1 日時
令和4年11月30日(水)10時30分から12時30分まで
2 場所
三重県総合文化センター 文化会館2階 大会議室(津市一身田上津部田1234番地)
3 出席委員
4名
4 議題
風力発電施設の設置にかかる林地開発許可申請及び保安林の指定解除の審査について
5 会議の公開・非公開
会議は公開で行われました。
6 傍聴者数
12名
7 結果
伊賀市上阿波地内における風力発電施設の設置にかかる林地開発許可申請に関する審議が行われまし
た。
(審議内容)
1 用地の選定について(風速、標高、傾斜度、地質、候補地の検討方法)
(1)風速
施工地の年間平均風速7.0m/sを経済産業省のグリッドデータだけでなく、当地で実施した風況観測結
果が満たしているか確認したい。
(2)標高
開発不可条件に標高1200m以上と記載があるが、三重県では超えるところはごくわずかであるため、
考慮事項として記載が妥当か。それに比べると施工地は標高500~700mと低いため、障害物等がな
く、好風況が得られるとの説明の仕方は検討すべきではないか。
(3)傾斜度
グリッド内の等高線を数える方法は緩い結果となる。現地では(かなり凹凸があり)、比高はそれほど
大きくないものの各々の斜面傾斜はきついと感じたので、傾斜度を評価する方法として適切か。
(4)地質
活断層からは離れているが、北側の亀山市で内陸直下型の地震が起こっており、地震力を見込むことも
重要。施工地は風化の度合いが強い花崗岩であるため、現地を確認し、施工時には切土の角度などを検
討すること。過去の近隣の風車施工地では時間の経過とともに法面が劣化したり、侵食したりしている
箇所がある。完成時だけでなく、中長期的に経過観察や対応をすることは検討されているか。
(5)候補地の検討方法
県内8個所の候補地を比較した場合、総合的に現在の施工地となったとあるが、他の箇所の方が道路等
で有利であるなど客観的にみて合理性があると理解しにくい。例えばもう少し輸送距離が短い地区、な
ど検討の余地があったのではと考える。
2 空中写真の判読
航空写真のみで崩壊地が安定しているかどうか評価するやり方は充分な判断材料といえるのか、再検討
すべき。
主稜線に地すべり地形がないのは、現在の状況である。この計画により谷の源頭部に地すべり要因とな
る盛土を置いた場合は将来的に地すべり要因となる可能性が高まるため、対応を検討すべきではない
か。
3 地形判読図について
判読された結果のみで、等高線がみえないので地形状況が判断しにくい。LPデータの活用に加え、実
際歩いた結果を反映させたうえで、地形の判断をすること。
4 盛土に関すること
(1)渓流源頭部に谷埋盛土を行う計画となっているが、発生土は可能な限り事業区域外の災害の危険性が
低いところへ搬出するよう検討すること。また、開発による発生土を減らすよう検討すること。
(2)地質は風化花崗岩であるため、土砂流出することなく中長期的に切土及び盛土法面の形状が維持され
るよう経過観察をすることは検討されているか。
(3)谷埋盛土の浸透水対策として渓流部に暗渠排水管を設置する計画となっているが、排水管が詰まり間
隙水圧が上昇することで盛土が不安定化し土石流となる可能性があるため、排水管が機能しなくなった
際の対応を準備すべきではないか。また、施工地には図面で読み取れない渓流の存在が考えられるた
め、現況に即した暗渠排水管の設置を検討する必要がある。
(4)盛土のすべり計算において地震を想定した計算となっているが、どの程度の震度力と方向を想定して
いるか確認したい。また、2Z7盛土は平面的には「く」の字に曲がっているが、安定計算ではすべり面
を直線と仮定して行ったのか。もしくは、曲がった状態で三次元的に行ったのかを確認したい。
5 排水処理に関すること
(1)施工地は水はけの悪い土壌を多く含むため、土壌の状態を考慮し現況に即した排水計画を検討してい
るか。また、強い降雨が一定時間以上継続した場合など、10年確率を超えることを想定した計画を検
討すべきではないか。
(2)水の確保について、開発の土地利用において管理用道路が大部分を占めるため、道路の集水及び排水
先、流量を把握した計画があれば確認したい。また、用水路やため池、湖などの水量に変化がないよう
検討したか。
6 直接利害関係者について
同意書について、自治会長やその他幹部の独断ではなく、各自治会の住民全員の決議を経て、同意が得
られたものか。
7 土砂流量に関すること
谷埋盛土端部の堰堤により不安定化した土体を止めることは困難と思われ、地中や地下を流れる水によ
り盛土が滑動した場合の対応、どこにどのような配慮があるかを検討すべきではないか。
8 生物に対する影響
開発により、多くの動植物への影響はないか。住処を奪われることで里山に下りてくることに関し、そ
の影響は検討されているのか。
9 景観に関すること
計画されている風車サイズ(風車の羽の頂点までの高さ)が地上119mと近隣風車群に比べても大き
く、遠方からの景観の変化に影響が大きいと考えられるため、近隣の谷底からの景観だけでなく、中距
離~長距離の平野部生活圏等から見た遠景の景観面や観光面への影響について、検討をする必要があ
る。布引山地や青山高原、経が峰から錫杖などの山稜がかたちづくるスカイラインの景観は伊勢平野の
都市や郊外の生活圏から見たときの心象に与える影響は相当に大きいと考えるべき。
10 低周波音の影響
工事施工時と風力発電施設の低周波音について、住民だけでなく動植物への影響は検討しているか。