【Hello!とうけい】Vol.279 令和3年経済センサス-活動調査(確報) 産業横断的集計から見た三重県の産業の特徴
令和5年11月22日掲載
統博士:計子さん、今回は、「令和3年経済センサス-活動調査」(以下「R3活動調査」といいます)の「産業横断的集計」の結果から、主に、県内産業の従業者の状況を大まかに見てみようと思うのじゃ。
計子さん:前回のvol.273では製造品出荷額等の視点から三重県の製造業の状況を見ました。同じ経済センサス-活動調査ですが、「産業横断的集計」は前回に見た「(製造業)概要」やその後に公表された「(製造業)結果報告書 確報」と何が違うのでしょうか?
統博士:製造業の「概要」と「確報」は、従業者4人以上の「製造業」の事業所のみが集計対象じゃったが、「産業横断的集計」は、従業者1人以上の全産業が対象ということじゃな。では、従業者数を見てみよう。(注1)
計子さん:R3活動調査における事業所数や従業者数は、令和3年6月1日時点の数値でしたね。この時点の全産業の三重県の従業者数(公務を除く)は、約79万8千人、全国に占める従業者数のシェアは1.4%ですね。
統博士:三重県の従業者数のシェアは高くないように見えるが、全国順位は22位で、47都道府県のちょうど中位じゃな。
次は、その従業者数を産業大分類別に見てみよう。
統博士:三重県の従業者数を見てみると、「製造業」が 207,911 人と最も多く、次いで「卸売業,小売業」の 142,069 人、「医療,福祉」の 107,481 人の順に多くなっておるのがわかるじゃろうか。
計子さん:三重県の場合、この3つの産業で全体の半数を超えていますね。また、全国の結果と比べると、製造業が従業者全体の約26%と1/4を超えていて製造業の割合が多いですね。
統博士:ちなみに、試算値じゃが、三重県の売上(収入)金額を産業別に見てみると、次の表のとおりで、従業者総数の実人数が多いそれらの産業は売上(収入)金額も大きいようじゃ。(注2)
計子さん:売上(収入)金額では、「製造業」が全体金額の約48%と半分弱を占めていて、「製造業」の比重は更に大きいですね。
統博士:では、視点を変えて、三重県の産業別・男女別の従業者数の割合を見てみよう。
計子さん: 男女比でみると、男性比率が高い産業は、「鉱業,採石業,砂利採取業」が85.9%、「電気・ガス・熱供給・水道業」が83.0%、「運輸業,郵便業」が80.0%などとなっていますね。また、女性比率が高い産業は、「医療,福祉」が71.7%、「宿泊業,飲食サービス業」が61.7%、「金融・保険業」が60.4%などとなっていて、各産業に特徴がありますね。
統博士:従業者の構成からみた県内産業の特徴をわかってもらえたじゃろうか。
計子さん:はい、よくわかりました。調査にご協力いただきました皆様に本当に感謝しています。
ところで、話は変わりますが、産業関係の統計では、令和5年は漁業センサス、令和7年は農林業センサスの実施年ですね。
統博士:世の中の状況を的確に把握し、講ずべき対策や施策を検討するには、統計データが不可欠であると思うところじゃ。調査にご協力をしていただいた方々に厚く御礼申し上げると同時に、今後実施する調査へのご協力、何卒、宜しくお願い致します。計子さん、今日は、ありがとう。
計子さん:こちらこそ、ありがとうございました。
※注1 産業横断的集計では、「農業,林業、漁業」の個人経営の事業所や「家事サービス業」等、一部の産業の事業所を除きます。
※注2 「売上(収入)金額」は令和2年の1月~12月を対象としています。また、「試算値」は、事業所ごとに売上(収入)金額を把握していない産業について、総務省が試算し、地域別に集計した売上(収入)金額のうち、三重県分をまとめたものです。
(※文中の登場人物は、架空のものです。)
この調査結果については、こちらからご覧になれます。
https://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/75682003128_00011.htm
三重県の統計情報は「みえDataBox」 https://www.pref.mie.lg.jp/DATABOX/
でご覧いただけます。
次回のHello!とうけい♪vol.280は、令和6年1月24日(水曜日)掲載予定です。お楽しみに!