況ですから、そこまでは言ってませんけれども、少なくともそういった広域連携、近畿・中京という言い方を私はしていますが、近畿・中京の連携が強化をされていくということが非常に望ましいのではないかと。考える基本としては、やはり日本の中の一つの地域であっても、やはり世界のグローバル化・ボーダーレス化に対応するのには、地域そのものが世界に向き合いながら、今後、地域間競争を戦い、勝ち抜いていかなければならないと、こう思います。そういう力を発揮するためにも、東京というものを外して、そういったものに対応できる、そういう地域の力をつけようと思ったら、やはり私は最も期待されるものとしては、近畿・中京圏というものの連携があるんだろうと、こういうふうに思っております。

(質)「日本まんなか共和国」との絡みというのは、もう捨てるんですか。
(答)そんなことは言ってません。将来的な方向として、そういうものが必要ではないのか、あるいはそうすることによる効果は非常に大きいのではないかということを申し上げてるんです、考え方として。

(質)それは、大阪市でのリップサービスでそう言われただけであって、その後も中京とか名古屋でも言われるんですね、このことは。
(答)私としてはそういう思いがありますので、機会ある度に申し上げていきたいと、こういうふうに思ってます。

(質)広域連携っていうのは、ひとつの行政体っていう形も視野にあるんですか。
(答)今、一般的に行われている議論の中には、都道府県合併というようなイメージのものもあれば、都道府県と、もうひとつ別個に州というのがあって、いわゆる地方でも三層制に、州・県・市町村というふうに、そういう考え方のものもありますね。一般的にはあんまり多くはないと思いますけどね。いろんな形があるので、その辺は学者の皆さんに聞けば、もっともっといろいろ手法としてはあるのかも知れませんけどね。

(質)だから、知事にお聞きしてるんです。要するに近畿圏・中京圏というのは、一つの行政体であり得るんですか。
(答)最終的にそういうこともあり得ると思いますね。ただ、今の状況ではさっき申し上げたように、この国の環境が道州制を導入できる環境にありませんから、今は広域連携という形なんだろうと思います。まだ議論の段階だと、こういうふうに思います、道州制そのものはね。

(質)中国のお話をお願いします。
(答)6月1日から3日の間、中部の観光を考える百人委員会、ならびに中京圏国際観光交流促進協議会が企画をいたしました中国への観光キャンペーンに団長として行ってまいりました。これは国のビジット・ジャパン・キャンペーンに呼応して、この中部地区の地域の観光を売り出そうということでまいったところであります。向こうで上海市の人民政府や、それから在上海日本総領事館、それから上海市の旅遊事業管理委員会、中国東方航空公司、上海中国青年旅行社等へ訪問いたす一方で、観光説明会、それから商談会、交流会、こういったものをやってまいりました。大変意義があったんではないかなと、こう思ってます。行ったすぐに成果を持ってというのではなくて、これからこの話し合いをスタートとして、いろんな観光商品の造成に結び付けていきたい、こう思ってますし、三重県としてもそう取り組んでいきたいと、こういうふうに思っております。最近中国からお見えの方も若干減少気味、それから日本から上海等へ行っている観光客も減少しているということです。特に中国東方航空では座席が日本便で65%ぐらい、それ以上確保されていたのが、最近は50%を切るような状況になっているということで、少し心配をいたしておりました。しかし昨年までの実績で、日本からは約330万人ぐらいの日本人が出掛けて順調に伸びておりますし、それから中国から日本へは61万人を超えたということでこれまで推移してきております。最近の状況については、私は一時的なものではないかなと、こう思っております。特に国外旅行者の皆さんは東南アジアへは非常に気軽に来てるんだけど、ヨーロッパやアメリカや日本については、ビザ等のことで非常に手続きが煩雑で手間が掛かると、そういう点がちょっと障害になっているというようなお話もありました。しかし実際に日本への旅行は他の国への旅行と比べると、最もクレームが少ないそうでございまして、経費的には比較的日本の場合は高くなるということがあっても、来ていただいた皆さんの満足度は高いんではないかなと、こういうふうに思っています。それから特に上海の方では子どもたちにぜひ見せたい国として日本があるんだということを旅行社の方も強調をされておりました。日本と中国とのやはりいろんな最近問題になっていることを考えますと、よりお互いに直接、お互いの国を見て、実感して、そして知るということが非常に大事ではないかなと、こう思います。そういう意味では国際観光交流というのは、まさに国の相互の信頼関係を高め、協力を深めていくということにきちっと結び付いていくことだと、こういうふうに思い、期待をしております。以上です。

(質)三重県のことは何か言われたんですか。
(答)三重県については、特に個々の話の中ではそんなに数多く触れているわけでなくて、あくまでも中部という立場でありました。国際博覧会だとか、セントレアのことについてはいろいろお話が出ました。ただ私の方からは言葉の端々に伊勢志摩のことを触れたり、F1のことを持ち出してみたり、できるだけ私としては三重のことも併せて宣伝したいということでありました。なお説明会の時には県の担当者からDVDを用いまして、三重県のPRをしっかりさせていただいているところです。

(質)成立した商談はあったんですか。細かいのは。
(答)商談会や説明会を通して、今後中部、あるいは我々三重を含めた観光商品を造成していこうということでありますから、今後引き続いて努力をしていくということです。中国の上海の総領事館もおじゃましましたが、投げられた泥か何かよく分かりませんけれども、窓が汚れたまま、そのままになっておりました。

(質)嫌みですか、日本の。
(答)この件についてはきちっと解決してませんから、忘れないようにということなのかもしれませんね。

 

( 以 上 )

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