平成27年5月25日に発生した、伊賀市猪田地内の長野池(農業用ため池)への油の漏えい事故について、長野池及び下流の木津川で採取した水を分析した結果、ともにPCBは検出されませんでした。
1 経緯
5月25日、伊賀市猪田地内の長野池に、エリナトレーディング(中古自動車販売、伊賀市山出1775-14 代表者モハマド・ナシル氏)から廃トランスの油が流出したことが判明したため、関係機関でオイルマット等による油の拡散防止措置等を行うとともに、廃トランスの油にPCB含有のおそれがあったことから、長野池及び下流の木津川で採水を行い、県保健環境研究所にて分析を行っていました。
2 分析結果
長野池及び下流の木津川で採取した水について、本日(5月27日)、県保健環境研究所による分析結果が判明し、ともにPCBは検出されませんでした。
なお、当該廃トランス内に残った油のPCB含有の有無についても、県にて調査を進めています。
3 今後の対応方針
原因者に対しては、引き続き、当該トランスの適正な保管及び場内の汚染区域の養生等を指導していきます。
(参考)
ポリ塩化ビフェニル(PCB)について
絶縁性、不燃性、化学的安定性などの特性により、トランス、コンデンサといった電気製品や熱媒体等幅広い分野で使用されてきましたが、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積し、肝障害、浮腫などさまざまな症状を引き起こすことから、昭和47年以降は製造が中止されています。しかしながら、それ以降も非意図的にPCBが混入された電気機器が存在します。なお、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法で平成39年3月末までに処分することが規定されており、処分までの間は適切に保管するよう定められています。