1 日時 令和3年6月28日(月)18時00分から20時20分まで
2 場所 三重県吉田山会館 206会議室
3 概要
令和3年度までの募集定員の策定に係る検証を行った後に、公私立高等学校協議会で出された意見について協議を行いました。主な意見は次のとおりです。
(1)令和3年度までの募集定員の策定に係る検証
○平成30年の提言では「県立高校と私立高校の双方が大幅な減少を適切に分担することが必要」とある
が、ここ数年の公私の募集定員の推移をみると、適切に分担されていない。
○県立高校と私立高校の特色化・魅力化の取組が紹介されたが、これらをもっと中学生に対してPRして
いくべきである。
○770人もの生徒が通信制に進学していることは、募集定員における公私比率を検討するうえで無視で
きない大きな要素である。特色化、魅力化に取り組んでも、通信制への進学者が増えていくと、全日制
高校にとっては厳しい状況になることが予想される。
(2)公私立高等学校協議会の意見についての協議
ア.県内全日制高等学校入学見込み人数の算定において用いる進学率について
○計画進学率は、12月進路希望調査の過去5年間の平均で算出されているが、過去5年間を見ると継続
して下落傾向にあるので、その要因の分析が必要である。
○子どもたちの希望が最も反映されているのが12月の進路希望調査結果だと思うので、その結果をぜひ
募集定員総数に反映させてほしい。希望者の多い高校の募集定員が減らされるのは、数合わせともと
れ、望ましくないという意見が教育長会でも出ている。
○子どもたちは、12月進路希望調査に基づいて受験に臨むので、その結果を大事にしてほしい。増加傾
向にある不登校や外国籍の生徒など多様な生徒を受け入れるためにも、子どもたちが幅広く進路を選択
できるようにする必要がある。
○計画進学率と実績進学率の差が2%あり、約300人の開きがある。新しい進学率の算定方式には、例
えば過去の3年間は実績で、直近2年間は12月進路希望調査を用いるなど、入学見込み人数の算定に
用いる値を実績値に近づけるように検討してほしい。私学側としては、2%の差は大きすぎると考えて
いる。
○実績値に近づけすぎると総募集定員が少なくなるため、入学者選抜の不合格者が増え、全日制への進学
希望者が減っていくことに繋がるおそれがある。
○通信制への進学も、中学校の先生が、子どもたちに寄り添って熱心に指導した結果であるため、尊重し
たい。
○計画進学率と実績進学率との差については、進路変更して進学した生徒にその想いを聞き取ってみては
どうか。
○年収約590万円未満程度の世帯は私学の授業料が実質無償化になっているが、約590万円以上の世
帯に対する県の補助制度があれば、私学に通う生徒も増えるのではないか。また、北勢地域と他地域の
公私比率のアンバランスについても考えてほしい。
イ.学校別募集定員策定に係る地域別の全日制高等学校入学見込み人数について
○全ての中学生が地元の高校に進学するわけではないので、地域ごとの流出入をふまえた策定が妥当であ
る。
○子どもたちは、多少の通学時間がかかっても行きたい学校に進学するため、一定の地域内で完結するも
のではないことから、地域ごとに状況を見ていくという視点があってもよい。
○生徒が進学したい高校を選べることは大切だが、本県では県立志向が強いため、県立の定員が大きくな
ると、私学側が定員を充足しきれない状況が発生する。各地域の定員を決めていく段階では、各地域の
バランスを考慮した公平な配分をお願いしたい。
○県全体の議論も重要だが、地域に根差した教育が進められている現状をふまえると、それぞれの地域が
育んできた取組には配慮してほしい。地域によっては県立の割合が低いところもあるが、それは地域の
私立高校の特色や魅力が長年にわたって地域で認められている結果であると考えている。
○生徒によっては隣接地域の高校の方が通学しやすい場合もあるので、一概に流出入率だけで結論は出せ
ないのではないか。また、北勢地域や中勢地域において、今年度については私立だけでなく県立でも欠
員が出ているので、通信制への進学率が高くなってきた要因の分析が必要であると感じる。地域ごとの
公私比率については、学校の規模もあるので、一概に私立高校の学校数や人口だけで議論するのはどう
かと思う。
○北勢地域の県立と私立に欠員が生じているのは、募集定員と実際の入学者数との差があることに要因が
あるので、計画進学率と実績進学率との開きを少しでも減らしてはどうか。
ウ.県立高等学校の入学者選抜における再募集について(次回に協議)
(3)今後の公私比率について(次回に協議)