飲食店におけるメニューのアレルギー物質の表示について
はじめに
アレルギー物質の表示は、食物アレルギーのある方の健康被害を防止するために、容器包装に入った食品に義務付けられていますが、飲食店の料理のようにその場で調理したものを提供する場合には、表示の義務はありません。しかし、飲食店で提供される料理についてもアレルギー表示を行った方が、アレルギーのある方に対してより親切です。特に、外国人旅行者など、日本語が話せない方などには、読んで理解できるものを作成するとよいでしょう。
表示の方法
食品表示法で表示義務のある8品目※について、表示する場合
参考様式1を活用し、8品目をメニューなどに色のついたシールで表します。※8品目:えび・かに・くるみ注1・小麦・そば・卵・乳・落花生(ピーナッツ)
注1 容器包装に入った加工食品の表示には令和7年3月31日までの経過措置があります。
8品目に加え、表示を推奨している20品目※についても、表示する場合
参考様式1と参考様式2を活用し、20品目をメニューなどに丸囲みの数字で表します。※20品目:アーモンド・あわび・いか・いくら・オレンジ・カシューナッツ・キウイフルーツ・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・バナナ・豚肉・マカダミアナッツ・もも・やまいも・りんご・ゼラチン
アレルギー物質の確認
提供する料理に、どのようなアレルギー物質が入っているのかを把握するために、記載例を参考にして原材料整理表(参考様式3)を用いて確認してください。なお、20品目は、表示義務がありませんので、仕入れた食材の原材料の表示欄に記載がないからといって20品目が含まれていないというわけではないことに注意してください。20品目の表示がない原材料については、製造者に20品目の有無について確認が必要です。(確認できない場合は、表示してはいけません。)
調理における注意事項
せっかく原材料に含まれるアレルギー物質を確認しても、調理の際に混入しては意味がありません。調理に使う器具を使い分ける、手を洗う、専用の場所で調理するなど、アレルギー物質が混入しない対策も必要です。また、マニュアルを作成したり、日頃から、スタッフの教育を行ったりするとよいでしょう。