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平成20年08月05日

1.水に色がついている

 

<赤い水>

原因
 配・給水管内の鉄錆が原因と考えられます。
対策
 開栓時の水をしばらく捨て水することできれいな水が出るようになります。しかし、管の老朽化が激しい場合は、その部分の取替えが必要となります。鉄分は必須栄養元素で、毒性は弱いことから、通常の摂取量では人体に問題なく、誤って赤水を飲んでも衛生上有害ではありません。
 

<黒い水>

原因
 水道水中に溶けている微量のマンガンイオンが残留塩素で酸化されると、二酸化マンガン等の固体に変化します。この固体が水流の変化等で水道管から剥離し、黒い水として給水栓から出ることがあります。
対策
 開栓直後の一時的な現象の場合は、水道水が透明になるまでしばらく捨て水することできれいな水が出るようになります。広範囲、長時間にわたる場合は、配水管本管に原因があると考えられることから、配水管本管の洗浄・捨て水を行う必要があります。マンガンは、鉄と同様に必須栄養元素であり通常の摂取量では健康への影響はありません。
 

<黒い異物>

原因
 止水栓、給水栓に使用されているゴムパッキンや、ビル給水等の加圧タンクに使用されているゴム製部品の劣化による剥離、給水管と給水装置を接続しているゴムパイプの劣化による剥離、管接合部に使用されている黒色シール剤の剥離、給水管として使用されているポリエチレン管の切りくずの流出等が考えられます。
対策
 開栓直後の一時的な場合が多いことから、しばらく捨て水し、劣化したゴムパッキン等の交換を行うことできれいな水が出るようになります。
 

<アルミニウム製容器の内面が黒変化する>

原因
 一般に「アルミニウムの黒変化現象」と言われ、人体には無害であり、アルミニウム製品の表面にアルマイト加工した腐食防止用の皮膜(アルマイト膜)が劣化し、アルミニウム素地が露出したため、水道水中の微量の鉄、銅と反応し、黒変化したものとして知られています。
対策
 空焚きや金属たわし等の使用でアルマイト膜が壊れ、黒変化の原因となることから、洗浄の際はスポンジ等のやわらかいものを使用すると良いでしょう。ただし、アルミニウム製品は、丁寧に扱ったとしても長期間の使用で黒変化現象は避けられません。
 

<浴室のタイルや食器の水切りかご等が黒くなる>

原因
 常に湿った状態にある場所では、空気中の細菌やかび等が繁殖しやすくなります。浴室のタイルや壁、衛生陶器やホースの内側、タオルなどで細菌等が繁殖すると黒く変色する場合があります。
対策
 日常の掃除や窓を開けるなど、換気を十分に行うことで細菌等の繁殖を防ぐことができます。洗剤や漂白剤の使用も効果的ですが、浄化槽を設置している場合は漂白剤の使用量に注意してください。
 

<哺乳瓶の乳首が黒くなる>

原因
 給水管や給湯設備に使用している銅管から水道水中に微量の銅が溶け出し、乳首のゴム成分である硫黄と反応して硫化銅が形成されることで起こります。また、空気中の細菌やかび等の雑菌による場合もあります。
対策
 哺乳瓶の乳首をよく洗ってから乾燥させてください。黒く変色した場合は、新しいものと交換すると良いでしょう。
 

<魔法瓶の中が黒くなる>

原因
 給湯設備から直接お湯を魔法瓶に何回も注ぎ足すと、給湯設備に使用されている銅管から微量の銅が溶け出し、徐々に魔法瓶の内面に付着し、始めは青く、付着量が多くなるにつれて黒くなります。
対策
 給湯設備から直接お湯を魔法瓶に移さず、水道水をやかんやポット等に汲んでお湯を沸かすことで黒くなるのを防ぐことができます。
 

<白い水(数秒後に透明になる)>

原因
 水道水に溶け込んだ空気が原因です。水道水は配管の中を常に圧力のかかった状態で流れていきます。蛇口を勢いよく開けると圧力が低下するため、それまで溶け込んでいた空気が細かい気泡となり白い水となります。この他には、給湯設備において水道水が急激に加熱されると溶け込んでいた空気が気泡となり、同様の現象が起きます。
対策
 空気による白い水は、しばらく放置すると透明になります。水質異常によるものではないので、安全性に問題はありません。
 

<白い水(沸騰させると油膜ができ、白濁する)>

原因
 亜鉛メッキ鋼管から溶け出した亜鉛が原因と考えられます。この水を沸かすと表面に油膜状のものが形成され、さらに白濁します。このような現象は、水の滞留時間が長いほど発生しやすく、開栓直後の使い始めに多く見られます。なお、亜鉛の溶出が著しい管内では腐食がかなり進んでいるものと考えられます。時間とともに赤水が発生しやすくなるので注意が必要です。
対策
 開栓時の水を捨て水することで、きれいな水が出るようになります。亜鉛の溶出が著しい場合は、布設替え等の対策が有効です。なお、亜鉛は必須栄養元素で毒性は弱いことから、通常の摂取量では健康への影響はありません。
 

<アルミニウム製容器の内面に白い斑点ができる>

原因
 アルミサッシ等に白い斑点が見られるのと同じ現象です。アルミニウム製容器内面のアルマイト処理した被膜が劣化し、アルミニウム素地が露出したため、空気や水道水中の酸素と反応して白い水酸化アルミニウムが形成されたことによります。
対策
 空焚きや金属たわし等で洗ったりせず、スポンジ等の柔らかいものを使用するとアルマイト被膜を長持ちさせることができます。水酸化アルミニウムは水に溶けないので、この容器を使用しても健康への影響はありません。
 

<やかん、加湿器の吹き出し口周り、蛇口等に白い固形物が付着する>

原因
 水道水には、カルシウムやマグネシウムのミネラル分が含まれています。これらは適度に水の味をよくする成分で、硬度成分と言います。水道水を沸かすと硬度成分のうち一時硬度と呼ばれる成分が析出して、やかん等に白い固形物が付着します。
対策
 白い固形物は、水道水に含まれているミネラル分なので、安全性に問題はありません。
 

<氷の中央部に白い固形物ができる>

原因
 水が凍るときは、外側から徐々に凍っていきます。そして水道水中に溶け込んでいる空気やミネラル分は、まだ凍っていない中央部にだんだんと集まって行きます。そのため、氷の中央部にミネラル分が濃縮され、白い浮遊物となって残ることがあります。
対策
 白い浮遊物は、水道水に含まれているミネラル分や空気なので、安全性に問題はありません。
 

<白い異物>

原因
 水道管接合部のシール剤のはみ出し部分の剥離、あるいはモルタルライニング管の内面を保護している塩化ビニル系、アクリル系樹脂等の保護膜が剥離して蛇口から流出したと考えられます。
対策
 一時的な場合は、しばらく捨て水してメータ等のストレーナ部の掃除を行うことできれいな水が出ます。将来的には、管の布設替え及び更生が必要です。

シールコート(肉眼) ビーカー内に浮遊している
シールコート
顕微鏡拡大写真
×100
顕微鏡拡大写真
×100

 

<浴槽の水が青く見える>

原因
 海や湖が青く見えることと同じです。水は太陽光線の可視光線のうち、赤、橙、黄の光を吸収し、青、緑の光を通過させる性質があります。光の散乱によって人の目には水の色が青又は緑に見え、特にアイボリー系やホワイト系の浴槽ではこの現象が顕著に見られます。
対策
 周囲の環境や光の散乱現象で青く見えることもありますが、屋外で見ると無色であり水が着色しているのではなく、水質的に問題はありません。
 

<洗面所やタイルなどが青くなる>

原因
 給湯設備等に使用されている銅管類、青銅部材、黄銅部材から銅が溶け出すことがあります。この溶け出した銅イオンと、 浴室や洗面所の清掃が不十分なために溜まってしまった石鹸等の湯垢に含まれる脂肪酸と反応して青色の「銅石鹸」が生成され、洗面所やタイルなどに青く付着することがあります。
 なお、銅は、人体に必要な「必須微量元素」と呼ばれる元素の1つで、不足すると貧血等の原因になることもあります。もちろん、毒性等は無く健康への悪影響はありません。
対策
 付着後すぐならば、市販の浴槽用洗剤で洗浄できます。青色が落ちにくい場合は、”換気扇の油汚れ用洗剤”を使用すると、より落としやすいと思われます。

実験室で人為的に造った、銅石鹸 浴室に析出した銅石鹸 顕微鏡拡大写真 ×100

 

<緑色の浮遊物>

原因
 FRP(ガラス繊維強化プラスチック)製の高架水槽は、光を透しやすい材質であるため、清掃等の保守管理の不備で内壁に藻類が繁殖すると、藻被といわれる藻類の膜が形成されます。この藻被が剥離することで緑色の浮遊物が水道に混入することがあります。
対策
 高架水槽の清掃等の保守管理を適切に行うことが有効です。
 

<水が青い(他に緑色、桃色)>

原因
 給湯設備で、不凍液を使用している二回路式ボイラー内の配管にピンホールが発生し、このためエチレングリコール等の不凍液が温水中に混入して水道水が青色等に着色することがあります。不凍液は、メーカーにより緑色や桃色に着色しているため、青色とは限りません。
対策
 直ちにボイラー部分の点検、改善を行う必要があります。
 

<飲み残しのお茶が紫色になる>

原因
 水道水中の鉄分がお茶の成分のタンニンと反応し、紫色のタンニン鉄が生成することによります。タンニン鉄自体は有害ではありません。空気中の細菌やかび等の雑菌がお茶の飲み残しに繁殖することがあるので、容器はよく洗ってから使用してください。
対策
 水道管の腐食による鉄の溶出によるもので、このような状況では、既に赤水の現象が発生していると考えられます。原因箇所を確認し、布設替え等の処置をすることが有効です。
 

<ふきんが紫色になる>

原因
 空気中には数多くの細菌やかび等の雑菌が浮遊しています。汚れや湿気を帯びたふきんに雑菌が繁殖し、紫色のシミとなることがあります。特に梅雨時には雑菌が繁殖しやすく、この現象がみられます。
対策
 使用したふきんは洗った後、雑菌が繁殖しないように十分乾燥させてください。
 

<浴室のタイルや衛生陶器が桃色になる>

原因
 水道水は消毒されているため、細菌やかび等の雑菌は存在しませんが、空気中には数多くの細菌やかび等の雑菌が浮遊しています。これらの中で、生育すると桃色の色素を形成する霊菌といわれる細菌が、汚れや湿気の多い浴室等で繁殖して浴槽のタイルや衛生陶器を着色することがあります。
対策
 湿気の多い浴室等の水周りの清掃、換気を十分に行うことで雑菌の繁殖を防ぐことができます。洗剤や漂白剤の使用も効果的ですが、浄化槽を設置している場合は漂白剤の使用量に注意してください。

浴槽に繁殖した霊菌

参考文献:上水試験方法2011年版(日本水道協会)

本ページに関する問い合わせ先

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津市一志町高野1996
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メールアドレス:suishitu@pref.mie.lg.jp

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