1 日時 令和5年11月20日(月)19時00分から21時00分まで
2 場所 三重県熊野庁舎 大会議室
3 概要
令和7年度に木本高校と紀南高校を統合して開校する紀南地域新高等学校について、両校の校長をリーダーとするワーキング会議における検討状況を報告し、新高等学校のあり方について協議を行いました。
また、今年度から三重大学が紀南地域を拠点として取り組む「共創の場形成支援プログラム」について、大学のプロジェクトリーダーから説明があり、紀南地域の高校との連携について意見交換が行われました。
主な意見は次のとおりです。
≪紀南地域新高等学校のあり方について≫
※WL=紀南地域新高等学校ワーキングリーダー(木本高等学校長、紀南高等学校長)
〇 総合学科の系列についてどのような経緯で決まったのか。また、将来的に系列を変更することはありう
るのか。
⇒(WL)系列は1学級あたり2系列が標準的であり、これまでの両校の取組や地域の実状をふまえて編
成した。今のところは考えていないが、教育課程の見直しの中で、各系列の内容を変更することはあり
うる。
〇 総合学科の入学者選抜について、入学後に希望する校舎で学べるよう、一括募集としてはどうか。
⇒(WL)一括募集とすると、年度によって両校舎の入学者数に偏りが生じ、学校運営に影響が出ること
が予想される。子どもたちに学びの選択肢を安定して提供し、日々の学校生活の中で社会性や人間性を
より育めるよう、一定人数の中で活動する機会を確保しやすい校舎別募集としたい。
〇 総合学科は校舎によって設置される系列が異なるので、校舎別募集ということは、生徒は学びたい内容
によって校舎を選んで出願することになるのか。
⇒(WL)現在、例えば木本高校か紀南高校か、普通科か総合学科かという選択をしているのと同様に、
各校舎や各系列の特色を参考に出願する校舎を選んでほしい。
〇 総合学科の系列について、入学後に学びたい系列を変更することはできるのか。
⇒(WL)入学後に各校舎の中で系列を選択することになるが、校舎を越えて系列を選択することはでき
ない。
〇 総合学科について、校舎を越えた科目選択はできるのか。
⇒(WL)両校舎に共通する「産業社会と人間」などの科目で、合同授業を実施することはありうるが、
校舎を越えた科目選択は想定していない。各校舎の中で、その系列でしか選択できない科目と系列によ
らず選択できる科目を開設する予定である。
〇 各系列の特色に合わせて地元の多様な産業に関わる方を講師に招くなど、地域に密着した授業をもっと
増やしてはどうか。
⇒(WL)新校の探究活動においても、両校の地域と連携した活動を継承しながら、その内容の深化や分
野の拡大について検討していきたい。
〇 総合学科の各系列の学び、普通科の各コースの特色、めざす卒業後の進路などについて具体化・明確化
し、学科や校舎を選択する際の判断材料となる情報を早期から積極的に発信してもらいたい。
〇 各校舎の教員数の配置はどのようになるのか。
⇒(事務局)学校全体の教員数は標準法に基づいて配置されるが、各校舎への配置については充実した教
育活動を展開するため、校舎間を教員が移動することも含め、柔軟な対応ができるよう検討している。
≪紀南高等学校における通級指導の実施について≫
〇 特別な支援を必要とする子どもたちへの指導について、全日制高校でも通級指導として明確に位置付け
て実施してもらえるのはありがたい。
〇 入学後のスムーズな支援につながるよう、中学校としっかり連携して進めてほしい。
⇒(WL)令和6年度から紀南高校で実施する通級指導を、引き続き新校の紀南校舎において実施するこ
とに加え、木本校舎にも展開したいと考えている。
≪三重大学共創の場形成支援プログラムと高校の連携について≫
〇 このプログラムと新校の関係はどのようになるのか。
⇒(三重大学)できれば紀南地域での活動拠点を高校に置いて、大学生と高校生が一緒に活動したり、出
前授業の実施など新校の教育活動に協力したりすることを想定している。
〇 この事業の予算はどれくらいあるのか。また、10年先のプロジェクト終了後はどのようになるのか。
⇒(三重大学)「育成型」の2年間については年間2,500万円だが、セレクションを通過すると、「本格
型」に移行し、年間最大2憶円の予算が10年間続くことになる。その先も自走できるような体制づく
りをこの10年間で行っていきたい。
〇 地域外への人口流出が課題となる中、高校の活性化だけでなく地域の活性化にもつながるので、ぜひ育
成型から本格型へ移行できるよう取り組んでいただきたい。