1 日時 令和8年9月8日(火曜日)19時から21時まで
2 場所 県伊勢庁舎 401会議室
3 概要
令和13年度以降の中学校卒業者数の減少を見据え、「令和7年度のまとめ」において、「15年先のイメージとして3校程度に集約」とされている当地域の高校の学びと配置のあり方について協議しました。
主な意見は次のとおりです。
<主な意見>
(学びのあり方について)
〇 国の2040年に向けたネクストハイスクール構想もふまえ、専門高校の機能の高度化と普通科高校の改革という方向性でいくのか、専門学科と普通科を合わせ持つ多様な学びのスタイルがある高校をつくるという方向性でいくのか、子どもたちのウェルビーイングの向上という視点も含めて、グランドデザインを考えていくことが大切である。(中村委員)
〇 生徒ファーストを掲げるのであれば、生徒減に応じて教員数を減らすのではなく、充実した教育を実現するために、教職員定数の改善などの条件整備も必要である。(阪口委員)
〇 小規模校における優れた実践を検証し、普通科や専門学科のみといった枠組みを見直すなど、前例にとらわれず、15年先のグランドデザインを検討すべきである。(劒山委員)
〇 県立高校と私立高校への進学率の変化をみると、授業料の実質無償化の影響は大きかったと感じている。公私の学費負担の差が小さくなったので、生徒や保護者がどのような理由で高校を選んだのかを、あらためて分析しなければならない。また、地域産業の人材確保に向けては、企業側も生徒の多様な選択を尊重しつつ、選ばれる努力をしていくことが求められる。(矢野委員)
〇 専門学科については、既存の学科を残すことより、魅力のある学科を新たに設置することを検討してほしい。また、子どもたちにとっては、部活動も高校選択の重要な要素であることに留意して検討を進めていきたい。(大西委員)
〇 15年先には3校程度となることを見据え、どの高校においても生徒たちが夢を描けるよう、現在の教育内容をさらに充実させてほしい。(森田委員)
〇 地域の産業界の人手不足については、人口減少だけでなく、フルタイムや終身雇用にはこだわらないといった、働き方の多様化も要因となっているのではないか。また、外国人の受け入れも大切な視点の1つであると考えている。(西尾委員)
〇 水産高校を残すというからには、定員充足率を上げるために、県内外に向けた積極的な情報発信が必要である。(阪口委員)
〇 普通科と専門学科が併設された高校には、在学中に両学科の多様な学びに触れながら進路を考えることができるなど、入学時に希望する進路が定まっていない生徒のニーズにも対応できる大きな可能性があるのではないか。(劒山委員)
〇 高校現場でも、普通科同士、専門学科同士で統合するのか、普通科と専門学科で統合するのかなど、意見は様々である。専門学科には、専門分野の学習や資格を生かして、学校推薦型選抜や総合型選抜で進学する生徒が一定数いることから、進学のニーズに応える高校としては、普通科と専門学科の併設も1つの選択肢となるのではないか。(川上委員)
〇 現在は普通科志向で大学進学率も高いが、AIの活用が進むと、技術を持った専門人材が一層必要とされるようになるのではないか。私立高校にはない職業系専門学科を残していくことが、公立高校の役割の1つである。例えば、水産高校の専攻科のように、高校卒業後も更に学びを深めたいという生徒の意欲に応え、AIに代替されない専門性を担保していくのも大きな魅力となる。(大木委員)
〇 水産高校に普通コースが設置されれば、専門学科と普通科の併設の1つのモデルとなるのではないか。また、小規模校の魅力については、昨年度まで関係市町の委員から強く訴えがあったが、将来3校程度という話もある中で、総合的な判断として残すことは難しいという結論に至った。これを前提として協議を前に進めていくべきである。(舟戸委員)
〇 3校程度となったとしても、他地域から生徒が集まるような魅力的で特色のある学びをつくることで、卒業生が地域に根付き、地域産業に関わるという形になれば理想的である。(山本委員)
〇 大紀町から地域外への進学者が多いのは、JR沿線の高校の方が通いやすいことが理由であるように、通学環境は高校選択の大きな要素となっている。一方、自分のライフプランを実現する視点から高校を選ぶ子どもたちも多いことから、大学進学と専門教育を分けて、それぞれの特色を明確にした方が子どもたちにとってはわかりやすいのではないか。(阪口委員)
〇 専門高校について、地域外からの入学者の増加につながるよう、魅力的な活動や取組を情報発信できるような仕組みをつくってもらいたい。一旦地元を離れたとしても、将来戻ってきて就職や地域貢献をしたいと思ってもらえるよう、地域や企業も一緒に取り組んでいく必要がある。(西尾委員)
(配置のあり方ついて)
〇 交通の利便性は、高校を選ぶ際に重要な要素となる。どの地域に居住していても、通学可能な範囲に、普通科の学びができる環境を整えることを基本としてほしい。(山本委員)
〇 小中学校の統廃合の際に、通学手段を確保することとは少し異なるかもしれないが、高校を減らす際には、通学費の補助などの議論も必要ではないか。(劒山委員)
〇 志摩市の中でも、旧志摩町の生徒は伊勢市内の高校への通学は負担が大きいため、水産高校に普通科があれば、そこで学びたいと考える生徒もいるのではないか。こうしたことから、普通科と専門高校を完全に分けるよりも、地域の実情に応じて柔軟に判断した方がよい。(西尾委員)
〇 15年先も、多様な学びの選択肢や部活動など、生徒が活躍できる場の確保が大切である。また、水産高校は非常に魅力的だが伊勢市内からの通学には時間や費用がかかることから、3校程度となる際に、統合するのか、新設するのかなどの議論が必要である。(中西委員)
(施設について)
〇 小中学校の建替えにも、かなりの期間が必要となったが、高校となるとそれ以上の期間を要することも想定しつつ、検討を進める必要がある。(劒山委員)
〇 施設の老朽化が深刻であることから、どのような形に再編するかだけではなく、新築か改築かについても考えていく必要がある。(西尾委員)
〇 中学校としては、何を学ぶかや、将来にどうつながるのかを重視して進路指導をしているが、中学生が県立高校のオープンスクールに行くと、トイレが古いなど施設の老朽化に目が行ってしまう。中学生にとって学校施設は大きな影響を与えることに留意して、老朽化には早急に対応してもらいたい。(大木委員)
(協議の進め方について)
〇 以前から言われている「伊勢市内の高校の再編」、「小規模校のあり方」、「総合学科のあり方」の3つの論点については、まだ十分な議論にまで至っていないように感じている。グランドデザインの議論にあたっては、この3つの論点を大事にしてほしい。(岩本委員)
〇 中学校の卒業者数の減少に対応しながら新しい学校の姿を示していくためには、建替えに必要となる期間、普通科と専門学科の併設など他都道府県の事例、ネクストハイスクールやフレキシブルハイスクールに関する資料などを参考に、さらに協議を進めていく必要がある。(田中委員)